上記の画像をクリックすると、新サイトへ移動します。
この度、晴れて約6年ぶりにウェブサイトを一新いたしました。
こちらのブログでご報告していました各事業の開催予定や
活動の様子も、新サイトにて随時お知らせしています。
今回のウェブサイト制作は、この数年でリヴオンの事業と
そこへ関わる人達が増えてきた中で、
これまでの活動を振り返り、整理し、
「自分たちが何者で、何を大事にしたいのか」を考える
大事な機会にもつながっていきました。
まだまだひな鳥のような産み落としたばかりのウェブサイトを、
これからみなさまと育んでいけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
ちなみに、新サイトのポイントはこちらになります。
●それぞれの事業カラーが決まりました
これまで事業のテーマカラーが重なっていたり、
事業名も「いのち」が多いのでわかりづらかったのを、
丁寧にそれぞれの事業のイメージを落とし込み、
瓜生智子さんのイラストの力を借りて、形にしました。
喪失を経験した人たちや、学びにつどう人たちにとって、
より届きやすい表現をさぐりました。
●リソースが手に入りやすくまりました
「大切な人をなくした人のための権利条約」
(グリーフについてのページ)や
「生き心地ライン」(いのちの授業のページ)が
ダウンロードできます。
そのまま、印刷してご活用いただける形になっています。
書籍販売ページも各書籍の説明をひとつ、ひとつ入れました!
●ウェブサイトからもメルマガ(お便り)登録可能に
これまで、講演や講座でしかメルマガの募集ができませんでしたが、
ウェブサイトからもリヴオンの毎月1度発行しているお便りが
お申込みいただけます。この機会にぜひ!
新たなお申込みをお待ちしております。
新サイト制作チーム
ディレクター: 玉利 康延
コーディング: 坂上 彰啓
イラスト: 瓜生 智子
文章: 尾角 光美 & 水口 陽子
3月6日(水) 18:30〜
第11講 日常でできるグリーフワーク
内容:
自分のグリーフ、自分自身、そして他者のグリーフを
自分なりに大切にしていくための
「日常で出来るグリーフワーク」について学ぶ回です。
会場:大安寺
***************
大切な人をなくした自分自身や他者を大事にするために必要な「グリーフケア」を共に学び合う全12回の連続講座、「いのちの学校」の東京4期目が、2018年5月16日より開講いたしました。
大切な人を亡くした時…
心の中でどんなことが起こっているか
あなたは知っていますか?
こんがらがった気持ちをほぐしたり今を生きていくための手がかりを探ったりする。
そんな時間になればと願っています。
**いのちの学校in東京2018 講座概要**
I.グリーフを学ぶ
2018年
第1講 「失うこと」について学ぶ <開催報告>
第2講 イロイロな感情
第3講 7月17日(火) トラウマについて学ぶ
II.自分自身を大切にする
第4講 8月17日(金) 「私をしらない私」を知る
第5講 9月28日(金) 身体とつながるヨガ
第6講 10月16日(火) 自分自身を大切にする
III.グリーフを表現する
第7講 11月16日(金) 亡くしたことを想う
第8講 12月17日(月) アート通じて表現する
2019年
第9講 1月16日(水) 「思い出の場所」詩
IV.これから生きる
第10講 2月22日(金) お坊さんと死について考える
第11講 3月6日(水) 日常でできるグリーフワーク
第12講 4月16日(火) 未来ビジョン
<時 間> 18:30~21:00(受付は18:00からです)
<参加費> 2,000円(各講座ごとに)
経済的にしんどい方はご相談ください。
<会 場> 泰嶽山 大安寺
〒106-0031 東京都港区西麻布2丁目24−23
渋谷-新橋行きのバス(都01)「西麻布」より徒歩3分
六本木駅(2番出口)・乃木坂駅(5番出口)より徒歩10分
会場まで行き方は<こちら>です。
<対象> グリーフケアを学びたいすべての方
これまで病気、災害、自殺、事故などにより大切な人を亡くした方や、
医療者、葬儀業従事者、宗教者などにご参加いただいています。
<お申込>
事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
途中回からの参加や一回のみの参加も歓迎いたします。
<お問合わせ先> リヴオン事務局
☎ 03-6806-7180
メール info☆live-on.me ☆をアットマークに変えてお送りください。
(写真前列 中央:水口陽子 右:五藤広海)
<ファシリテーター>
水口 陽子(リヴオン理事)
五藤 広海 (浄土真宗本願寺派 光蓮寺僧侶)
<特別講師>
野村由未来(第5講)
吉水 岳彦(第10講 浄土宗光照院 副住職)
☆ご参加を心よりお待ちしています☆
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皆さま、こんにちは。
リヴオンファシリテーターの杏(あん)さんこと野田芳樹です。
2018年の10月23日より、リヴオン「グリーフケアの学びの場づくりファシリテーター養成講座」(以下、FT講座)3期が、名古屋にてスタートしました!
会場は、名古屋市の新栄町にある久遠寺(くおんじ、真宗高田派)をお借りして、全8回の連続講座を行っていきます。
(久遠寺副住職の「のぶさん」こと高山信雄さんが作ってくれた看板です。久遠寺門前にて皆さんをお出迎え。)
受講生の数は最終的に14名となりました。愛知からのみでなく、中には山形や大阪などの遠方からお越しの方も。
今回ファシリテーターを務めるのは4名。
リヴオンの代表であるてるみん(尾角光美)・リヴオン理事のよこさん(水口陽子)のお二人に加えて、岐阜・光蓮寺の副住職のごっちゃん(五藤広海)と私・杏(野田)の4人で学びを深めるお手伝いをさせていただきます。
ちなみに簡単に自己紹介させていただきますと…
私は日ごろ愛知県の春日井市というまちでお坊さんをしています。
小さいころからご法事やお葬式に携わることが多く、「お坊さんとして自分には何ができるだろう?」という問いが自分の中で膨らんでいくなかでリヴオンと出会い、東京にて「僧侶のためのグリーフケア連続講座」と「FT講座2期」を受講しました。そして「いのちの学校in名古屋」でのファシリテーターを経て、今に至ります。
(4人での準備ミーティングの様子。写真左手前:てるみん、右手前:ごっちゃん、右奥:よこさん、そして左奥が僕です。)
FT講座の開講前にはこの4人でテキストの改良や、互いの想いのすり合わせなどの事前準備を進めてきました。
ミーティングを重ねる中で、「早く講座を開きたいね!」「どんな人たちと出会って、どんなことを一緒に学べるか楽しみだね!」という話をしていたので、第1講を迎えることができたことに感無量です。
ではその第1講は、どのような内容だったのでしょうか?
講座の様子を簡単にご紹介します。
●お互いの想いを聴きあう
先ずは日常から、この学びの場に入るためのチェックインから。
初講ということもあり、自己紹介に加えて、「なぜこの学びの場に足を運ぼうと思ったのか」「この連続講座を受け終わったあとの自分なりのGOALはどこか」などを丁寧に共有していきます。
更に、自己紹介に加えて、「今の気持ちにいちばん合った色の折り紙を選んでください」という問いにも答えてもらいました。中央の折り紙をとり、なぜその色を選んだのか、自分の心の内を見つめて言葉にしてもらいます。
たっぷりと時間をとって、丹念に進めたチェックイン。
最初はすこしピリリとしていた場の空気が、お互いの話を聴きあうにつれて徐々にほぐれていくのが感じられました。ご本堂の阿弥陀さまの前、というお寺ならではの力も手伝っていたのかもしれません。(あくまで僕の主観ですが)
●いのちの学校をまるごと体験する
さて、チェックインも無事終わり、次はてるみん・よこさんによるガイダンス。「FT講座ではどのようなことを大切にしているのか、何を学べるのか」などといったことをお伝えします。
そしてこの講座をスタートするにあたり、学びの場をみんなで安心して過ごすための「グランドルール(約束ごと)」を確認します。
ふつう、グランドルールはすでに設定されていることが多いのですが、この「FT講座 3期」では、みんなでグランドルールを考えるところから始めました。
そこには、「誰かが押し付けたものではなく、大切にしたいことをそれぞれが共有して、みんなで学びの場を創っていきたい」という願いが込められています。
(実際に出た「約束」)
そしてお昼休みを挟み、いよいよ本丸へ。
このFT講座では、グリーフケアの学び合いの場として各地で開かれている「いのちの学校」をベースにして、場づくりのコツや実際の現場の様子を体験していただきます。
そのため、ひとまずは「いのちの学校」というものがどんなものなのか見てみることが大切。ということで、丸ごと「いのちの学校」の第1講を皆さんに体験してもらいました。(「いのちの学校」は2017年〜2018年に名古屋でも開かれていました。その時の様子は、こちらで報告していますので、ご関心あれば覗いてみてください。)
「『いのちの学校』を受けたことがない」という人もたくさんいらっしゃり、グリーフについての基礎知識などの座学パートでは、皆さん熱心に耳を傾けてくださっていました。
また後半のワークでは、お互いが作ったものやそこに込められた思いを共有する時間もとります。ワーク後のシェアの時間では、話がとめどなくあふれている組も多く…
「ファシリテーター養成講座」とは言うものの、ファシリテーターだって個人的な感覚の濃淡はあれどそれぞれにグリーフを抱える存在である、ということを改めて僕自身の心にとめておきたいと感じました。
だからこそ「みんなが先生、みんなが生徒」という水平的な立場で場に臨み、お互いの存在を大事にしあうことが大切なのだろうなぁと。
●いのちの学校の舞台裏(解説)
そしてお次は、「いのちの学校」のバックヤードへと皆さまをご案内。
・「いのちの学校」とはどのような目的で開かれているのか?
・それぞれのワークをやる意図は?どんなことに気を付けてやるとスムーズにできる?
・場を切り盛りする上で、どのようなことを心がけたらよいか?
…などなど、実際に体験してもらった「いのちの学校 第1講」を反すうする形で、リヴオンの場づくりの裏側(TIPS)をお伝えしていきました。
それぞれに耳を傾け、メモを取り、時にはお菓子をつまみつつ…あっという間に時間が過ぎ、とても濃密な学びの場となりました。
そして最後には、学びの場から日常へと戻るため、再び全員で円になりチェックアウトをしていきます。
この日の学びの感想をひとことずつ共有して、場を閉じていきます。
心なしか、初めのチェックインの時よりもいっそう朗らかな雰囲気になっていたように思います。一日、同じ時と場所とを共にして、お互いの話を大切に聴きあうことで、空気は大きく変わるものなのですね。
冒頭にも書きましたが、僕含めこの講座のファシリテーター4人はどんな出会い・学びがあるのかをずっと楽しみにしていました。
そして実際に第1講を終えてみて、このメンバーならば共に色濃く豊かな時間と場とを一緒に過ごせるのだろうな、と期待は確信に変わりました。
この仲間たちと共に創り、学ぶ残り7講がどのようなものになるのだろうか。その先には何が産み落とされるのだろうか。――また来月以降も楽しみです。
次回は受講生の誰かが報告ブログを書いてくれる予定ですので、楽しみにしていてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
]]>こんにちは。京都つどいばファシリテーターのこうのあゆみです。
すっかり朝晩は冷え込み、ひんやりとした風を日中も感じる季節になりました。
私は初めて京都のつどいばに参加者として足を運んだのはこの時期だったと記憶しています。
当時は肌で寒さを感じると、なんとなく気持ちも沈んでいくことや、
身体もいつも以上に不調を感じることが多く、苦手な季節でした。
もちろん今でも調子を崩すことはありますが、
以前よりは和らいできているなぁという感覚です。
寒さに備えてたっぷりとセルフケアをしていきたいと思います✨
10月の京都つどいばは明覚寺さんの会議室が会場となりました。
この日も朝は寒かったのですが、暖房の活躍でぬくぬくとあたたかな空間でつどいばを開くことが出来ました。
はじめにつどいばで安心して過ごせるように「つどいばで大事にしていること」を共有し、
お互いを知り合う時間を持ちました。その後グリーフワークとして今回は粘土を使ったワークを行いました。
私は初めて使用させてもらったのですが、この木かる粘土は名前の通り木が原材料なんです‼
また自然に近い素材を感じることで、より深い部分を刺激されるのだそうです。
私もコネコネしながら、その感触を味わいながらも、自分自身の抱えているグリーフを表現しました。
それぞれ作品を作った後にシェアをする時間がありますが、作品について話をしても良いし、
やってみた感想を話しても良いし、話さなくても良いという形を作っています。
その後グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間を過ごし、あっという間にお昼の時間になりました。
(お昼ご飯はいろいろなお話をしつつ、美味しいごはんを食べてセルフケア♡)
ご飯も食べて、お日様にも当たったので、まどろみの世界に行きたいところでもありましたが、
みんなで身体ほぐしをして、少し目覚めました😲
そして午後はいっしょに次の一歩を探る当事者ミーティングを行いました。
当事者ミーティングは今抱えている悩みや、課題、整理がつかないものをまず外に出してみることで、
自分のなかにあるものを客観的にとらえることができます。
その出した中から、この場で話をしてみたいことをテーマとし、それぞれ出し合い話をしていきます。
テーマを出した方は簡単に説明をし、その後他の参加者がそのテーマに対して具体的に自分事として考えられるように質問をしていく時間をとっていきます。質問を受けることによって自分の中のものが整理されたり、新たな視点に気がつくこともあります。
次に解決に向けて他の参加者さんが自分事として問題を考え、とにかくアイデアを出していきます。
そしてテーマを出した方は自分に必要だと思うものだけ持ち帰ってもらっています。
最後に言葉を贈りあうクロージングを行い、10月のつどいばを閉じました。
私は最初につどいばに参加して数年間は何度も足を運んだのですが、
私のなかに「こんなに行っても大丈夫なのかな?」という心配もありました。
つどいばでは“まま”にいることを大事にしているのですが、振り返ってみると
私は“まま”でいることがなかなか難しかったんだな、と思いました。
もし行っても大丈夫なのかな?という思いを持たれている方がいたら、
安心して参加してもらえたら、と思います。自分のタイミングで、自分の“まま”で過ごしてもらって大丈夫です。
初めてだけれども参加を迷われている方も、また参加しようかと思われている方も、
絶対参加しようと決めている方も、いっしょにひと時を過ごせたらと思います。
*次回のつどいば*
*京都*
開催日:11月11日(日) ㊟11月は第2日曜日の開催になります。
お申込み締切:11月9日(金)
場所:明覺寺〈本堂〉
京都市下京区新町通正面下る平野町783
地下鉄烏丸線「五条駅」から徒歩8分
*東京*
不定期開催
場所:リヴオンオフィスohana
荒川区荒川4−25−8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
京成線またはメトロ千代田線「町屋駅」から徒歩7分
時間:10〜16時頃
プログラム:こころほぐれる時間〜アイスブレーク・自己紹介・つどいばの説明〜
グリーフにふれる時間〜グリーフワーク
グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間
一緒に次の一歩を探す時間〜当事者ミーティング
言葉を贈りあうクロージング
参加費:無料(交通費の補助もあります。しんどい方はご相談ください。)
お申込み:件名に「つどいば京都11/11 or つどいば東京 参加希望」
本文に お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号 をご記入の上、
info☆live-on.me ☆を@(アットマーク)に変えてご連絡下さい。
折り返し、事務局よりご案内をお送りします。
(京都つどいばファシリテーター こうのあゆみ)
こんにちは。
京都つどいばで新たにファシリテーターとして参加しています、こうのあゆみです。
私がつどいばに初めて参加したのは、5年前くらいになります。
その後もつどいばを中心にリヴオンの色んな活動に参加させてもらい、
今回京都つどいばの運営メンバーになりました。
私自身がつどいばで感じたあたたかなひとときを大切に、
心強いメンバーに助けられながら、京都つどいばを開いていけたらと思っています。
よろしくお願いします。
8月のつどいばは、京都市男女共同参画センター(ウィングス京都)を会場に行いました。
午前中の最初は、この場に入るチェックイン、つどいばの紹介、
そしてつどいばで大事にしていることの共有、自己紹介をして、グリーフにふれる時間に入りました。
グリーフってなんだろう…ということを共有し、その後グリーフワークとしてちぎり絵をそれぞれ作成しました。
ちぎり絵と言いながらも、ちぎらずに作られる方もいます。
ちぎりたくない気持ちのときはちぎらなくてもいい、リヴオンでは「まま」にいることを大事にしています。
ワークを通して亡き人を思うことや、自分自身に目を向ける時間になります。
手当てをするかわいい絆創膏もあります(^^)
午前中の最後に、互いに聴きあう時間になりました。
それぞれ思っていることを語り、聴き、また他の方の話されたことで語り…気がつくとあっという間に1時間が経ち、とても密度の濃い時間になりました。
お昼ご飯後眠気を飛ばすために身体を動かすワークと、うろ覚絵描きというワークをしました。
著作権の都合上写真を掲載できませんが、なんとなく覚えてるけれど、
いざ描こうとすると描けないキャラクターをみんなで考え、描いていきます。
出来上がったそれぞれのキャラクターは、ちょっと惜しかったり、似てないけどかわいい感じに仕上がりました✨
午後のメインプログラムの当事者ミーティングでは2人のテーマについて話し合いました。
