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2017.03.29 Wednesday
【レポート】いのちの学校名古屋第9講 「思い出の場所」詩

 

こんにちは。いのちの学校 in 名古屋でファシリテーターを担当している野田芳樹(通称:杏さん、写真左下)です。

 

3月から4月にかけて卒業式や入学式などが各地で行われ、別れと出会いが交錯する時節ですね。

何かが終わっても、また新しい何かが始まって色んな関係が再び紡がれていく―そんなことを教えてくれる季節です。

 

さて、先月3/29に、いのちの学校 in 名古屋の第9講「『思い出の場所』詩」をひらきました。

タイトルから分かる通り、詩の力を借りてグリーフを表現するワークを中心に据えた内容ですが、具体的にはどのようなことをやったのか。

 

ワークの具体的なやり方も含めて、僕からレポートさせてもらいますね。

 

 

●チェックイン

まずは、日常の生活から「いのちの学校」の時間と場に入っていくための時間をとります。

いつもはオープニングクエスチョンと言って、簡単な質問を参加者に投げかけ、その答えと自己紹介を順番に口にして場に入っていくのですが、今回は問いではなく…

 

 

今の気持ちに合う貝殻を一人ひとつ選び、選んだ理由と自己紹介を順番に回していきました。

貝殻を選ぶことをとおして自分の今の気持ちを確認できます。そして自ら選んだ貝殻は、ワークの最中にお守り代わりにもなります。

 

 

●グリーフワークとは

「いのちの学校」の第7〜9講には「グリーフを表現する」という一貫した大テーマがあり、これまでちぎり絵や水彩画など、さまざまなグリーフワークに取り組んできました。

 

ここで少しおさらい。

グリーフワークとは「亡くした人の事を大切にする時間/グリーフを抱えた自分自身を大切にする時間」のこと。

またそういった時間を持つことで、自らのグリーフを少しずつ抱えやすくしていったり、完全には癒えきらないグリーフとも向き合っていく力をつけていったりします。

 

「これがグリーフワークだ」という決まったものがあるわけではなく、亡くした人やものを想って行うこと、抱えているグリーフ自体や、グリーフを抱えた自分自身を大切にできることであればなんでもグリーフワークになります。

 

今回は詩を紡ぐことを通じてそれぞれのグリーフと向き合い、表現していったわけですが、このワークには少し変わった特徴があります。

 

それはどういう点か…

 

また後で書きますね。

 

 

●ウォーミングアップ

さて、詩を紡ぐ前に少しウォーミングアップです。

いきなり「詩をつくってください」と言われても、ちょっとハードル高く感じる人が多いのではないでしょうか。

実際に僕自身、一番初めに「思い出の場所詩」のワークをやったとき、「詩をつくるなんて、中学以来… うまくできるかな…」と、楽しみな反面少し戸惑った記憶があります。

 

そこでまずは詩を作る前のウォーミングアップとして、詩を声に出して輪読しました。

今回みんなで読んだのはこちら。

 

谷川俊太郎さんの「みみをすます」と、釜ヶ崎詩集『こころのたねとして』から3作品を選び、輪読しました。

声に出して読むことで、言葉の響きや詩独特のリズム感、そしてそれぞれからにじみ出る作者の想いを、より立体感をもって味わうことができます。

 

 

場にいた人たちは、胡坐をかいたり寝そべったり…

それぞれ聴きやすいリラックスした姿勢で耳を傾けていました。

 

 

●ワーク・「思い出の場所」詩

さて、詩が体にしみ込んだ朗らかな雰囲気の中、いよいよワーク「思い出の場所詩」に取り組みます。

 

先ほどこのワークには特徴がある、と書きましたが、それは「二人一組でやること」。

7講でやったちぎり絵や8講の水彩画などは、自分のグリーフに向き合い、それを自身の手で表現する、というものでした。

 

グリーフワークは一人でやるものもありますが、人と共に行えるものもあります。今回の「思い出の場所詩」が、そのひとつです。

 

具体的な方法を以下に記しますので、ぜひ周りの方とやってみてはいかがでしょうか。

 

【ワーク「思い出の場所詩」 やり方】

1)適当サイズの紙と色鉛筆などを用意(今回は、八つ切り画用紙と色鉛筆を使いました)

2)二人一組になる

3)一人ひとり、紙の半分に思い出の場所の絵や地図を書く

*グリーフに関連して、亡くなった人や失った対象に関わる場所。間取り図などでも可。縦・横など、紙の使い方は自由。

4)お互い順番に、描かれたその場所についてインタビュー(質問)をする

5)絵を交換し、相手から聴いた話をもとに詩をつくり、相手の絵の空いたスペースに詩を書く

6)お互いに朗読しあう

*講座では、全体でもそれぞれの詩をシェアしました

 