当事者ミーテイングでは、自分が今困っていること、気になっていること、あるいは実現したいことを挙げていき、そのなかの一つ、この場で取り上げたいテーマを選んで進めていきます。
一つめは「肩こり・緊張・パニック発作をなんとかしたい」というテーマで、まずはテーマについて内容を深め、そこから他の参加者が具体的なアイディアを出していきます💡
その前後の対処や、日頃の取り組みなど、さまざまなアイディアが出ました。
みんなが「あるある」「私も何か方法があればもっと知りたい」
とテーマに対しても強く自分事として考えていたのが印象的でした。
二つめのテーマは「人前で話をするときに緊張してくること」というテーマを取り扱いました。
自分が話をしたことを、それ以外の方が文字やイラストで紙に書いてくれるので
(自分でも話されたことで大事なことは書いていきますが)、
この時間でのことが後になっても残るのがとても良いな、と私自身も感じています(*^-^*)
あっという間に一日が終わり、クロージングとなりました。
私自身つどいばに初めて参加した以来、何かあるとき、あるいは何もないけど、
何となく行ってみようかな、自分のことを考える時間や、亡き母を思う時間にしたいな、と思って参加するときもありました。
そして、どんな時でもあたたかく迎え入れてくれる場があったからこそ、私も行ってみたい場だったと思っています。
初めての方も、また参加してみようかな、と思う方もお待ちしています。
*次回のつどいば*
*京都*
開催日:9月16日(日) お申込み締切:9月14日(金)
場所:しんらん交流館
京都市下京区諏訪町通六条下る上柳町199
地下鉄烏丸線「五条駅」から徒歩5分
*東京*
不定期開催
場所:リヴオンオフィスohana
荒川区荒川4−25−8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
京成線またはメトロ千代田線「町屋駅」から徒歩7分
時間:10〜16時頃
プログラム:こころほぐれる時間〜アイスブレーク・自己紹介・つどいばの説明〜
グリーフにふれる時間
グリーフをふりかえり、互いに聴きあう分かち合い
一緒に次の一歩を探す当事者ミーティング
クロージング
参加費:無料(交通費の補助もあります。しんどい方はご相談ください。)
お申込み:件名に「つどいば京都9/16 or つどいば東京 参加希望」
本文に お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号 をご記入の上、
info☆live-on.me ☆を@(アットマーク)に変えてご連絡下さい。
折り返し、事務局よりご案内をお送りします。
(京都つどいばファシリテーター こうのあゆみ)
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今回のレポーター 本間あかねさん(写真右側)です。
第5講は自分のお寺で、できそうなことを探す1日ということで始まりました。
最初はリヴオンの僧侶のためのグリーフケア連続講座を受講した方々がお寺で行なっているグリーフケア・サポートの事例紹介がありました。私たちのお寺でもグリーフケア・サポートをできたらよいと考えているのですが、具体的な事例紹介はとても参考になりました。
個人的には滋賀教区浄土宗青年会の「おくりふだ」に興味を惹かれました。
一番右側にお戒名、南無阿弥陀佛を上からなぞり、左側のページにメッセージ。
おくりふだは亡き方との数え切れない思い出を振り返ったり、残念ながら伝えきれなかった亡き方への思いを整理しながら、極楽浄土に旅立たれる方に送る言葉を書いていただけたら、という思いで考案されたものであるようです。大切な方とお別れした遺族の気持ちは複雑だと思いますが、おくりふだを記すことでわずかながら気持ちを整理する助けになるのではないかと感じました。
次にゲスト講師の静岡伊豆の国市にある正蓮寺の住職の渡邉元浄さんと
東京駒込にある勝林寺 住職の窪田充栄さんのお話でした。
マイクを持ってお話されているのが、臨済宗の僧侶、窪田充栄さん。
窪田さんのお寺では障がい児とその家族に寄り添う「くつろぎば」というグリーフプロジェクトが行なわれているということでした。「くつろぎば」では親が顔を合わせて話し合うことができ、親同士のつながりも形成されます。季節が感じられるごはんを作ったり、大人も子どもも楽しめるプログラムとなっているようです。看護師も常駐しているということで、親御さんが安心して参加できるよう配慮されています。本堂にミニ水族館を作るなど親子で楽しめるイベントをたくさん開催しているようでした。お寺でゆっくりと過ごしたり、楽しいイベントを行なったり、「くつろぎば」は素敵な場所だと感じました。
その後は渡邉さんによる模擬枕経を体験させていただきました。
模擬枕経法要の様子。一人ずつ、亡き人に向かって名前を呼び、言葉を手向けていく。
私は今まで枕経を体験したことがありません。他のお寺さんたちがどのようにして枕経を行なっているのかはわかりませんが、渡辺さんの枕経はこれから何をするのか説明し、お経をあげていくという流れでした。お経をあげる時は灯明のみの明かりで、部屋の中は薄暗くなります。女性の方は涙を流している姿を他の人に見られたくないだろうという配慮だそうです。模擬枕経ということなので自分自身のグリーフを思い出しながらお経を聞いていると、不思議と亡き人との思い出がよみがえってくるようでした。このような枕経は家族にとっても亡き人との良いお別れの場になるのではないかと感じました。
講座の最後は二人一組で自分にとってグリーフやグリーフケア・サポートについて学ぶことはなぜ大切だったのかということをインタビュー形式で語り合い、自分がなぜグリーフについて学びたかったか振り返ることができました。
今回の講座で聞いた内容を参考に、自分達のお寺でもできるグリーフケア・サポートについての計画をたてていきたいと思います。
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この2年間お休みをしておりました
母の日のプロジェクトが、3年ぶりに
活動を再開することになりました。
このプロジェクトはリヴオンという
団体が生まれた原点でもあり、
母親を19歳の時に亡くした
尾角自身にとっても、とても大事に
思ってきたプロジェクトです。
今年は母の日が生まれて110周年。
プロジェクトも10周年となる年に
再開が出来たことがとても嬉しく、
支えてくださる仲間達に大変感謝しております。
3月に編集チームを発足し、
これまで準備を進めてまいりました。
この日は、『111年目の母の日』編集メンバーの
木原さんと、あかりちゃん。デザイナーのあっきー。
表紙を担当するイラストレーターの道郎さん。
そして強力なバックアップをしてくれる事務局のかおりさんと
オンラインで繋いで、顔合わせのミーティングを行ないました。
このメンバー&てるみんこと代表の尾角も加わり、
本を編む作業を進めてまいります。
ちなみに、編集メンバーはリヴオンオフィスのohanaに集いました。
と言いますのも・・
この後、お手紙を本に掲載する順番を決める作業を
行なっていったからです。
メール・お手紙・原稿用紙などなど、
様々な形で届いたメッセージたち。
こちらをかおりさんがテキスト入力したものを
ひとつずつプリントアウトして、
各自読みこみ、どの順番で紹介していくかを考えていきました。
配置をしてみて、読んでみて、朗読もしてみて、聴いてみて・・
かなり集中した作業のため、カメラの存在を忘れるほどでした^^
こんなに可愛らしい絵はがきも届きました。
こちらはどちらに載せましょうか、悩ましいです。
何度も何度も検討を重ねて、
現時点での順番がやっと決まりました。
次のミーティングでは今回の本のテーマを決めて、
イメージから表紙のイラストやデザインを考えていきます。
イラスト担当の道郎さんは、
リヴオンの年次報告書である『リヴオンしんぶん』
太陽の巻(2016.10-2017.09号)の表紙で、
この年がどういう1年であったのかを
見事に表現してくださいました!
またお仕事が出来ることがとても楽しみです。
次回のミーティングの様子もご報告しますので、
どうぞお楽しみに。
現在編集中の『111年目の母の日』刊行のため、
そして必要な方に届けるために、
25万円を目標にご寄付を募っております。
皆さまから賜りましたご浄財は、
本の制作費・印刷代・ご寄稿くださった方への郵送料など、
必要な経費に使わせていただきます。
https://www.live-on.me/
ご寄付いただいた方にも、本をお贈りいたします。
このプロジェクトを通して、
お母さんへ想いを言葉という形で贈ることや、
お母さんと会話するような時間を持つことが、
すこしでもしやすくなればと願っています。
見守り、応援していただければ幸いです。
]]>
*京都*
6月17日(日) お申込み締切6/15(金)
@しんらん交流館
*東京
6月24日(日) お申込み締切6/22(金)
@リヴオンオフィスohana
*時間*10-16時
*参加費*無料
(交通費の補助もあります。しんどい方はご相談ください。)
*お申込*
「つどいば6/17or6/24参加希望」の題名で
お名前・ご年齢・ご住所・電話番号をご記入の上、
info☆live-on.me ☆をアットマークに変えてお送りください。
折り返し、事務局よりご案内をお送りします。
*****
これまで水口が担当しておりました
「大切な人を亡くした若者ののつどいば京都」が、
今秋より新メンバー&新体制で開催されます。
東京のつどいばファシリテーターの「たむさん」
京都つどいばや年越いのちの村の参加者であった「あゆみ」
そして大阪の子ども・若者のグリーフケアプログラムの受講を
きっかけに京都つどいばにも参加をした「あべべ」
この3人が中心となって、今後の京都つどいばを運営していきます。
ちなみに5月の京都つどいばは、ご参加者の予定の関係で
午後からの開催となりましたため、
午前中はファシリテーター研修を実施しました。
まずは、会場設営から。
会議室のスペースを少しでもほぐれる空間にするべく、
テーブルなどの配置を考えて移動します。
次に必要な備品のセッティング。
「リヴオンしんぶん」や「つどいば」のパンフレットを
見ていただきながら、団体や活動の紹介をしています。
また、今日のプログラムをホワイトボードに書いていきます。
こちらは、、写真がわかりにくいですが^^;
午前中のプログラム内容を、
ふたりで分担していただき進行練習をしました。
つどいばではファシリテーターも参加者の1人。
進行もしつつワークにも参加します。
進行練習後は、振り返りをしていきながら
手順の確認や、気になった点を共有していきました。
この日は行えなかったのですが、
グリーフワーク=亡くした人やことを想いながら表現をする
時間も、つどいばにはあります。
言葉にはしきれない想いのひとひらを、
ちょっとだけ色や形にしてみる。
この時間を経て、お互いの想いを「聴きあう時間」
へと進んでいきます。ですが、
表現したくない、話したくない、聴きたくない時は
お休みしてもだいじょうぶです。
***
午後は通常のつどいばに。
からだを少しほぐしてから
「当事者ミーティング」を行ないました。
参加して、いろいろと話をされて
「このために今日参加したんだ、と気づいた」と
感想で話されていたのが印象的でした。
私がこの「若者のつどいば」にいさせていただいて
いつも思うことは、どうか大切な人を亡くし、
そのことを苦しく感じている10代20代の人に、
なかなか自力では情報に辿りつきにくいこの人達に、
必要なサポートがあまねく届きますように。
そのひとつとして、このつどいばが
必要な時にある人の目にとまり、
足を運べますように・・・と。
どんなに願っても、願うだけでは届きませんので、
これからも小さき声ながら、
声をあげ続けていきたいと思います。
見守り、応援していただければ幸いです。
(京都ファシリテーター よこ)
]]>グリーフケアについて学び合う12回連続講座
「いのちの学校」が、東京で4期を迎えました。
簡単になりますがファシリテーターの水口より、
開催のご報告を差し上げます。
今回の会所は、「僧侶のためのグリーフケア連続講座」
東京修了生のおひとりである久松彰岳さんのお寺、
泰獄山 大安寺にて学びの場を開けることになりました。
ちなみに、オレンジの丸のドアから入りまして、
下駄箱目の前の廊下を奥に進んだ左側の階段を上りました
和室が会場のお部屋です。
最寄りの駅からの詳しい行き方は<こちら>です。
久松さんには、私もサポート参加をしていました
上記の僧侶連続講座にて行なっていた
「受講生インタビューブログ」の第1回目を
務めてくださったというご縁があります。
インタビューの様子は<コチラ>
3年前にお寺へ伺わせていただいたことが
とても懐かしく、今回の開催について
お話しをしたところ快く場を開いてくださり、
とてもありがたい気持ちでした。
さてさて今回の第1講は「失うこと」について学ぶ回でした。
25名の方が足をお運びくださいました。
都内だけではなく、千葉・埼玉・栃木・新潟・愛知・岐阜など
各地からいらしてくださり、私が当初いのちの学校の
ファシリテーターを目指すときに、共に定めた目標といいますか
望みである、「全都道府県で開催」を実現しなければ!
と改めて強く感じました。
ちなみに写真で皆さんの前でお話ししているのは、
いのちの学校東京4期のもうひとりのファシリテーター
ごっちゃんこと五藤広海さんです。
髪がありますがお坊さんです^^
名古屋のファシリテーターとして全12講を担当してくださいました。
プログラムについては、これまで開催した
ぜひこちらをお読みいただければ幸いです!
この日の最後のワークは、
「自分が安心して失った人・ことに想いを向けられる場所」を
描く時間がありました。
ワークの後にテーブルごとに感想を共有する時間があるのですが、
ひとつのテーブルでお話を聴かせていただいたところ、
「表現したいと思うけれど、できなかった。
今日は今までの気持ちを涙として出して、泣きに来たんだなと思った」
と、言葉にしてくださった方がいました。
第1講にして、おひとりおひとりがじっくりと
自分が失った亡き方を想い、感じ、
表現してみたりしなかったりをしておられる姿を
多く見られたのが印象的でした。
いのちの学校は、グリーフケアについて学びたい方であれば
どなたでも参加出来る、ワーク体験型の
「みんなが先生・みんなが生徒」であることを大切にした
学び合いの場です。
連続講座の形式ですが、途中からでも、
1回だけのご参加も歓迎しております。
いのちの学校についての最新の情報は
のページでご確認ください。
ごっちゃん(五藤広海)ひっさん(久松彰岳)よこ(水口陽子)の
東京4期メンバー一同、ご参加を心よりお待ちしております。
(報告:水口陽子)
]]>へのアクセス方法です。
渋谷駅都営バス(都01)新橋駅行き「南青山7丁目」「西麻布」より徒歩3分
東京メトロ日比谷線・都営大江戸線 六本木駅 徒歩10分
東京メトロ千代田線 乃木坂駅 徒歩10分
お寺の住所で地図検索をすると、入口ではない所を案内されることがあります。
インターネットや地図アプリなどで調べるときは、
(東京都港区西麻布2丁目24−25)
を検索すると門に着きます。
建物右脇の道に入ると大安寺の入口です。
門はお隣のお寺「慈眼院」と並んでおります。
左側の通路をお進みください。
こちらから入りまして
右の道を進むと
(ちなみに、左側のスペースにお車を数台駐車可能です。)
お寺の建物になります。
右側の建物の扉から入りまして
玄関左の下駄箱にお履き物を入れましたら、
そのまま廊下を奥まで進みます。
左側の階段を上がって
目の前のお部屋が会場となります。
和室です。
あぐらや足をくずしても座りやすい服装をおすすめします。
また、最寄りの駅からのいくつかのルートもご案内します。
★渋谷駅よりバスルート
渋谷駅東口(ヒカリエ・宮益坂側)地下鉄では9番出口付近にある
51番のバスターミナルから「都01」のバスに乗ります。
いずれのバスでも大丈夫です。
1「南青山7丁目」で降りて徒歩(3分)
「南青山7丁目」で降りた場合は、
目の前の横断歩道を渡って目の前の道を進むと
「長谷寺」が見えてきます。
門の手前の道を右に進んでいきます。
ジグザクと曲がって・・
まっすぐ進んでいって
白く特徴的な外壁の「秀和麻布笄町レジデンス」の
すぐ先の角を左に曲がると大安寺の門です。
2「西麻布」で降りて徒歩(3分)
そのままバス進行方向に進んで
一つ目の角を左に曲がります
Barbizon73(手前にポストがある建物)の左側の道を進みます。
建物上部が階段のようになっている「秀和麻布笄町レジデンス」の
手前の角を右に入ると大安寺の門です。
※こちらは「渋谷⇒新橋」のルートの場合です。
新橋からバスに乗った場合はバス停の場所が変わります。
★六本木駅より徒歩(10分)ルート
六本木駅を降りましたら、
写真矢印の「2番」出口を目指します。
エスカレーターやエレベーターをご利用の場合は、
上って左側に進みます。
2番出口目の前の道をそのまま進んで
ひたすらまっすぐ進んで
坂を下っていくと
西麻布の交差点に着きます。
横断歩道を渡って左側の道2つ目の角を右に入ると
西麻布のバス停ルートにある
Barbizon73(手前にポストがある建物)が見えます。
こちらの左側の道を進み
建物上部が階段のようになっている「秀和麻布笄町レジデンス」の
手前の角を右に入ると大安寺の門です。
]]>
109 年目、110 年目と2年間、団体の運営状況として継続するのが難しく
中断をしておりました「母の日のプロジェクト」をこの度再開する運びとなりました。
今年は母の日が誕生してから ちょうど110 周年。
またリヴオンとしても、プロジェクトの 10 周年となります。
この2年間にもお手紙を届けてくださったみなさまには
お待たせしましたことを心からお詫び申し上げます。
またこれまでこのプロジェクトに想いや言葉をお寄せくださり、
応援してくださった皆さまに心からの感謝の気持ちと共に、
「111年目の母の日」を大切に発刊できればと願っております。
母の日プロジェクト 編集メンバー一同
近況を知らせたい気持ち、懐かしい気持ち、
寂しい気持ち、嬉しい気持ちや悲しい気持ち、
そして時に恨みたい気持ちでさえも、
まずはそのままに言葉にしてみませんか?
そしてもしよろしければ、リヴオンにもお寄せいただければ幸いです。
**★母の日プロジェクト 募集要項★**
今年も亡き母へのメッセージを募っております。
手紙・詩(800 字まで)・手記(1600 字まで)・絵(はがき大) 4 つの形式いずれか
お母さまへの想いを表現したいと思われた際には、どうぞご寄稿ください。
〆切は 2018年5月8日(火)(必着) です。
〆切まで日のないお知らせになってしまい、恐縮ですが、みなさまのご寄稿お待ちし
ております。
送り先:リヴオン事務局
宛先:「母の日プロジェクト」
住所:〒116-0002 東京都荒川区荒川 4-25-8-603 (一社)リヴオン 行
Mail: info★live-on.me ★を@に変えてお送りください。
Fax: 03-6806-7180
]]>修了式&学習プレゼンのイベントが開催されます。
これまでの講座のレポートはこちらです。
第1講 グリーフケアの基礎
第2講 自分自身を知る時間
第3講 「聴く力」を身につける
第4講 お寺×グリーフケア 〜その1〜
静岡の地域においてさらに、「グリーフケアが当たり前にある社会」に向けた
広がりを大事にしたいと思います。
グリーフケアの知識を学び、体感的、実践的に「聴くことの力」を学ぶ
ロールプレイを重ね、僧侶としてこの学びをどう活かしていくのかを考える
プログラムを経て、得たことから
「グリーフケアを学んだ私の変化〜Before&After〜」
「僧侶から生まれるグリーフケア企画」
の発表を行います。
当日は遺族会を運営されたり、グリーフケアに関わる方はもちろん関心のある僧侶、
葬儀社、医療関係者など、死に直面する立場の多様な人達がつどい、出会える場に
なればと願っています。
この場で生まれるつながりが、静岡のグリーフケアを豊かにする一歩となりますように。
「お寺からつながるグリーフケアin静岡」のご案内
日時:5月30日(水)18時〜20時半頃(終了後 懇親会あり)
※受付は17時半頃より開始
場所:蓮福寺 (静岡県掛川市肴町6)
東海道新幹線「掛川駅」から徒歩5分
内容:●「僧侶のためのグリーフケア連続講座」修了生による発表
1)私の変化 Before&After
2)僧侶が生み出すグリーフケア企画 発表
●静岡で「死別」「いのち」」を支える活動
しているゲストのショートスピーチ
● 参加者同士の対話、交流
参加費:1,000円(当日会場にて)
定員: 50名程度
お申込:こちらの<お申込フォーム>よりお申込ください。
※ 5/6まで事務局は休業しております。
お申込みへの返信は、5/7以降となります。※
来てほしい方:
・グリーフケアに関わっている方や興味のある方
・身近な人や大切な人を亡くされた方
・このテーマに関心のある
看護師さん、お医者さん、葬儀屋さん、石屋さん、学校の先生、カウンセラー
宗教者(僧侶、牧師や神父,シスター等)、介護に関わる方、など
学んだお坊さんたちが学習発表の場、そしてつながりを広げる場を開きます。
ご関心のあるみなさまのご参加を、メンバー一同心よりお待ちしています。
]]>
はじめまして。第4講の参加感想レポートを担当させていただきます、静岡市清水区法泉寺・副住職の望月康寿と申します。
この講座も早いもので第4回、もう折り返し地点をすぎてしまいました。
私はこの講座に参加する前は、恥ずかしながら「グリーフ」「グリーフケア」という言葉をまったく知りませんでした。プレ講座があるという先輩からのお誘いもあり、また、少しでも自分自身の勉強になればと思い申し込みをしました。
プレ講座が終わったあと、改めて自分のこれまでの僧侶としての道を振り返ってみました。その中で、
「大切な人を亡くされたご遺族とのやりとりの中で、自分は果たしてその気持ちに寄りそうことができていただろうか?」
「仏教のおしえを説くことに偏重してご遺族の気持ちをないがしろにしてしまっていたのではないか?」
「もしグリーフケアという言葉を知っていたのなら、もっと違った言葉をかけることができたのではないか?」
と思い悩みました。そして、これを機にきちんと学びこれから先に活かせるようにと思い本講座に申し込みました。
第4講は今までのようなグループワーク形式ではなく、特別講師をお招きして講義形式でお話を聞くというものでした。
最初は毎回恒例のチェックインから始まりました。今日のお題は「今の自分の気持ちを手拍子で表現する」でした。講座がはじまったころは、自分の順番が来るまで何を話そうかとあれこれ考えこんでしまいましたが、今では肩の力をぬいて自然に自分の思いを口に出すことができるようになりました。こころなしかみなさんも笑顔で答えることが増えてきたように感じます。
特別講師には真宗大谷派存明寺・酒井義一氏がいらっしゃいました。酒井氏は現在ご自坊で、ご遺族が集まり語り合う「グリーフケアのつどい」(以下:つどい場)を定期的に開催されています。
はじめはスライドショーを見ながら、酒井氏がなぜつどい場をはじめたのか、どうやって運営しているのか、気をつけなければならない点はなにか、などを講義形式で学びました。この講義の中で、酒井氏が大切にしている言葉をいくつか紹介してくださいました。
その中のひとつに「あなたの悲しみは、いつか誰かの慈しみになる」という言葉がありました。私たちは生きてきた中でさまざまな喪失を経験しています。しかし、その喪失から感じることというのは一人ひとり違うということをこの講座を通じて学びました。そして、それを一人で抱え込んでしまうのではなく、誰かに話を聴いてもらうことの大切をグループワークを通じて知りました。
このつどい場のような、喪失から感じたことを共有できる場がこれからもっと増えていけば、もっとたくさんの人が自身の喪失体験を悲しみだけで終わらせてしまうのではなく、誰かに寄りそい支えとすることができる。この言葉からはそんな可能性を感じました。
休憩をはさみ、後半からは酒井氏が開いておられるつどい場の体験をしました。まずは参加者になりきるためいったん外に出て、受付をするところからスタートします。
受付を済ませ参加者が全員集まると、本堂へと移動しお勤めを行いました。お勤めが終わると、会場となる部屋へと移動します。
部屋に入ると、ゆったりとしたBGMが流れていて、ロの字状に並べられた机の真ん中のスペースには綺麗な花が生けてありました。参加者がリラックスしてつどい場に参加できるよう、あちこちに細やかな配慮がみてとれます。
参加者が揃うと、スタッフ役の方からつどいにおいて大切にしたいことの説明がありました。その約束事は、
・人の話を聞くことを大切にします
・今の自分を語ることを大切にします
・聞いたことは外部にもらしません
・話したくないときは話さなくてかまいません
・いたみが一人ひとり違うことを大切にします
・くりかえし同じことを語ってもいいのです
・時間を大切にします
の7つです。説明が終わると、参加者の自己紹介がはじまりました。今日のテーマは「春といえば?」ということ。みなはじめて参加した人になりきり、緊張した面持ちで自己紹介をしていました。
自己紹介が終わると、酒井氏からお話がありました。このお話のなかで、「WALKING TOUR」という動画が紹介されました。この動画は「亡くなった人と出会いなおすこと」をテーマにしたもので、2002年に公開されてからインターネット上で大きな反響を呼び、CDや絵本も出版されているそうです。
亡くなった人はいなくなってしまったのではなく、すぐそばにいる。見えないけれども、自分たちのことを応援してくれている。
とてもこころに響くものでした。こういった動画、歌、本などの作品はたくさんありますが、それらをすべて自分だけで見つけるのはなかなか難しいことだと思います。なので、「こんなものもあるよ!」という情報をこれからみなで共有できていけたら面白いと思います。
続いて、参加者が自分の思ったことを語っていく時間がはじまりました。一人ずつ順番に、今の自分の思いや今までの喪失体験から感じたことをゆっくり語っていきました。話をしている人以外はみな真剣に、全身で話を聴いていました。途中で涙声になったり、言葉に詰まってしまったりした人もいましたが、急かされたり遮られることもなく最後まで自分のペースで話をすることができている様子を見て、ここがとてもあたたかい場なんだと実感しました。
つどい場の疑似体験が終わると、最後に感想の共有と質疑応答の時間がとられました。
「つどい場はどうやって宣伝しているのか?」
「新規の人が入りやすくするためにはどうすればいいか?」
「参加費の処理はどうしているのか?」
など多くの質問が飛び交い、さらにそこから発展していろいろな意見が飛び出し、時間ぎりぎりになるまで白熱したまま続きました。時間があれば、もっとみなさんの意見を聞いてみたかったです。
今回の講座を通じて、前回までの講義で学んできたことが実際にお寺でどういう形で生かせるのか?ということがおぼろげながら見えてきた気がします。この場で学んだことを知識として自分の中に仕舞い込んでしまうのではなく、外に向けて活用し、これから先「お寺だからできること」を実践していけたらと思います。
拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
(記録:望月康寿)
********************
<イベントのお知らせ>
僧侶のためのグリーフケア連続講座では、特別講として
「お寺からつながるグリーフケア」という修了式&学習プレゼンのイベントが開催されます。
静岡の地域においてさらに、「グリーフケアが当たり前にある社会」に向けた
広がりを大事にしたいと思います。
グリーフケアの知識を学び、体感的、実践的に「聴くことの力」を学ぶ
ロールプレイを重ね、僧侶としてこの学びをどう活かしていくのかを考える
プログラムを経て、得たことから
「グリーフケアを学んだ私の変化〜Before&After〜」
「僧侶から生まれるグリーフケア企画」
の発表を行います。
当日は遺族会を運営されたり、グリーフケアに関わる方はもちろん関心のある僧侶、
葬儀社、医療関係者など、死に直面する立場の多様な人達がつどい、出会える場に
なればと願っています。
この場で生まれるつながりが、静岡のグリーフケアを豊かにする一歩となりますように。
「お寺からつながるグリーフケア」
日時:5月30日(水)18時〜20時半頃(終了後 懇親会あり)
※受付は17時半頃より開始
場所:蓮福寺 (静岡県掛川市肴町6)
東海道新幹線「掛川駅」から徒歩5分
内容:●「僧侶のためのグリーフケア連続講座」修了生による発表
1)私の変化 Before&After
2)僧侶が生み出すグリーフケア企画 発表
●静岡のグリーフケア団体によるプレゼン
● 参加者同士の対話、交流
参加費:1,000円(当日会場にて)
定員: 50名程度
お申込:5月1日より受付を開始いたします。
来てほしい方:
・グリーフケアに関わっている方や興味のある方
・身近な人や大切な人を亡くされた方
・このテーマに関心のある
看護師さん、お医者さん、葬儀屋さん、学校の先生、カウンセラー
宗教者(僧侶、牧師や神父,シスター等)など
学んだお坊さんたちが学習発表の場、そしてつながりを広げる場を開きます
]]>3回連続研修会のレポートが届きましたので、共有させていただきます。
「第二回グリーフケアの基礎を学ぶ研修会を終えて」
レポート 本願寺横浜別院 佐竹大樹
グリーフという言葉は、ここ2、3年宗門内外でグリーフやグリーフケアという言葉を聞く機会が増えてまいりました。各教区などでもグリーフケアの研修会が実施されています。いよいよ関心が高まっているのかなということを感じております。
第一回目の研修は「グリーフケアの基礎」という内容でした。一回目の研修を終えて感じたことは、今までグリーフと聞くと主に死別による喪失体験がイメージされましたが、実は死別による喪失だけでなく、喪失という感情は身の回りに起こってくる身近な感情であることが分かりました。
我々僧侶は、大小のグリーフの中でも、身近な方の死別を経験された家族と関わることが多く、そういう現場を数多く経験しています。死別としてのグリーフを、葬儀や法事の現場の中で遺族の気持ちに応えられていたかというと、研修を通じて自分の関わり方を見直さなければいけないなと感じるところもありました。今回の学びを通して、多くの人の様々なグリーフに応えられるよう学んでいきたいと思っております。
第二回目の研修会は「セルフケア〜自分自身を知る〜」という内容でした。概略ではありますが、私がお聞きした内容や感じたこと、参加者の雰囲気などを述べさせていただきます。
一回目の研修同様、まず初めにチェックインがあり、前回は今の気持ちを色で表すワークを行いましたが、今回は漢字一文字で、今の気持ちを表すワークを行いました。色は同じ色でもその人の感じ方など状態で色のニュアンスが違い、面白いワークだなぁと感じましたが、漢字の方がより具体的にその人の状態が表されバリエーションが豊かで複雑で面白いワークだなぁと思いました。
次に、セルフケアについて浮かんでくるイメージを書き出すワークを行いました。セルフケアという言葉を聞いて、個々がどういうイメージを抱いているのかを知るワークは、自分の理解や言葉の意味を掘り下げるいいワークだと思いました。このワークでは、大きく分けると、逃避(お酒、趣味、好きなことをするなど)とリラックス(温泉、睡眠、呼吸、自分を知るなど)に二分されることが分かりました。
参加者は、参加者ごとにそれぞれにセルフケアに対するイメージがあり、皆楽しそうにワークをしていました。
尾角先生は、セルフケアは「自分自身を大切にすることです。」と説明していました。また、セルフケアの種類には、回復・保つ型ともっと元気型の二種類があり、回復・保つ型は落ちているときにするセルフケアで、もっと元気型は楽しいことをしてもっと元気になるセルフケアであると説明がありました。
私自身も実生活の中で、気分がいい時、気分が悪い時があり、二つのセルフケアを使い分けていることがあるなぁと思いました。
続いて、なぜケアの現場で「セルフケア」が大切なのか、班ごとに話し合うワークを行いました。
私のいた班では、
・人をケアするには、自分のケアができていないと上手く人と関わることができない。
・自分のことが分かっていないと、人のことも分からない。
・人の話を聞くことは、聞く方にも負担になる。
・調子がいい時は聞けるけど、調子が悪い時は相手の話を聞くことができない。
・自分が安定していないと、相手に不安が伝わってしまう。
・健康な気持ちでないと上手く関われない。
などの意見が出てきました。
尾角先生は、「グリーフケアの現場においても、人の話を聞くことは聞く側にも負担になることがある。自身のセルフケアの方法を学ぶことは、その都度自分自身の状態を知ることで、自分をつぶさないため自分を守るために、何をすれば楽になるのかその方法を知っているだけでも自分を大切にできる。色んな人の辛い話を聞くには経験が必要であり、聞く側は相手の話を聞いて辛い気持ちやしんどい気持ちになることがある。そういう気持ちにならないためにも、自分自身を保つためにセルフケアが大事である」といった内容をお話しされていました。
つづいて、人の辛い話を聞くと辛い気持ちになるのは、共感疲労という現象が起こるからだと説明がありました。共感疲労は、相手の気持ちに感情移入し過ぎて苦しくなったり、事態が大きすぎて無力感や罪悪感や無意味感などに襲われる状態です。共感疲労を感じすぎないためにも、セルフケアを通して自分が感情移入しやすい状況や未解決な問題などを知っておくことが大事であると話されていました。
参加者が出した「セルフケアと聞いて思い浮かぶイメージ」
ここで一回目の休憩があり、休憩後、グリーフケアの現場で重要な3つのスキルについて話がありました。
まず、一つ目は、「気づきの力」。気づきの力は、外から自分を見る。客観視する。聞いている自分を俯瞰し、自分の気持ちを捉え直すことであると説明がありました。
次に、二つ目は、「ままに」。「ままに」というのは、自分が今落ち込んでいるんだなぁと、そのままに見る。落ち込んでいる私は駄目だとジャッジしない。そのままの状態を見る。ジャッジしなければニュートラルになる。ありのままを感じることがセルフケアになる。と説明がありました。
最後の三つ目は、「境界線」。境界線が曖昧だと自分と相手の境界が入り乱れることがあり、自分を守るために境界線を持つことが必要だと話されていた。また、相手と私との適度な距離感を保つために、匂いや服装などで境界を作る方法を紹介された。時間という境界を持つことも、継続的に話を聞きあえるように設けることが必要だとも話されていました。