つまり、「相手の描いたグリーフに関する絵をもとに、それにまつわる物語を聴いて、それを詩にしてプレゼントする」というワークです。

イメージが湧きにくいと思うのでワーク後の実物をご覧ください。

これは僕が、今は亡きおじいちゃんと行った「のぼりべつクマ牧場」(のつもり)の絵を描き、それにまつわるエピソードを相方に聴いてもらい、その相方がその話をもとに詩をつけてプレゼントしてくれたものです。

 

僕が思うこのワークの良いところは、他者の視点を借りることで自分だけでは表現できなかったものが現れてきたり、他者から問いかけられることで自身の思いがけない心象風景を垣間見られること。

 

実際に僕は自分の抱えるグリーフを聴いてもらって、自分の中でまだまだおじいちゃんに対する愛慕の念が渦巻いていることや、「また話ができたらなぁ」と少し寂しく感じている自分に気付くことができました。

そしてそれを他者の視点から詩という形で書き留めてもらうことで、少し心の整理がついたような気がします。

 

 

●チェックアウト

最後に、学びの場から日常へ戻って行くため、感想を一言ずつ場に出していきました。

 

グリーフについて、聴くのも語るのもそれを詩にするのもかなりのエネルギーが要るため、みなさんやや疲れ気味のご様子。

しかしその中にも、温かな雰囲気があったように感じました。

 

それはきっと、他者のグリーフの物語を真摯に聴き、また聴かれる方は相手を信頼して気持ちをゆだね、お互いを思いやって言葉を紡いでいく―そんな人間同士の血の通った交流ができたからだと思います。

 

実際に参加者の皆さんからは、このようなメッセージを頂いています。

 

人のグリーフを聞くことで、とても心があたたかくなりました。人に自分のもやもやしている気持ちを詩にしてもらったことは、とても嬉しかったです。

詩は苦手で、自分で表現することは難しいと思っていたが、ペアワークで話しながらやることで、グリーフについて話すことがやりやすくなる

相手に自分のことを話す、相手に自分のことを表現してもらう、詩によって普段表現できなかったことに少し気付けたように思います。

人の話を聞く、聴く、それから詩を作るために思いをふくらませていく、相手の思いをこわさないように… 自然に相手を思いやる気持ちがふくらんでいた。 etc.

(アンケートより。掲載許可を頂いています。)

 

 

「いのちの学校」は「みんなが先生、みんなが生徒」という水平的な関係性を大切にしています。

批評や比較や価値観の押しつけはしません。

 

私たちが大切な人やものを失ったときに抱えるグリーフは千差万別。

時には痛みを伴いながらも、それを表現し、お互いが思いやりをもって共有しあえる場があれば、そこに温もりある関係性が芽生え、グリーフが抱えやすくなっていくのだろうと思います。

 

そんなことを、僕自身が講座を通してみなさんから学ばせてもらいました。

本当にありがとうございます。

 

このブログをお読みで「関心はあるけれど、まだ『いのちの学校』に足を運んだことがない」という方。

単発での参加も大歓迎ですので、ぜひ次回以降ご都合がつけばお越しくださいね。

また、周りにこのような場を必要としている方がいらっしゃればご紹介いただけると嬉しいです。

 

 

〜次回予告〜

 

次回は「お坊さんと死について学ぶ」という内容です。

第10〜12講は「これからを生きる」というのが大きなテーマ。

 

次回第10講では、特別講師に大河戸悟道さん(プロフィールは下記)というお坊さんに来ていただきます。

仏教的な観点から死について学び合い、深め、「これからを生きる」うえでのヒントを持ち帰る―そんな場になればと願っています。

 

【と き】

 4月19日(水)18:30〜21:00(受付時間18:00〜)

 

【ところ】

白鳥山 法持寺

(愛知県名古屋市熱田区白鳥1丁目2−17)

地下鉄名城線「神宮西」駅より徒歩5分、

JR東海道本線「熱田」駅より徒歩10分

※境内と近隣に駐車場があります。

 

【参加費】

2,000円

 

【参加方法】

事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。

 

【特別講師の紹介】

大河戸 悟道(おおこうと ごどう)師

愛知県豊橋市、真宗高田派・正太寺住職。

自身が立ち会った葬儀での自死遺族に何もできなかった経験を機にグリーフについて学びを深める。

| okaku-terumi | いのちの学校 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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