尾角先生は、「ままに」という概念で変われたと話されていました。今死にたい気持ちなんだなぁ、と外から自分の気持ちを俯瞰して、ジャッジせずに自分の自然な気持ちに気がつき、自分を大事にするきっかけになったと。
ここで午前中の研修が終わり、昼食の時間はリブオンの方と参加者とともにお弁当をいただきました。
昼からの研修会は、まずロスラインの説明があり、自分の人生で言われたり、されたりして、嫌だったこと傷ついたことや嬉しかったこと、何を失ったのか何を感じたのかを線を引いて時系列にその出来事を画用紙に書き出していくワークを行いました。
ワークをした感想では、
・失ったものを認めたくないので書けなかった。
・参加者それぞれ感じたことや気付いたことがあった。
・失ったもので、向き合えるもの、向き合えないものがあった。
など感想がありました。
続いて、「分かち合い(自分を語る時間)」を体験しました。「わかり合い」には、トーキングツール(ぬいぐるみ)を用い、『ツールを持っている人が話をする・人と自分のグリーフを比べない・相手の話をままに聞く・話しても話さなくもいい・話したい人が話す』など、この場で大切にしたいことを全員で共有してからはじめていきました。
分かち合いの場を体験してみて、話しても話さなくてもいい・話したい人が話す・比べない・ただ聞くなど、単純なルールだけれども、安心してその場に居られいいなぁと感じました。特に「比べない」というのは、安心して自分の話ができることがわかりました。話しても話さなくてもイイというルールは、参加者主体で非常に良かったです。涙を流す参加者もあり、話をただ(ジャッジせずに)聞くという雰囲気もいいなぁと感じました。
次に、「つどいば」について、尾角先生と水口先生の対談形式で進められました。
水口先生「なぜ、つどいばを始めたのですか」
尾角先生「母を自殺で亡くし、あしなが育英会から奨学金をもらい大学に進学したが、奨学金をもらう条件が「わかち合いの場」への参加であり、「わかち合いの場」へ参加してみて、仲間たちの共感の力、場の力を感じたことが原体験となり、わかもののつどいばを作りたいと思いました」
水口先生「なぜ若者を対象としているのでしょう」
尾角先生「全国に若者を対象にしたつどいばが少なく、大人のつどいの場は若い人には年が離れていて参加しずらい雰囲気があるなど意見があり、わかものを対象にしたつどいばがあればいいなぁと思ったのがきっかけです」
水口先生「活動の根本の願いはなんですか」
尾角先生「私が必要としたから、若者が集える場を。辛い経験をしたので、同じ経験をした人と出会いたかった。こうした場を作ることが恩おくりと思いこの活動を始めました。」
など、対談形式で話されていた大まかな内容です。
次に、場づくりにおいて必要な、グランドルールや大事にしていることなどについて説明がありました。
・大事にしていることは、アドバイスやコメント、比べる、などしたくなるが、「ままに」を尊重する。
・語る時間については、話したくなければ、話したくない意思表示ができる。今考えていることを考えたり、表現したり、本人が何をしたいか、したくないのかを選べるようにしている。
・開催の頻度は、必ず定期的に開催されることで、行けるところがあるという安心感になる。
・当事者ミーティングは、当事者同士が、徹底的に聞くという関わり方をし、聞いたことを書き出し、視覚化し、関連付けていく作業をして、当事者同士が研究し、話し合って進めて行く場。
尾角先生は、グリーフという考え方を知ることで、それだけで変われる人がいる。「つどいば」を自分のセルフケアのために利用する人たちがいる。「つどいば」と「当事者ミーティング」の両輪で、生活がしやすくなっていく人がいることを紹介されていました。
最後に、自分にとってのセルフケアになっていることを、身体的、社会的、個人的、内面的の四つの傾向に分けて、書き出すワークしました。私のいた班では、全員僧侶であったが、個人的、内面的の傾向が多く、社会的な側面が少ない傾向がみられたのが印象的でした。
第二回目の研修会を終えて感じたことは、普段頻繁に顔を合わしている人でも、あたり前のことですが知らない一面があり、色んな経験をされて今日があるんだなぁと感心いたしました。言葉には出さないけれども、お一人お一人が様々な因縁に依って生きておられ、その因縁を私たちは人生と呼んでいます。
私は仏教から「人生に無駄なご縁一つもない。すべてが有難いご縁である」ということを学んできました。一人一人にはそれぞれの人生があり、その一人一人の人生が有難い尊い人生であります。私たちはそのことが分からずに悩み苦しんでいます。今日の研修会では「ジャッジしない」という考え方が紹介されましたが、私たちはやってきたご縁をジャッジして生きていることがあります。ジャッジする在り方がありのままに人生を喜ぶことを妨げている原因になっています。
「ままに」「ジャッジしない」という考え方は、仏教に通じるものがあると感じます。ジャッジしないそのままの人生が有難い、尊い人生であります。そのことに目覚めて欲しい、気づいて欲しいという願いが本願であり、佛の教えであると改めて思いました。
講座からのチェックアウトは「改めて、今の気持ちを漢字一文字で」
参加者全員で円になって
神奈川教化センターでは、三回目の研修会が終わり次第、グリーフケアを開催するため具体的に行動していきます。誰にも相談できずに悩みや苦しみを抱えて生きざるを得ない人たちのために、「人生に無駄な出来事(ご縁)は一つも無かった。これが私の人生でした。」と人生(ご縁)を丸ごと喜ぶ人が生み出されていくことを切に念じます。
以上、稚拙な文章ですが、第二回目の研修会の感想兼レポートとさせていただきます。
]]>
「いのちを支える社会づくりへ〜日英の自死遺族支援の発展と課題〜社会政策の視点から」
を行いました。
本講演では、「てるみん」ことリヴオン代表理事・尾角光美が日本財団国際フェローシップ5期生としてイギリス・ヨーク大学(University of York)で1年間修士課程において研究し、修了した成果を発表するとともに、「よこさん」ことリヴオン理事・水口陽子がてるみん渡英中のリヴオンの活動報告をいたしました。
聴講者の皆さまに交じって参加したリヴオン学生インターン・飯田茉彩が当日の模様をレポートいたしました。
今回はその第2弾です。
よこさん発表!
てるみんの発表から10分間の休憩を挟んだのち、よこさんこと水口陽子より「てるみんが渡英中のリヴオン」と題してリヴオンの活動報告をいたしました。
?一人称のグリーフ
まずは、よこさん自身の経験した喪失が一人称で語られました。夫を交通事故で突然亡くした経験を、自らと自身の子どもたちが歩んできたグリーフの道のりと共に、よこさんがリヴオンと出会い、活動するまでになった経緯が語られました。
?活動は縮小?
てるみんの英国留学が決定して、密かに囁かれていたのが「てるみん不在でリヴオンは大丈夫?」という説。
活動の縮小を懸念する声もあったようですが、細やかなオンラインミーティングの実施や業務の見える化などの努力の甲斐あって、むしろ活動が拡大した報告がされました。
(一つ前のパートで、よこさんのパーソナルなストーリーに聞き入っていた客席も、ここで良い報告を受けて雰囲気が緩んだように感じられたのは気のせい?!)
具体的な活動報告は以下の通り。
<遺児支援>
・「大切な人を亡くした若者のつどいば」「年越しいのちの村」
→京都での開催継続、「つどいば」は東京で新ファシリテーターが誕生し、新たに大阪での開催も決定
<自殺予防関連事業>
・「いのちの授業」
→国の「SOSの出し方教育」のモデル事業として埼玉県鴻巣市市内の小中学校19校で「死に学ぶ命」をテーマに実施
<グリーフサポート>
・「いのちの学校」
→名古屋・東京で初の2地域同時期開催
・大阪「子ども若者のグリーフケアプログラムを学ぶ連続講座」
→大阪ガス助成金プログラムの補助を受け、ファシリテーターの育成を実施
生き心地ライン 体験
「いのちの授業」のプチ体験として、「授業」で実際に使われている「生き心地ライン」を会場の皆さまにも実感していただきました。
「生き心地ライン」とは、その名も自分の「生き心地」を客観的に把握するためのリヴオンオリジナルのツールです。
左端が「生きたい」「しあわせ」を最大限に感じている状態、右端が「死にたい」「つらい」と感じる一番しんどい状態を表しています。
リヴオンでは、右寄りの地点にいるときは、セルフケア、平たく言えば「自分の体と心に少し優しい時間」を持つこと、またそうした脆い状態にあるとき自分の弱さと出せることは命を守る上ではむしろ強さであること、をお伝えしています。
講演では皆さまに
?今の自分、?1週間前の自分、?次の誕生日の自分
の生き心地がそれぞれラインのどの地点にいるか内省・想像いただきました。
ちなみに、よこさんによれば「授業」を受けた子どもたちの中には、?次の誕生日の自分について「真ん中かな、人生ほどほどがいいんだよ」と達観したコメントをしてくれる子もいたとか……。
?リヴオンをめぐる人達
上に紹介した事業以外にも、リヴオンとつながっている方々は日本各地にいらっしゃいます。ここでは、北海道の僧侶の方々、講演に読んでくださった青森などの皆さんのご紹介がありました。
来場されていたリヴオン・ファンドレイジング担当の理事 鴨崎貴泰さん、並びにリヴオン事務局の但馬香里さんにもマイクが渡され、彼らだからこそ知る、てるみん渡英中のマル秘エピソード(?)やリヴオンへの想いが披露されました。
鴨崎さんは活動の紹介と共に、リヴオンを継続的に支援するマンスリーの寄付会員「ohanaメンバー」についてもお話をしていきました。
この「ohana(オハナ)」とは、血縁に限らず、有事の時に助けることをいとわない関係。
広い意味を持った「家族」というハワイの言葉です。
継続的な支えが、リヴオンという団体の運営の支えとなり、またリヴオンを通じて親やきょうだいを亡くした子たちや大切な人の死別を経験した方々のつどう場であったり、現実的な課題を解決していく力へとつながっていくことをお話されていました。
他にも、作業のお手伝いなどをすることでリヴオンを支える「駆けつけ隊」についても紹介しました。
チェックアウト
2時間半に渡って催された講演も、とうとうお開きの時間となりました。
当日司会を務められた日本財団国際フェローシップ担当の田中さんよりご感想と、博士課程に挑戦するてるみんへの励ましの言葉を頂いた後、チェックインのとき同様全員で円となり、そして皆で手をつなぎ大きな輪を作りました。
ここでてるみんが最後の挨拶。来場された方々への感謝を意を表しつつ、参加者の皆さまの間にもご縁が生まれるよう願いました。
チェックアウトは「心の電流送り」。輪にいる一人一人が、隣の人が自分の手を軽く握るのを感じたら、もう片方の手で隣の人の手を握り「電流」を送っていくアクティビティです。
よこさんからスタートした電流は一瞬安否(?)が危ぶまれましたが、最後は無事に電流が戻り、報告会は無事お開きとなりました。
〜あとがき〜
2回に渡ってお送りした報告会レポート、いかがでしたでしょうか。
報告会に参加して印象的だったのは、お坊さん、葬祭関連業、医療系の方、マスコミの方等など、参加者の皆さんのバックグランドが様々だった点です。
私が実際にお話ししたのは参加者の方々の一部ですが、ご職業やリヴオンとの繋がり、ご自身のグリーフや遺族支援への関わりなど、それぞれ違うストーリーをもって会場にいらしていました。
私はリヴオンに出会って2年ほどになりますが、これまで参加してきたのは死別を体験した若者向けの「つどいば」と「年越しいのちの村」がほとんどでした。
もちろんその他のリヴオンの活動も Facebook 上の活動報告や「リヴオンしんぶん」で知識としては知っていましたが、実際に交流したのは若者対象イベントの関係者に限られていました。
しかし今回の報告会では「グリーフ」というテーマをとおして、本当に多様なバックグラウンドを持つ皆さまと出会うことができました。
今まで触れてこなかったリヴオンの領域を知れたのは新米インターンとして当然有意義でしたし、社会にこれだけグリーフに関心のある方がいると肌身で感じられたのは、一人の若年死別経験者として大変勇気づけられる体験でした。
グリーフについては普段から関心があるので、研究報告はとても興味深く聞きました。
特にイギリスの抱える課題として、宗教離れと遺族支援の過剰な医療問題化が指摘されていましたが、この2つは両方とも現代社会の死やグリーフに対する姿勢を強く反映していると感じました。
本来、死別やグリーフは人類共通な経験であり、世界各地の社会や宗教は遺された人たちが喪失に適応できるよう、さまざまな儀式や慣習を生み出してきました。
しかし、科学の発展とともに合理的思考が台頭し、しばしば「目に見えないもの」への信仰を求める宗教は力を失ってきています。
また、効率や生産性を追求する現代社会では、人々は死別経験「ぐらい」で立ち止まることを許されず、コスパ重視で簡略化された儀式を済ませて日々の生活へ戻っていきます。
こうして、現代人の多くはグリーフに伴う様々な感情・反応を抑圧して、自分の生活へと戻っていきます。
しかも、もはや感情を抑えきれなくなって生活に支障が出始めても、今や宗教は心の拠り所になりづらく、かといってグリーフケア・サポートの知識はないので医療へと向かわざるを得ません。
このような、死に合理的に対処しようとする傾向が将来的に逆行するとは考えづらいですし、昔の喪の文化が最善であった訳でもないでしょう。
ですから、現代には現代に合った喪の文化・システムの構築が必要であり、だからこそグリーフケア・サポートが(講演に出てきた) Big Mac 理論で扱われる全てのレベルで充実することが求められるのだと思います。
充実への一歩が、研究発表で指摘されていた情報提供なのではないでしょうか。確かに科学は死別への姿勢を変えましたが、一方で科学的手法に基づく調査は、人が死別を経験した際の反応や、抱える課題、その対処法などを次々に明らかにしています。
そして情報技術の発展によって、情報提供・収集はより手軽になっています。こういった科学の恩恵をグリーフの分野が活用しない手はないでしょう。
日本の強みとして超宗派の僧侶らにより自死者の追悼法要が挙げられていましたが、既存の宗教やお盆のような日本にもともとある慣習の力も活用しつつ、もっともっとグリーフケア・サポートが広がっていけばいいなぁと願います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
2つのプレゼンの内容から、参加者の皆さまのご意見・発言、そして参加してみて感じたことを丸ごとお伝えしたいがために、超長文記事となってしまいましたが、当日の雰囲気が少しでも伝われば幸いです。
(飯田茉彩:写真左から2番目)
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私とグリーフケアとの出遇いは、2016年7月8日、真宗大谷派の名古屋別院(東別院)で行われた尾張講習会での尾角光美さんの特別講義「なくした人とつながる生き方」でした。それまで、様々な悲しみを抱えるご遺族との関係において、自分の持っている言葉が足らず、心が右往左往することもままありました。
そのような中で、尾角さん及びグリーフケアとの出遇いは一つの光明でした。講義の中で紹介された「大切な人をなくした人のための権利条約」を七日参りの中で紹介させていただくようになりました。その言葉にリアクションがあると、出遇えて良かったという気持ちとともに、もっとグリーフケアについて知りたいという気持ちも増してきました。
そしてこの度、知多半島に点在する30ヵ寺からなる真宗大谷派名古屋教区第2組の教化事業の一つとして、尾角さんが立ち上げた一般社団法人リヴオンさんとともに、グリーフサポートについての5回の連続講座を行うことになりました。これ幸いと参加した次第です。
2018年2月16日、武豊町の皆満寺様で2回目を迎えました。テーマは「聴く力を育む」です。今回はリヴオン理事の水口陽子さんと、先にリヴオンで学ばれている岐阜の僧侶、五藤広海さんに来ていただきました。
第1回目では、ワークを通して、聞くことの難しさ、また、聞いた事柄を纏めて他人に伝える難しさを実感しました。それを受けて、今回の「聴く力」、どう育まれていくのでしょうか?
真宗宗歌斉唱後、恒例の「チェックイン」から始まります。講座における「チェックイン」とは、お互い現在の心身の状況など、一人一人の状態を共有することです。
今回は6人で一つの組になりました。チェックインテーマは「今日ここに来るまでに目に止まったもの」でした。私は会場まで自動車で来たのですが、道中の風景をほとんど覚えていません。カーナビの登場とともに、風景を覚えながら運転することがなくなった気がします。運営のサポートをする為に、昼食を買って早めに着くことになっておりました。
そして、最後の交差点にコンビニが2軒あり、「セブンイレブンとローソン、どっちで昼食買おうかな」と考えていました。そうです、私の目に止まったものは「2軒のコンビニ」だけでした。
しかし、他の人のチェックインを聴くとどうでしょう。人や自然、解体中の建物、古い家、建築中の家、道路工事、実に色々な事を見ています。視点は人それぞれなんだと実感しました。
そして、水口さんのお話が始まります。
合図に使われるベルの音をじっくりと聴くことから始まりました。
今回のテーマ「聴く力を育む」の目的を話されます。
あり方として、他者をケアするためにも自分自身を知ることと、セルフケアがベースにある状態。スキルとして、「聴く」に必要な具体的方法を身につけることです。
また、今回が初参加となる人もいるので、場のルールの再確認や約束の共有をしました。
「ミニワーク」が始まります。
「きく」を感じてみる時間です。
2種類の聞き方を試してみるものです。
一つは聞きたくない感じ・態度で聞くこと、もう一つは大切に聞かせていただく感じで聞くこと。
「うれしかったこと」を話のテーマとして、水口さんと五藤さんで例を実演してもらいます。
それから私たち参加者も2人1組になり、2種類の聞き方を体験してみます。交互に聞き役と話し役をします。
ワークをしてみて、よく話してもらうためには、聞き方が大切なんだということを実感しました。聞き方で話し手の話しやすさが変わってくるのです。
ワークを受けて、水口さんが「聴く」に必要なあり方について話されます。
「聴」という漢字は「耳」に「+(プラス)」して「目」と「心」でできているということ。
沈黙は何もない時間ではないということ。沈思黙考の時間でもあるということ。
ままに、ありのままにそのままに、たとえネガティブな言葉が発せられたとしてもまずはそのままに受け取るということ。その真意を探るということ。
そして、聞いている自分自身を知るということ。
休憩からの再開後は、「ロスライン」の「ワーク」になります。
「ロスライン」とは、自分が生まれてきてからこれまでの「喪失」を振りかえり、ひとつの線で表現するものです。グリーフは「死別」からだけしか生まれるものではなく、何かの「喪失」から出てくるものがグリーフであること、得ることで失うことも「喪失」だと説明がありました。例えば結婚するということは独身であることを失うこととか。
色々な線の書き方が例としてあげられましたが、私は単純にB4の紙に真ん中に真っ直ぐな横線を引き、年齢で目盛りを取り、ロスしたことを書き入れていきました。
得度したこと(髪を剃ったこと)、財布を無くしたこと、車上荒らしにあって色々盗まれたこと、フラれたこと、バックアップをサボっていたときに限ってPCが壊れること、等々。作成後は2人1組になって、作成したロスラインを話して共有することになっています。
私の今回のパートナーさんは、横軸に時間、縦軸に幸福度を取って、曲線を描いていました。
戦争を原因として、幼少期から近親者との死別を経験しており、さらに、人生の所々に身近な人やペットとの死別がありました。聞いていてとても悲しくなりました。
私においては、父方の祖母は私の生まれる前、祖父は幼少の頃に亡くしており、また、母方の祖父母は健在で、自分自身には大きな死別の経験がありません。経験はありませんが、想像し共感することはできます。
ワークをしてみて、自分のロス経験は話しにくいことに気づかされました。もしかすると、人に話す以前に思い出したくもなくて、このワーク内で全然振り返らなかったロスがあったかもしれません。まず自分のグリーフを聞いてもらうことによって、グリーフを話す人の心情がわかりました。
「聴く」「対話」に必要な5つのスキルについても話されました。
一つ目は気づく力(Awareness)。これは何に気づく力かと言うと、自分の状態や状態の変化に自分が気づくことの力だそうです。この力が足りないと、人の話を聴いていて、例えば自分がしんどくなっていったとき、それに気づかず話を聴き続け、いつの間にか自分がとてもしんどくなってしまうということです。
ここで「ボディスキャン」というワークが始まりました。
人のグリーフを聴いたときの自分の変化を絵に書き入れていきます。
ここでは私は気づく力があまりなかったのかもしれません。それほど深くは書き込めませんでした。
二つ目は境界線を置くこと。それは共感疲労(二次的外傷性ストレス障害)を防ぐ為に必要なスキルだそうです。共感疲労とは文字通り、共感しすぎて疲れることです。これは自分と他人との距離感が近すぎる為に起こります。しかし、相手の話を大切に聞こうとすれば、距離は近くなってしまいます。そこで自分と相手の間にお互いに心地よい境界線を置きます。感情移入しすぎないように、見えない壁を置いてみる、そんなイメージです。
2回目の休憩から再開後、生き心地ラインの紹介から始まります。生きたい、死にたいという気持ちの揺らぎは自然なことで、死にたいという気持ちから生きたいという気持ちに心地を戻っていく手段が3つ目のスキルであり、あり方でもある「セルフケア」です。
まず「セルフケア」からイメージすることを書きだすワークをしました。
私は「食べる」「買う」と書きだしました。
自分自身を大切にすること、時間、それがセルフケアで、具体的な内容は人それぞれです。
セルフケアは回復型ともっと元気型の2種類あり、3つの要点が説明されました。
そして五藤さんに担当が替わり、セルフケアの傾向を知るためのワークになりました。
横軸に、個人的←→社会的を取り、縦軸に、身体的←→内面的を取ったグラフの中に、自分のセルフケアを書いた付箋を貼っていくものです。私は「コーヒーを飲む」「チョコレートを食べる」「スイーツを食べる」「子どもと遊ぶ」「2度寝する」と書いて貼っていきました。
ここでも他の人の発想に感心しました。例えば麻雀は人によっては個人的なゲームにもなるし、社会的なゲームにもなるということ。
水口さんに戻り、セルフケアの重要性が説明されました。人を支える為に、自分が倒れないよう、自分が生き続けられるよう、セルフケアが大切なんだと。
「大切な人をなくした人のための権利条約」の第4条が朗読されました。
四つ目のスキルとして「鏡」であること(ミラーリング・リフレクション)が説明されました。相手の鏡になり、相手に相手の状態を気づかせることです。
五つ目のスキルは「私」を主語にすること。「私」はこう感じたと伝えること。
最後に「チェックアウト」。今回の「チェックアウト」のテーマは、今日寝るまでの間に取り込むセルフケアを3つ考えて共有することでした。私は「チョコ食べて、コーヒー飲んで、早く寝る」ことを今日したいセルフケアとしました。輪になり、恩徳讃斉唱で終了です。
この第二回目では、ロスラインのワークの為か、とても疲れた気がします。自分の喪失を話す難しさ、辛さ、それを聴く難しさ、辛さを実感した回となりました。色々な難しさを実感するばかりで、自分のあるべき姿がなかなか見えてはきませんが、今回知ることのできたいくつかのキーワードとともに、日頃から聴いていきたいと思います。
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真宗大谷派本願寺横浜別院は、北は北海道から南は沖縄まで点在する53別院に一つです。
本願寺横浜別院は神奈川4ヶ組寺院63ヶ寺に崇敬いただいており、横浜市港南区の現在の地に「伊勢佐木町ブルース」で有名な横浜市中区長者町から40年ほど前に移転してきまして、約110年の歴史があります。
2016年に別院内に「神奈川教化センター」という組織を発足し、神奈川の教化の中心地として、神奈川4ヶ組寺院と共に教化活動を行なっています。2017年の初春に教化センター内の企画広報部が発案して、グリーフケア事業を開始することに決めました。正直、最初はグリーフケアという言葉自体も聞きなれない言葉で、企画広報部のスタッフの中でも様々な議論がなされました。
そういったことから、まずは「グリーフケアとは何か?」という視点から、すでに自坊においてグリーフケアの会を立ち上げておられる、真宗大谷派存明寺住職である酒井義一氏にご出講いただき、公開講演会を2017年9月29日に開催しました。参加者は40人を超える数となり、大変盛況であり、関心の高さを伺える出来事でした。その時に初めてリヴオンの水口陽子さんとお会いすることになり、別院おいてグリーフケアの会を立ち上げるための準備に取りかかりました。それから、幾度も打合せをおこない、2018年3月8日に第1講となる研修会を開催することができました。
申込みも定員いっぱいとなる22名となり、寺院の住職、若院、坊守、門徒、企画広報部スタッフと様々な立場で参加されました。年齢においても、下は31歳から上は80歳までと大変幅広い世代間となり、和やかな雰囲気で始まりました。
そもそも、神奈川教化センターにおいてグリーフケアを取り入れるにいたった経緯は、時代の要請に応えるべくということでした。この経済至上主義の現代において、色々なグリーフが存在しています。人間として本来は、悲しい時に悲しかったり、嬉しい時に嬉しかったりするのが、ごく普通の感情であると思いますが、それが見え難くくなっているわけです。可視できない理由は様々あると思いますが、それが現代という社会だからという言葉で表現できるかと思います。
前置きはこれくらいにして、研修会の内容に入っていきたいと思いますが、まず、参加者全員で大きな輪を作り、今の状態を色で表現し、自己紹介をすることになりました。
「えっ、色で表現するの?」
といったことは一度もしたことがない体験だったので、不思議な感覚になりました。皆さんの話を聞いていると、色も濃い○○色から、薄い○○色、三原色の色など、それぞれが思い思いにこの研修会を受講することにしたというがヒシヒシと伝わってきました。
初っぱなです。「My Goal」つまり私が研修を通じて一番学びたいこと、得たいことは何ですか?というところから、うーんと悩んでしまいました。
うーん、うーん、と悩みながら、「他人の感情にどのように寄り添えばよいのか?寄り添う姿勢を学びたい」と書いてみました。寄り添うって簡単そうで、難しいですよね。僕だけじゃないことを祈りたいですが…。
次に、「大切な人、ものなどを失うことによって生じるその人なりの自然な反応、感情、プロセス」、それが「グリーフ」であるとまず研修会冒頭でお話しいただきました。なんか、大切な人を失った悲しみだけがグリーフのような気がしていましたが、そうじゃなかったんだと、深く頷きました。知らないことがいっぱいありますね。
さー、ワークの時間がまいりました。題して、「イロイロワーク」です。あなたが大切な人(もの、関係性、自分)を失ったときに生まれてくる感情をあげてみましょう、また、オノマトペ(擬音語、擬態語)などで表してみましょう。そして、色や形で表現してみます。
えっ、感情を擬音で表わす?それも色鉛筆を使って描いて??そういえば、いつの頃からか絵を描かなくなったなぁ…。いっちょ描いてみるかと、描いてみたものの、難しいものですね。5種類くらい描いて、参加者全員で持ち寄って、鑑賞してみました。どれとして、同じ表現はないんだと、またこの発想はなかったと、発見することばかりでした。
やってみての気づき、それはやっぱり一人ひとり発想が違っているということですね。まるで指紋のように。うーん、奥深い。
グリーフの影響は多岐にわたるということで、4つに分類してお話しいただきました。
「心理的影響」「身体的影響」「社会的影響」「スピリチュアル的影響」ですが、その中で「社会的影響」に過活動があります。本人は気づきにくいそうですが、悲しみを払拭するためにむしろ働きまくるということでしょうか。そう言えば、そんな状態の人って確かにいますね。何かを忘れるために、仕事に精を出すとか。これもグリーフの影響なんですね。あと、グリーフは乗り越えるものじゃなかったんだと、これも知らないことでした。
グリーフの基礎の内容に入っていって、知らないことばかり、考えたことがないことばかりの連続でした。
大事なのは「一人じゃない」「自分だけじゃない」「ここなら受けとめてもらえる」場があるということ。
すごいキーポイントですね。自分にとってその場所はどこにあるのか…。まだ答えがでないと感じました。あるような、ないような、そんな場所って、一体なんだ、と。
でも、そんな場所があれば大変素晴らしい世界が広がりますね。
もう一つのワークです。僧侶が関わるグリーフケア(死別の支え)とそれ以外の人(医療者、カウンセラー、遺族支援のNPOなど)が関わるグリーフケアにはどんな違いがありますか?
上記テーマを班ごとに話し合い、模造紙を使って書き出す作業をしました。考える角度によって、全然人と違った意見が出るわ、出るわで、あっという間に模造紙が文字で埋まってしまいました。一つのテーマについて、みんなで考えるって大切なことですね。小学生のときの班ごとの作業の雰囲気を思い出して、それだけでも楽しかったです。
ここでは、違いについては言及しません。この文章を読まれた方ご自身で一度考えていただければと思います。と言っても、なかなか考えられないのもまた事実ですが…。
正直グリーフケアについては、言葉で表現しづらく限界があると書いていて思いました。やはり、実体験(ワーク)を行なうことで、身の事実からしか出発点はないんだなぁーと、そう思ったわけです。しかしながら、仏教においてグリーフケアを考えた時は、“はじまりとしての「死」が確かにありました。
まだまだ書き続けたいところですが、これからの第2講・第3講を楽しみにして今回はこのあたりでペンを置きます。
(文責:家本久和)
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こんにちは。
第3講の参加感想レポートを担当させていただきます三島市 真宗大谷派真成寺の土屋慶史です。
○はじめに
さて、2月21日、本講座の第3講が掛川の蓮福寺会場にて開催されました。講義、ワークショップを通じて「聴く力」を身につけつつ、その大切さを学びました。寺院というのは人の生死、あるいは生活にまつわる相談事が持ち込まれることも多く、僧侶に限らず寺族もその「聴き手」になることは少なくありません。そんなこともあり、近年、伝統仏教教団の中にもカウンセリング技術への関心があり、宗派によっては「僧侶のためのカウンセリング研修」というものも開催されてきました。対人援助技術がもたらす、その豊かな知恵やスキルに学びつつも、どこか僧侶側に「カウンセラーと僧侶は違うのではないか?では、その違いはどこにあるのだろうか?」というあやふやとした問いがあるのも事実でした。「聴く力」に学びつつも、その問いと向き合った1日となりました。
○読書感想文と模造紙をつかったワークショップ
まずはチェックインにてそれぞれの気持ちを自己表現した後、各参加者、あらかじめ「共感」と「聴く」をテーマに本を読んだ後、その感想文を人数分もちより、それを全員で共有することから始まりました。
付箋のいっぱい貼られた本 見っけ
続いて、実際の寺院の現場で当事者とのやりとりで後悔したこと、戸惑った経験を元に模造紙とポストイットを用い、それぞれの事例を抽出し、班別で検討しながら、最終的には全体として共有しました。「自死遺族との関わりにおける声のかけ方」「会話における沈黙の大切さ」「思わず、望まれてもいない説教をくどくどとしてしまった」「言えたこと、言えなかったこと、両面に反省がある」等々、それぞれの現場における具体的なケースが報告されました。また、そういった事例を踏まえ、「宗教者、家族の死、あるいは良い家族ということに対して、思い込みや幻想があるのではないか」という指摘がなされ、むやみに想像してしまい、不要な空回りをしがちな私たちの有りようが確認されました。
それぞれの後悔がまた次につながる学びへ
○ロールプレイ
まず3人1組となり、それぞれに遺族役、僧侶役、観察役となり、あらかじめ用意されたシナリオを元にロールプレイを行いました。それぞれが役割を交代しつつ、実際の対応を主観、客観の立場から検討していきます。
仏さまを前に聴くというのも特別・・・
「わかっていても沈黙を大切にするって難しい」
「当事者と僧侶が子どもの死をやりとりの中でどのように共通認識として深めるか」
「答えなくてはいけないという思い込みが問題である」
「間(ま)の大切を知った」
等々、意見が共有されました。
実行委員の元浄さんと杏さんによる合作!
「カウンセラーと僧侶の違い」
ここで話題になったのが冒頭で述べた「カウンセラーと僧侶の違い」でした。例えば「死んだ息子はどこに行ったのか」「天国に行ったのか、地獄に行ったのか」など、直接、死生観にまつわる問いかけの場合、死生観について具体的な世界観が教義にある宗教者ならではの対応があるのではないか、ということが意見として上がりました。その上でファシリテーターから「その宗教や世界観の全てを代表し、背負う必要はかならずしも無く、〈私は〜と信じています〉というI messageのほうが伝わることがあります」という言葉は一同、膝を打つ思いでありました。「仏教は」「○○宗では」という前提では僧侶自身、背負いきる自信が無くとも「私は」ということなら、自分の責任でアプローチできるからです。
また、(宗旨にもよりますが)定例の法話会に力を入れている宗派においては、その例会がグリーフケアの集いの役割を果たしている場合もあり、宗教者ならではの教化事業としてのより積極的な関わりを検討してみても良いのではないでしょうか。
○「共感もどき」〜お悩み相談の輪
最後のワークは全員が輪になり、参加者のひとりが日常のささいな悩み事を告白し、それを聴いた他の参加者が、ファシリテーターがあらかじめ指示した内容にしたがって助言するものでした。(手元にある紙、指示は互いにみせあわない)
指示の内容はここでは割愛しますが、それは相談されたときの共感のように見えて共感でない「もどき」「うっかりしてしまいがちなNGアドバイス」でした。被相談者(この場合は僧侶役)が善意で、つい良かれと思ってするアドバイスがどのように相談者を傷つけ、突き放してしまうのかを体験し、無意識に上から目線に立ってしまう恐ろしさについて学びました。
左端にいるのが今回のブログのレポーターでもある 土屋さん
○まとめとチェックアウトの講義
「共感には治癒する力がある」ということを大切にしつつ、「聴く」ということがどういうことなのか、基本的な姿勢、発言の在り方についての講義。特に「聴く」上で必要とされる4っつの姿勢は僧侶側の対人援助技術の原則とも受け取れ、とても実践的でした。また、その上で些末な「スキル」の問題ではなく、「あり方」から聴くことの重要性も押さえられました。また、「聴く側」にとって時として「話を聞き過ぎてしんどくなる」こともおうおうとしてあり、そういった事態をさけるためにも「あらかじめ時間をくぎる」等、自分の心を守る工夫にも触れられました。
○おわりに
今回は極めて具体的、実践的にワーク、講義を通じて相談者とのやりとりについて学びました。また、同時に宗教者としての役割を再確認した講座でした。これからの課題としては、では具体的に枕経、通夜、葬儀等の儀式の現場でどのようにこれらの実践的な対応が生かせるのか。もしくは寺院という現場でグリーフケアそのものをテーマにした集いが運営できるのか、その知恵と運営上の技術が必要とされると考えます。それはこれからの講座の主題であり、これまでの3回はそのための準備運動ではなかったのではないでしょうか。全7回、講座が終了するまで気を抜くことはできません。
真宗大谷派 土屋慶史
]]>「てるみん」ことリヴオン代表理事・尾角光美が3月2日(金)、東京・日本財団ビルにおいて講演
「いのちを支える社会づくりへ〜日英の自死遺族支援の発展と課題〜社会政策の視点から」
を行いました。
本講演では、てるみんが日本財団国際フェローシップ5期生としてイギリス・ヨーク大学(University of York)で1年間修士課程において研究し、修了した成果を発表するとともに、「よこ」ことリヴオン理事・水口陽子がてるみん渡英中のリヴオンの活動報告をいたしました。
金曜の夕方という時間帯に関わらずお集まりになった38名の方がお集まりになりました。聴講者の皆さまに交じって参加したリヴオン学生インターン・飯田茉彩が当日の模様をレポートいたします。
なお、報告会は2月26日(月)京都のウエダ本社ビルでも開催されました。
こちらも新潟、名古屋、岐阜と全国から参加者がつどってくださいました。
開演の18時30分を迎えると、講演に先立ち日本財団の方からご挨拶をいただきました。
社会課題の解決における次世代のリーダーへ海外での研鑽の機会を提供する日本財団国際フェローシップは、フェローへの帰国後の継続的支援を特徴としており、本報告会の開催もそのサポートの一環である旨をご説明いただきました。
「グリーフケア・サポートが当たり前にある社会をつくる」というリヴオンのミッションにも共感の念を示してくださいました。
いよいよ、てるみんの登壇!会場には以前からリヴオンを応援して下さっている方々と、新たにご興味も持って下さった方々の両方がいらしたので、まずは自己紹介から。
自らが大学入学直前に母親を自死で亡くしたてるみんは、その後の学生生活やあしなが育英会での活動を通して、遺児の直面する困難や支援の乏しさを肌身で感じてきました。この経験からやグリーフケアや遺児支援の活動を始め、9年前に「グリーフケアが当たり前にある社会の実現」を目指してリヴオンを設立し、今に至ります。
「ご縁」をたどって英国へ
てるみんの経歴を一通り紹介したところで、いよいよ本題のイギリス留学へと話は移ります。始めは自分の研究したい内容がどの分野にあたるのか分からなかったてるみんですが、まずは関西学院大学の坂口先生に相談し、そこからエディンバラ大学に留学されていた、信州大学の山崎浩司先生につないでいただき、相談をしたところ、バース大学のトニー・ウォルター教授を紹介してもらうことができました。トニー・ウォルター先生は、死に関わる社会学では世界的に高名な先生でもあります。
Tony Walter 名誉教授@Bath大学
その先生とのやりとりから、Social Policy(社会政策)が自分の研究テーマに近いことを突き止めました。
こうして、てるみんは公共福祉の元祖の国であるイギリスで、それもローマ時代の空気を残す美しい土地、ヨークで社会政策とグリーフケアの交差点を見つめる1年を過ごすことになったのです。
社会政策的なものの見方をするのに大きく役立つのが、てるみんが留学してすぐ学んだ社会政策理論、その名も「Big Mac® 理論」です。
この理論は、マクドナルドのビッグマックを食べるとき、パティやバンズをばらばらに食べても美味しくなく、丸ごと全部を味わって意味があるように、社会政策も Macro(マクロ)、Meso(メゾ)、Micro(マイクロ)の3レベルをすべて見ながら、全体を吟味するべきだとしています。この3レベルをグリーフケア・サポートに当てはめると、
・Macroー国家、世界レベル(法律の制定、少子高齢化やグローバル化の影響)
・Mesoー団体・組織(宗教組織、NPOなど)
・Microー個人(遺族、支援者)
となります。
また背景情報として押さえておきたいのが、英国におけるグリーフケアの課題です。
キーワードは
?緊縮
?世俗化
?医療問題化
があります。
?緊縮はイギリスの財政緊縮のことで、この煽りをうけて福祉政策が大幅カットされています。特筆すべきは遺族年金の削減で、以前は遺児が18歳を迎えるまで遺児家庭に支給されていたのが、グリーフケア、遺児支援、遺族支援団体の熱心なロビー活動も空しく、なんと現在は故人の逝去後18ヶ月で打ち切られるようになっています。例えば、3歳0ヶ月でお父さんを亡くしたとしたら、これまで残り15年支えてもらえるはずだったところ、4歳6ヶ月までしか、手当てがもらえなくなるということです。参考記事はこちら
?世俗化はイギリス人の宗教観の変化を指します。病院には依然としてチャプレン(chaplain)と呼ばれる臨床宗教師が国の予算によって配置されていますが、信仰心の薄いイギリス人が増加したため、てるみんは現地でのインタビューで「教会は空っぽ」という発言を幾度となく耳にし、目にしました。
一般論として、死別を体験した人のうち、複雑性悲嘆やPTSD反応などで医療的なケアを必要とする人の割合は全体の10パーセント以下と言われていますが、イギリスではグリーフケア・サポートが必要以上に医療機関に任せられる傾向があります。これが3つ目のキーワード?医療問題化です。
てるみんの研究〜日英の自死遺族支援の発展と課題〜
基本知識を抑えたところで、いよいよてるみんの修士の研究本体に入ります。
てるみんが研究にあたって立てた問いは、
Q1 日英における自死遺族支援では何が発展のカギになったのか
Q2 日英において支援の担い手となっている主なセクターはどこか
Q3 支援における日英それぞれの強みと課題
Q4 日英が互いの国から学べることは何か
の4つでした。
研究手法は日英で自死遺族支援に関わる専門家(官僚、自治体の保健師、NPO代表や職員、研究者)へのインタビューとその分析、そしてケア・サポートに関わるセクターの相対的関与度を示す Care Diamond というチャートの制作です。
Q1 日英における自死遺族支援 発展のカギ
日本での支援は関連法案の立法を根拠とし、実際の政策につなげているのが特徴です。1990年代の自殺増加に従い、自死遺児が増加した社会背景があり、あしなが育英会が発足しました。そして自殺対策基本法の施行とともに100億円を投じた自殺対策強化基金が設置され、全国に100団体を超える自死遺族支援団体が誕生しました。省庁を横断した取組を導く内閣府が自殺対策を主導したことから、日本の自殺対策は「国民運動」だったと、当時、自殺対策推進準備室の室長をされていた北井暁子氏の発言をてるみんは引用しました。
対する英国では、自死遺族支援の前提として、戦後より、グリーフケアが寡婦支援から発展しました。その時生まれた団体は、英国最大のグリーフケアとして知られるCruse Bereavement Careであります。 現在は死因、属性は関係なく、全ての死別を経験した人に対して、電話相談、個別カウンセリング、サポートグループ、自殺に特化した遺族支援まで、幅広く支援をしています。そして、パトロンにはエリザベス女王がいます。しかしそんなクルーズの代表もインタビューで課題として「資金」についてコメントをしていました。大規模な基金が設置された日本とは異なり、慢性的に資金不足に悩んできたのもイギリスの支援の特徴です。また医療、保健、公衆衛生を担当する保健省が対策を担当してきたのも日本との違いです。
Q2 支援の担い手となる、主なセクター
てるみんの作成した Bereavement Support Diamond (グリーフサポート・ダイアモンド)を見ると、日英両方で支援における家族の役割は比較的小さいことが分かります。第三セクターに注目すると、日本ではたくさんの団体が自死遺族支援に特化しています。行政セクターでは、日本では全自治体が自死遺族支援に関して何らかの事業を行っていますが、イギリスではかなり差があります。進んでいるのは「リエゾンオフィサー」という一人の担当者が、遺族にの必要な支援に対して、各セクターの橋渡し役を行っている事例ですが、ごくわずかです。
分析結果↓
Q3 日英の強みと課題
何といっても「情報提供」がイギリスの強みです。ピラミッド型をした支援の階層モデルを採用しており、下から「基本的情報、知識の提供」→「自助グループや支援団体の紹介」→「一対一のサポート・ケア」→「専門的サポート、医療など」と対象を絞っています。
国で一つの形にまとめあげた「情報提供」
中でも「基本的情報、知識の提供」は全ての遺族を対象としていて、英国保健省傘下の Public Health England (イングランド公衆衛生局)が内容の充実したパンフレット Help is at Hand を作成しています。 発行に留まらず、請求部数の調査や、専門家による遺族のアンケート結果に基づく改定をも行っています。加えて、郵便番号を入力すると最寄りのサポート団体を検索できるウェブサイトも存在しています。
対する日本ではパンフレット作成は個々の自治体に任されており、質量ともにバラつきがあります。支援団体のリストはネット上にありますが、団体を網羅しておらず、検索性も大きく落ちます。
日本の強みには、超宗派の僧侶らによる自死者の追悼法要があります。自死で亡くなった場合、遺族は混乱状態であったり、密葬にしたりと、落ち着いて弔えないことが多いです。前述の法要は、改めて故人を偲びたい遺族にとって貴重な機会となっており、近年では地方にも広がっています。イギリスの教会、宗教者の間ではまだまだ自殺への偏見が強いとのインタビューでのコメントもあり、このような宗派をこえた大規模なつどいの開催はまだありません。
Q4 日英が互いの国から学べることは何か
日本がイギリスから学べる最大の点は、支援の評価の枠組み作りです。
イギリスでは各団体が支援の成果を点数化できるような評価の枠組み作りを工夫して行っています。日本では評価基準を決めず事業を行うケースが多く、自治体の自殺対策の元担当者からも「評価のガイドラインを事前に作ればよかった」という声が実際にインタビューで聞かれました。
裏を返すと、イギリスで評価の仕組み作りが盛んなのは、国からの助成金が「その団体が価値を生み出せているか」、つまりエビデンスの有無に大きく左右されるから、という事情があります。エビデンスが表面に出てこないから資金不足に、資金不足では結果を出そうにも出せない……という負のスパイラルが見られ、最大規模の支援団体でも資金難にあえぐところがあります。
てるみんはここまでのプレゼンを「日本は評価の枠組みづくりなど、改善の余地があるが、意外とイギリスに比べると日本のほうが宗教者の活躍が目覚ましいです」とのコメントで締めくくりました。
プチダイアログ
ここまでの発表内容を受けて、参加者自身が
★印象に残ったこと
★自分にできること
などについて少人数のグループに分かれて意見交換をしました
「お寺が情報のハブになれるよう動いていきたい」
私のグループには僧侶の方がいらっしゃり、実際にご遺族の方に「(大切な人が亡くなって)7年経つけれど、涙が止まらない」という相談を受けた経験をシェアして下さいました。その場ではなんと声を掛けたらよいかわからなかったそうですが、イギリスではグリーフサポート団体のオンラインデーターベースが非常に整備されている話を講演で聞き「日本にもこういったウェブサイトがあれば、手軽に情報提供できるのに」と感じられたそうです。さらに「でもイギリスのようなデータベースができるのを待っているわけにもいかないから、お寺が情報のハブになれるよう動いていきたい」と力強く意気込みを語っていらっしゃいました。
「グリーフはまだまだ知られていない」
またグループ全体で共感を得たのは、グリーフはまだまだ知られていないこと、知ることの大切さでした。ある参加者の方は、当日知り合いの方にグリーフについての講演を聞きに行くんだと話したら、「グリーフって何?」という話題になり、その場で知り合いの方がスマホを取り出し「グリーフ」をネット検索しておられた、というエピソードを披露してくださいました。
この後、各グループ内で出た話題をフロア全体で共有したときには、イギリスより日本の方が自殺対策に予算を割いているというデータに驚きの声が多く聞かれました。特に日本で100億円の基金の存在には「自分の国のことなのに知らなかった」という声が聞かれました。「最近『孤独対策大臣』なるポストを制定したイギリスなのに意外だ」という鋭い指摘には、世間で話題になったトピックだけに会場全体から反応があり、そこから予算にも「予防(自殺対策など)」と「ケア・サポート(遺族支援など)」の2種類あるという視点も生まれました。
Q&A
参加者からは予防の観点からの質問があり、てるみんは日英両方で予防が重視されており、特にイギリスは遺族支援で届かない部分を就労支援など、一般的な若者支援で補っているのではないかとコメントしました。
またプレゼンに登場した Cruse Bereavement Care というイギリスの団体についての質問があった際には、てるみんはロイヤルファミリーの前述団体への金銭的・知名度面での貢献を指摘し、「新しい公共」で福祉が削られる時代だからこそNPOの力が重要になることを付け加えました。また、イギリスでは Help Line と呼ばれる電話相談がとても盛んである点も話題に出ました。
てるみんのこれから
前半の締めくくりとして、今後のビジョンをシェアしました。
博士号を目指しての研究
ヨーク大学での修士号修得に続いて、博士課程進学へのチャレンジも準備しています。
予定する研究テーマは「若年層の死別経験の社会的・経済的インパクト」。社会全体に、若年層への支援が足りていないことと、若者の死別経験の中でも社会的・経済的困難が見える化されていない現状を反映したテーマです。
CDR(Child Death Review)
子どもの死亡事例検証の制度化〜グリーフの情報提供
こちらはフェローシップで生まれたご縁で参加しているプロジェクトです。昨年てるみんは一時帰国のタイミングで、同期フェローで小児科医の山岡祐衣さんと日本財団で研究発表を行いました(その際の報告ブログ記事)。山岡さんはアメリカ・クラホマ大学児童虐待センターでのCDR(Child Death Review 、日本語で「子どもの死亡事例検証制度」の意)を研究し、子どもの外因死予防に向けた情報収集体制・検証体制が整っていない日本でその研究成果を活かそうとされています。日本では子どもが亡くなったケースの3割で死因の特定が不正確であるとも言われており、特に虐待死のケースが埋もれている可能性が指摘されています。
ちょうど9ヶ月までの6月2日のセミナーに来てくださっていた、小児科医の先生に「ぜひ一緒に」とお声かけいただき、てるみんは、この研究班に加えてもらうことになりました。研究についてはこちら
今後、子どもが亡くなった場合に遺族に医療者が手渡すリーフレットの作成や、医療者向けの研修、マニュアルなどの政策に励みます。
ここまでがセミナーの前半で、後半の「リヴオンの活動報告」は、一週間後にまたアップします。
どうぞ、お楽しみに!
本年1月25日より始まった本講座も今回で3講目を迎えることとなりました。
これまで2回の講座を経験し様々な形でグリーフを学んできたことが、今回のテーマ「お寺×グリーフサポート」という方程式の中でいかなる化学反応を生みだすのか、期待とわずかな不安が交じり合う中、私たちの講座はスタートしました。
今日もいつものようにチェックインを行い、講座の学びの場に入っていきました。
まずは本講座のファシリテーターのおひとりである尾角光美さんより、グリーフについての概要のおさらい、そのプロセスや行動など、ご自身の体験や事例などの紹介を通して、わかりやすく丁寧にお話しくださいました。
尾角さんの話し方は、とても親しみやすく、それでいて言葉遣いが慎重です。それが一つの原動力となって、多くの人々が耳を傾け、グリーフという繊細な活動が大きな動きとなり、様々な形をとって日本各地に「場」を生み出してきたのではないかと思います。
次に、「ご遺族との接し方で後悔していること」と言うテーマでの対話型演習と共有を行ないました。
このテーマは、僧侶として活動し始めて以来の重要課題の一つでした。
多くの現場を経験し、数え切れないほどの失敗を繰り返す中で、いつしかその課題にも悪い意味で慣れてきてしまっておりましたが、改めてその姿勢を問い直すきっかけとなりました。
2つ目のテーマは、「ご遺族に対してできたこと」を共有しあいました。
それぞれがお話された事例はあくまで日常の中でのごく一部のものであり、時機と状況の中でいかに相手に寄り添い共感することが出来るかが、本質的な答えに繋がるのではないかと思いました。
2つのテーマで話し合った後に、リヴオンで学ばれた僧侶や寺族の方達がどのようなグリーフケアやサポートを行なっているのかという実践事例を学んでいきました。
情報を届けるだけでもグリーフの支えとなることは、なかなか知られていないことだと思いました。
またその講義で尾角さん自身も、「とても難しいことで、毎回百点満点の対応ができるわけではない。」という旨のお話をされていました。完璧じゃなくてもいい、唯一の正解なんてない、という姿勢は、今後我々が他者のグリーフに向き合うときに、大きな後押しとなるであろうと感じました。
実際の実践事例について学んだ後は、体験型の学びとしてワークを行なっていきました。
今回は「亡き人への想いを言葉にする」というグリーフワークのひとつとして、お手紙を書いていきました。
ちなみに今回の研修会オリジナルのものを開発しようと執行部のメンバーで名前を考え、携帯電話の「ショートメール」と「浄土」から連想された“Jodo Mail”というメッセージカードに、お浄土で待つ亡き人に向けて想いをしたためていきました。
この秀逸なる名称と、携帯のショートメールのような手軽さが功を奏したのか、参加者それぞれが、思いのほか素直に亡き人と向き合うことが出来たように思います。その後の共有の時間では、人によっては涙を流しながらそれぞれが綴ったメッセージを読み上げ、聞く人も真剣にその言葉を聞いておられました。聞くという姿勢も、この講座を通して、少しずつ育まれてきていると感じる瞬間でもありました。
また参加者に先立って、ファシリテーターの水口さんが亡きご主人へのJodo Mailを書かれ、発表してくださいました。主催者の方が参加者と同じ目線に立っていてくださったからこそ、参加者が重い心の扉を開く大きな力になったのではないでしょうか。
最後にチェックアウトとして、班ごとに一人ずつ本日の感想を述べていき、今回の講座は無事に終了しました。回を追うごとに、グリーフワークという独特な講座のスタイルにも慣れてきて、みんなが肩の力を抜いて参加することが出来るようになってきました。参加者同士もより親密な関係が築かれてきて、何か一つの世界観を共有する仲間のような意識も芽生え始めたような気がします。
この講座が今後どのように展開してゆくのか、一人の参加者として楽しみにするとともに、この輪がいかにしてより多くの人々を包んでゆくことが出来るのか、課題をもって残り2回の講座に携わらせていただきたいと思います。
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セミナー ■ いのちを支える社会づくりへ ■
日英の自死遺族支援の発展と課題〜社会政策の視点から
★ 内容
リヴオンの代表尾角光美(おかくてるみ)が
日本財団国際フェロー5期生として、英国へ
海を渡り、見たこと、聞いたこと、感じたこと、
考えたことをお伝えします。
講演
「日英の自死遺族支援の発展と課題〜社会政策の視点から
日本財団国際フェローシップ フェロー5期生の尾角光美が
修士論文で研究を行った、自死遺族へのグリーフケア・サ
現状を日本とイギリスの比較からお伝えします。
イギリスの強み、日本の強み、それぞれの課題なども、両
インタビューを通じて得た貴重な声をお届けいたします。
グリーフケア、サポートの分野にとどまらず、社会政策の
英国の「今」をお伝えできればと思います。
リヴオンの「現在」(いま)も理事の水口より、活動現場
★ 会場と日時
◎京都会場
日時:2月26日(月)18時半〜21時(18時〜受付
会場:ウエダ本社 北ビル2階 アクセスはこちら
京都市営地下鉄 五条駅 1番出口より東へ徒歩5分
京阪電車 清水五条駅 3番出口より西へ徒歩10分
◎東京会場
日時:3月2日(金)18時半〜21時(18時〜受付)
会場:日本財団ビル 1階バウルーム アクセスはこちら
★ 参加費 無料
★ お申込みはこちらから
当日のご参加も受付けいたしますが、
資料、会場準備の関係などから
できれば予めお申し込みいただけると
ありがたいです。
★プロフィール
尾角光美(おかくてるみ)一般社団法人リヴオン 代表
2016年8月より日本財団国際フェロー5期生として渡
水口 陽子 一般社団法人リヴオン 理事
2012年に夫を交通事故により亡くす。翌年リヴオンと
第2講の参加感想レポートを担当させていただきます静岡市清水区一乗寺・住職の丹羽崇元と申します。
私は数年前、お寺の今と未来を考える「未来の住職塾」の2期生として、東京の光明寺さんにて連続講座を受講しておりました。その卒業フォーラムのゲスト講師さんが、リヴオンの尾角光美さんでした。
初めて聞く「グリーフケア」という言葉やご自身の実体験を拝聴し、胸を揺さぶられました。折しも新米住職として始動したばかり、日毎にご遺族の方と向き合う場面も増えていた私にとって、まさに学ぶべき喫緊の課題であると強く感じました。
その後、機会を逸しておりましたが、今回の静岡校開講に伴い、矢も楯もたまらず受講させていただきました。
「いまの皆さんの気持ちを、色に例えてください。」
日常から学びの場に入るためのチェックインの時間で、第2講はこのような言葉から始まりました。‟色“と聞いて、僕はとっさに「海の青」と答えました。実は、この会場に来る前…ボーっと海を眺めていたからです。いつもなら、そんな時間はなかなか持てないのですが、その前日たまたま近くのお寺でお唱えの講習会があり、海辺だったので少し立ち寄ってみたのでした。
参加者の皆さまと会うのは、およそ二回目。まだ、どんな方かも詳細に存じ上げないのですが、毎回このチェックインの際にそれぞれの個性が垣間見えるので、何とお答えするのか密かに楽しみにしております。
さて、今回のテーマは『自分自身を知る時間』です。
はじめに、ファシリテーターの水口陽子さんからこんな言葉をいただきました。
「みんなが先生、みんなが生徒」
大切な人やモノを失った‟グリーフ“を学ぶ道程では、お互いのことを知り、自分の感情にも深く入っていきます。一人一人が違うものを持っているからこそ、これから共有する場は、『みんなにとっての学びの場なんだ』ということを改めて認識いたしました。
そして、まずは宿題の確認!前回出された「お寺の女性(異性)的視点で見たグリーフケアを考えてくる」という題目を3分間、隣席の方とトークしました。お寺の窓口は、何も住職だけではない。寺族さんや坊守さんなど、お寺を支える全ての方が学びを深め合えたらいい、というのが共通の見解でした。また、男女には‟立ち直り“の違いがあり、男性がより引きずる傾向にあるという指摘が興味深かったです。余談ですが、以前聞いた『女の恋は、上書き保存。男の恋は、名前を付けて保存』という言葉を思い出しました。
失恋もグリーフの内だということをメモしつつ、最初に行ったのは、そうした自分のこれまでのグリーフと向き合う「ロスライン」というワークでした。人それぞれ違う人生の道を一本の線で表し、その線上に「失った出来事」を書きます。まずは自分が何を喪失としてとらえているかを確認しその上で、相手のグリーフに触れる際は、いま大切なグリーフのお話をされているということを意識しながら拝聴いたしました。
続いて、本日のメインテーマでもある「セルフケア」について学びました。はじめ、セルフケアと聞いて、「自然治癒力?」といったイメージが頭に浮かびましたが、実際はもう少し自発的に「自分自身を大切にする」という意味が込められていました。
なぜ、セルフケアが大切かというと、自分が倒れてしまわないようにするため。これは、他者をケアするには、まず自分のコンディションを整えることが重要になるからです。確かに、例えば自分が絶不調の時に誰かの支えになるのは困難なことです。
まず自分自身の状態を知り、その上で相手と心地よい距離感を保つ。これが、「共感疲労」に陥らない方法だと知りました。(※共感疲労とは、ケアする側が相手の感情に巻き込まれ、当人と同じような心理的疲労状態に襲われてしまうこと。)以前から、独学で「お悩み相談」のようなことをしておりますが、‟とにかく、相手の気持ちになって寄り添おう“という気持ちだけで接することが多く、共倒れに近い状態に陥ることもありました。重い相談の前には、多少身構えることも大切だということを学びました。
次に、「セルフケアの地図」を描くというワークを行いました。これは、一枚の紙の上にスタート(※自分の今の状態)からゴール(※セルフケアできた状態)まで線を書き、その間にマイルストーン(※セルフケアの手がかり)を選定するというものでした。その際、雑誌や写真を切り張りし、イメージを膨らませる‟コラージュ“という手法を用いました。
「不足しているもの・労るもの・欲しているもの」が多すぎて、3つ選ぶという作業に一番時間がかかりましたが、自分にとっての「セルフケアの傾向」も明確に見えてきました。
最後は、『お寺だからこそできるセルフケアとは何か』を考え、班で発表しました。仏事そのもの、ヨガ、写経、寺カフェ…と、具体的なイベントが出てくる中で、仲間同士で参究するこうした時間こそが、実は一番良いセルフケアなのではという気がしてきました。
今日は、ワークの多い回で、個人的には大変楽しく学習することが出来ました。相手のグリーフを伺う際は少し緊張し、自分の話をした後はとても疲れましたが、言葉以外の方法を使って表現することで新たな発見や自分の現状を知ることができ、より具体的な感情を探すことが出来ました。いま思えば、冒頭の「海を眺める」という時間も、自然に行っていたセルフケアだったのかもしれません。
チェックアウトの際、「改めて、今の気持ちを色にすると?」と尋ねられ、今日はいろいろな色が目に飛び込んできたので「青い海に虹がかかったようです。」とちょっとキザっぽく答えました。しかしながら、この虹はよくある綺麗なラインのそれではなく、実はまだ形がぼやけていました。今後、グリーフケアの講座を通して、この色や線が鮮明に見えるよう研鑽していきたいと思います。
セルフケアの要点として、「仲間との共有」があります。この学びの場で、同じ志を持った仲間に出会えたことに感謝し、これからもこの仏縁を大切に歩んで参りたく思います。
(文責:丹羽崇元)
]]>今回、グリーフサポート連続講座in知多第1講「グリーフの基礎を学ぶ」をレポートさせていただきます、真宗大谷派皆満寺住職の永尾圭吾です。
My Goal(私の目標)を発表している永尾さん
さて、この度、リヴオンさんの心強くも優しい尽力を得て、愛知県南西部に位置する知多半島に点在する30ヵ寺からなる、真宗大谷派名古屋教区第2組という公式な団体の教化施策の根幹事業として、地域にグリーフサポートの種を蒔こうと、5回の連続講座を行うことになりました。企画立案から実質約半年、一時はどうなることかと冷や冷やでしたが、2018年1月25日、半田市の雲澤寺様で初回を迎えることが出来ました。
わたしたち第2組に於いては、これまで東日本大震災を機に、そこから問われた課題から仏法の学びを問い返すことを大切にしてきました。仏教は「喪失」から現れる悲しみの姿、その人の悲しみに生きる道を切り開いてきたものです。そして仏事はその悲しみをどのように生きていくのかを共に考えていく大切な場として相続されてきたように思います。私たち、浄土真宗の歩みも目の前の悲しみを抱えて生きる人と共に、自分もまた悲しみを生きる一人の人間であったという目覚めに於いてお念仏の道を確かめてきた歩みである様に思います。
ですが、現代社会に於いて悲しみは、仏事や寺だけでは到底抱えきれないほど多種多様な姿を持つようになり、寺や地域がそれを受け止められなくなってきました。私も寺を預かっていますが、正直に申し上げて大切な方を亡くされ悲しみを抱えたご門徒の方々と向かい合えない、逃げてしまう。そんなこともしばしばです。良かれと思って言ったことがかえって相手を傷付けてしまったり、無意識に無神経なことを言ってしまっていることが多々あるんだと思います。そういうことを思ううちに怖くなって、なかなか世間話や、当たり障りのない範囲でしか仏法のことも話せない、ご門徒からも胸の内をお話しいただくことが気付けば無くなってきている。聞くスキルも話すスキルもない私にそんなこと期待すらされていないかも知れません。ですが、そのいざって時にじっと話が聞いていける、そういう私と場所でありたいという願いは持っていました。なので、そんなことを感じたり、感じないようにしながら過ごしながらも、どこかでお寺を開いていきたい。人が繋がっていく、繋げていけるようなことが出来ないだろうか、そんな試行錯誤をしていました。
そんな中で持ち上がったのがこの企画です。地域にグリーフサポートを生み出していく。寺がハブのようになって人が繋がっていけることができるかも知れないということを知りました。そしてそのことは僕らが願っている寺の働き、仏事の働きを問い返していくこと、回復していくようなことだと感じたとき、その輪に加わりたい、学びたいと思いました。
寺と社会が繋がり、社会の動きから問われることを通して、寺の働き、仏事の働きを問い返していくこと。そこに仏教が本当に生きていく力としてはたらく教えとなる道が開かれていく、本当の意味での仏事を回復していく、再生していく、そういう願いをもってこの講座が始まったのです。
さて、と言うことで、今回はそんな待ちに待った?グリーフサポート連続講座in知多 第1講「グリーフの基礎を学ぶ」です。
「グリーフ」
聞き慣れない言葉です。
「日本語で言おうよ」
「え?ブリーフ?」
うちのご門徒や母に言って返ってきた言葉です。
馴染みがないんですね。
でもここが出発点です。
意外に険しい道になるかも知れない。
始まる前はそんな印象でした。
とにかく、これまでこの団体でやってきたことがないタイプの講座、参加者でもありますが、組側の運営スタッフの一員としてドキドキでした。
「トーキングツールのぬいぐるみを持った人が話すことを遮らずに聞きましょう」
そういう約束事を設けるのも初めてのことでしたが、却って新鮮だったようで思ったより良い雰囲気。
その雰囲気のまま、マイゴールを書き、これも初めての「ワーク」へ。
私のマイゴール
僕が立てたのは、ようは何かあったときに打ち明けてもらえる人間と寺でありたいということです。
我ながら大それた目標を立てたなと・・・今になって思いますが、多分僕の本音です。
そしてグリーフの基礎の講義。
本当に様々な姿があるんだと再確認。てるみんのお話を事前に伺ったり、読んだりしていたので、確かめ直す感じで聞くことが出来たのですが、聞く度に分かってるつもりで居がちな自分が知らされます。
とくに自分のグリーフワークって何だったかなと振り返ったとき、僕はそのことから逃げていたと思っていたんですが、あの形で向かい合っていたんだと知ることができました。
そしてワーク
「失う」から連想されるもの・・・というお題
みんなが思い浮かんだものを出しているところ
これ結構面白かったです。
モノだったり、 その感情だったり、行動だったり
どれも自分の発想にないモノには驚かされました。
僕自身こういうワークも初めてだったので、「面白い」って感じました。
こんなに広がるんだだなというのが感想です。
「最高の体験インタビュー」
これまで生きてきて自分がもっとも最高の体験をしたと思うことを、インタビューしあい、聞き合います。
2人1組でインタビューを行います
後で聞けば、これは第2講の自分自身の「ロス」を語る、聞くの前哨戦だったわけですが、語る難しさよりも「丁寧に聞く」ことの難しさを痛感。話しやすいことでも聞くことの難しさ、広げていくことの難しさを感じるわけですから、話しにくいことを「聞く」、「話す」ことはちょっとしんどそうだなと思いました。
でも、お寺に「こんな良いことがあった」「こんな嫌なことがあった」って話しに来てくれたらよいなと、そうありたいなと望んでいることでもあるので、実際には「深刻な話を打明に来られないだけ助かっているんじゃないか?」って言われてドキッとしたというか図星だったこともありますが、そんな時に聞ける自分でありたいと思います。
でも、実はこの聞くと云うことは実は僕が苦手としているところ、聞かなければいけないところでも多々「しゃべってしまう」のです。分かってるつもりではいるのですが、自分の性なのでなかなか厄介ではありますが、とても大切なことで、この講座を通して「丁寧に聞く」ということを心掛けたいと思います。
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東京は不定期(毎月〜2か月に1回ペース)、京都は毎月第3日曜日にひらいています。
今月は東京は10日、京都は18日に開催します。
*つどいば東京詳細*
日時:2月10日(土)10時〜15時頃(※受付は9時45分より)
場所:リヴオンオフィス*ohana*
最寄り 京成線またはメトロ千代田線「町屋」駅徒歩7分
荒川区荒川4-25-8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
詳しい行き方は<こちら>
*つどいば京都詳細*
日時:2月18日(日)10時〜16時頃 (※受付は9時45分より)
場所:しんらん交流館
京都市下京区諏訪町通六条下る上柳町199
地下鉄烏丸線「五条駅」から徒歩5分
*お申込み*
件名に「つどいば 東京2/10 or 京都2/18 参加希望」
本文に「お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号」をご記入の上、
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
*プログラム*
*こころほぐれる時間
アイスブレーク&自己紹介 つどいば説明
*グリーフにふれる時間
*グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間
*一緒に次のいっぽを探す時間
今抱えている課題やもやもやを、みんなで一緒に考えます
*ことばを贈り合うクロージング
*参加費*
無料 交通費がしんどい方はご相談ください。
尚、つどいばの最新情報は、以下のページに載せています。
どんな人がひらいているのか、つどいばの雰囲気などを知りたい方は、ご覧いただけたら嬉しいです。
https://www.facebook.com/wakamonotsudoiba/
https://twitter.com/tsudoiba_grief
https://www.instagram.com/tsudoiba.grief/
(つどいば東京ファシリテーター:たむらともみ)
(気持ちをことばで表すこともあれば、それ以外の方法で表すこともあります)
]]>これまで名古屋・東京・北海道と開催してまいりました『僧侶のためのグリーフケア連続講座』が、
静岡にてはじまりました。
第1講の様子を、開催発起人のおひとりであり、受講生の「いっちさん」こと一?真さんが、
レポートとして届けてくださいましたので、ご紹介します。
******
皆さま、こんにちは。
第1講の参加感想レポートを担当させていただいた静岡市葵区にある真勝寺・副住職の一郷真です。
<写真の右から3番目です。>
私は、日ごろ住職が京都の京都光華女子大学に出向しているため、葬儀や法事などの
法務のほとんどを担当しています。
僧侶となって年月が一回りし出した頃からでした。宗派の型通りの儀式を執り行い読経し、
可能な限り遺族の悲しみに耳を傾け、仏教の話をお伝えしようと努力しているつもりでも、
遺族の悲嘆を前に私には無力感しかなく、「僧侶として本当にしなくてはならないことや
できることは何であるのか」に唯々、心が暗くなっていました。
そのようなとき、偶然なのか必然だったのか、同じ宗派の僧侶・元浄さんから僧侶に向けた
グリーフケアの研修会を主催している団体・リヴオンのことを教えてもらったのでした。
また、ちょうどそのときリヴオンが名古屋で「いのちの学校」というグリーフケアの学びあいの場を
開いていることも紹介してもらいました。
早速、連続講座の途中からとなりましたが、日程をやりくりしながら可能な限り1年弱のあいだ
静岡から「いのちの学校」へ参加してみたのでした。
そしてそこで悲嘆を抱える人たちと真摯に向き合う仲間に出遇うことができました。
その出遇いを通じ、地元静岡でも開講の必要性を確信するようになったのでした。
平成30年1月22日。
奇しくも記録的な寒波が日本列島を直撃したさなか、私たちの「僧侶のためのグリーフケア連続講座in静岡」が
皆の熱い思いと共にいよいよ始まりました。
会場は掛川の蓮福寺様本堂。
1テーブル4〜5人で4グループに分かれての席でした。
私は宗派も年齢も異なるお寺の人と一緒に受講する経験に乏しく、最初緊張気味でした。
参加者は17名。
西は愛知県西尾市から1名、静岡県浜松市から5名、磐田市から1名、掛川市から2名、
藤枝市から1名、静岡市から6名、三島市から1名と、各地域から宗派を越えてお寺の
住職や副住職とその配偶者が集まり第1講「グリーフケアの基礎」に臨みました。
まず円陣を組んで参加者1人ずつ順に「トーキングツール」なる人形を手にして「チェックイン」をしました。
お互い現在の心身の状況など「一人一人の状態を共有すること」を試みる内容でした。
よくある自己紹介とは全く違う感触がしました。自分の心身の状況を他人の前で
口にすることに抵抗感を覚える人もいたかもしれませんが、私は場に対しての安心感を感じました。
チェックインのあとで講座の概要説明を受けました。
この講座は「ファシリテーター」と呼ばれる進行役のもと、参加者同士が様々なワークを通して
積極的に意見や思いを交わし共有しながら、自分としてのグリーフケアを見定め、今後グリーフケアを
現場で実現していくためのワークショップ形式の講座であるとのことでした。
これまで講師の講義を終始聴講するという形式に慣れていたため新鮮でした。
さて最初の取組みは、「マイゴール」の記入でした。
「この講座に参加してどうなりたいのか」についての文字化作業です。参加の動機や志の再確認をしました。
続いて自己紹介をしてマイゴールをグループ内で発表しました。相手からの質問もいただきます。
さらに自分のテーブルを離れ、他のグループの人ともシェアして回ります。
少しずつ、お互いに言葉を交わすことで自分の緊張がほぐれていくのを感じました。
次は「一人称の物語」という内容で、ファシリテーターと運営メンバーの方々が体験した
グリーフについてのお話を聞きました。
主催者のどの様な体験が背景となってこの講座が開講されているのか、その一端を知ることができました。
<ファシリテーターの1人てるみんこと尾角光美さん>
また率直なところ、講座の内容とは言え、相手の「グリーフ体験」について耳を傾けるのは
気楽なことではありませんでした。語られた内容にこちらの心が反応しました。
涙をこらえて聞かせていただきました。
語る側も、身の上に起こったことや当時感じたことを思い起こすことで心に様々な反応が
起きていたのではないかと想像します。身を削る思いで語ってくれたと思いました。
この「一人称の物語」という講義内容は、僕自身が僧侶として課題と感じている部分のひとつでした。
相手の「グリーフ」をその人にとって世界に1つの無二の物語として聞ききれていない自分がいます。
<ファシリテーター補佐の杏さんこと野田芳樹さん>
また、何かのご縁で私にご自身のグリーフを語ってくれたのに、一人称の物語に向き合わず、
「仏教では生老病死といいまして…」といった風にして勝手に仏教講座をはじめてみたり、
さらには求められてもいないのに「時間が解決しますから」「いつか立ち直れる日が来るといいですね」
「がんばって乗り越えましょう」などと勝手なアドバイスをしている自分もいます。
私は相手のグリーフをその人の感じた内容そのままとして聞く事ができていないのでした。
そのためにお檀家との溝ができているのではないかと感じています。
講義では「グリーフをひとりひとりの物語に聞いていくことが大切である」と教わりました。
そして世間一般的には、グリーフからの立ち直りや乗り越えることの方に焦点が当てられる傾向があり、
「亡(無)くしたことをどう大事にして生きていくのか」や「亡き人をどう共有していくのか」に
目が向けられることが少ないと言われた言葉が耳に残りました。
運営メンバー4人のグリーフについて聞いたあと、アイスブレーク(=緊張の氷をこわす営み)として
「波送り」というものを行ないました。と言うのも、人のグリーフの物語に触れることは聞くことだけでも
心身が緊張したりとてもエネルギーを使うことだから、とのころです。
席を立ち円陣を組み、「ほっ」の音を口に出し、アニメ・ドラゴンボールの「かめはめ波!」
のような仕草をして「ほっ」を相手に送ります。送られた人はそれを受け止め、また「ほっ」を
口にしながら、送る動作を付けて次の相手に送ります。
良い歳をした大のおとな達がお寺の本堂で「ほっ」を連呼しながら
アニメのキャラクターのような仕草を繰り返す光景に笑うしか無い状況でした。
いつの間にか重くなっていた体と心がほぐれて、自然と会場は笑顔に包まれていました。
このあとも休憩を挟みながら、講義やワークが続きました。
「グリーフ」と「グリーフケア」とは何かについて、その定義、心身の反応、こころの過程・
成り行きや、グリーフケア・グリーフサポート・グリーフワークの必要性とその内容や種類について教わりました。
グループワークとして、様々な状況で亡くしたご遺族がそれぞれに直面しうる困難や課題についてと、
その方達が必要とする支援についてグループ内で話合いました。
設定されたテーマは、
「病気でなくした人」「事故でなくした人」
「自殺でなくした人」「子をなくした親」
「親をなくした子ども(若者)」
これらの中からグループごとに1つ話し合いたいテーマを選びます。
また、ただ話をするだけではなく、議論の内容を見える化するために模造紙に書き出しながら話し合っていきました。
そして、それぞれのグループで話し合った内容を代表者が発表をして共有しました。
自分一人では想像の及ばないことでも、グループワークによって気付かされる内容が多くあり、
また日ごろの法務でそこまで相手の状況について思いが至っていないことにも気付かされる機会となりました。
第1講の講義の終わりに、「死別を経験している人にとって、僧侶やお寺は確実に出会う人たちの1つであり、
だからこそ確実にグリーフサポートを届ける仕組みにおいて大切な役割が有るのではないか」と励ましの言葉をもらいました。
また、必要とされるグリーフサポートには、相手のグリーフの内容や心身の状態や過程に応じた
それぞれの担い手があり、僧侶やお寺がどの部分を担うことができるのか見定め、そのなかで
自分にできるサポートを学び、グリーフケアに携わっていけるようになることを目指す連続講座であることを確かめました。
最後に再び円陣を組んで参加者1人ずつ順に、講座を受けてみていま思うことや感じたことなどを語り、
皆で聞き合う「チェックアウト」をし、6時間にわたる第1講は終了していきました。
講座修了後、会場提供してくださった蓮福寺の馨ご住職の心遣いに甘えさせていただき、
有志で懇親会場へと向いました。馨さん、ありがとうございました。次講もどうぞよろしくお願いいたします。
またこの日、リヴオン代表で講座のファシリテーターを務めてくれている“てるみん”こと尾角光美さんは、
英国ヨーク大学大学院でグリーフサポートの社会政策を学びに行かれ無事ご卒業された直後で、
前日まで英国に!この講座に合わせて帰国されたのでした。てるみんさん、ありがとうございます。
<会場を地図に見立てて、受講生のお寺のエリアを視覚化してみました。>
それでは、私のブログもそろそろチェックアウトします。
「グリーフをひとりひとりの物語に聞いていく」という姿勢でケアに関わる限り、
学びの内容もこれから出会う方の分だけあるはずです。
社会でお寺離れがすすむなか、グリーフを経験している人が、このわたしのことを必要としてくれるようになるまで
学び続けていきたいと思いました。そのためにも、今回一度に多くのことを学んだので、内容を振り返り、
復習しながら最後まで受講していきたいです。
次の講座では「自分自身を知る時間」と題して「ケアに関わる者のケア・セルフケア」等について学んでいきます。
過去に葬儀が続いたとき心が折れてしまった経験が有るので、次回の内容にも期待が高まります。
(文責:一?真)
]]>↑画像をクリックすると、チラシのダウンロードが出来ます。↑
「死に直面した誰もが必要とするサポートにつながる社会の実現」
に向けて活動を行ってきたリヴオンは、この度、名古屋、東京、北海道
に続いて、静岡でも僧侶を対象とした連続講座を開講することになりました。
お葬儀や日頃の法務の中で出会うご遺族に何ができるのか。
もともと持っている日本仏教のグリーフケアの力、そして、
改めて必要なスキルやあり方を学べる場です。
具体的に動き出す実践の一歩までをご一緒できればと願っております。
北海道第5講の様子
過去の受講生の声から「『法務の現場に生きる』智慧やスキルが
身につく」と好評を賜りました。みなさまのご参加をお待ちしております。
【僧侶のためのグリーフケア連続講座in静岡】
<日程> 2018年
第1講 1月22日(月)
第2講 2月 6日(火)
第3講 2月21日(水)
第4講 3月 5日(月)☆
第5講 3月29日(木)☆
第6講 4月26日(木)
<時間>
12:30〜18:30
第4講は酒井義一氏による模擬 分かち合いのつどいを行います。
第5講は渡邉元浄氏、窪田充栄氏による実践事例の紹介や、
法務などで実際に行っているグリーフケアの模擬体験を予定しております。
特別講 「お寺からつながるグリーフケア」
5月30日(水)夜
修了プレゼンテーション&静岡におけるグリーフケアに
関わる人や団体とつながる交流会を予定
<場 所>
●第1〜3講・特別講
蓮福寺(掛川市肴町6)
東海道新幹線「掛川駅」から徒歩5分
●第4〜6講
真勝寺(静岡市葵区長沼2-18-23)
静岡鉄道静岡清水線 「長沼駅」から徒歩7分
※臨時法務等による会場変更は都度参加者にご連絡します。
<ゲスト講師>
☆第四講 酒井 義一氏 (真宗大谷派 存明寺 住職 )
☆第五講 窪田 充栄氏 (臨済宗妙心寺派 勝林寺 住職 )
☆第五講 渡邉 元浄氏 (真宗大谷派 正蓮寺 住職 )
<ファシリテーター>
尾角 光美(一般社団法人 リヴオン代表理事)
水口 陽子(一般社団法人 リヴオン理事)
<定 員> 2 0 名 残席 8
定員になり次第、受付を締め切らせていただきます
<受講料> 90,000円(税別)
※原則一括払いですが、分割払いのご相談にも応じます。経済的にしんどい方はご相談ください
<お申込>
件名に「僧侶のための連続講座 本講座申込」と明記の上、
↓コピー&ペーストしてご使用ください。↓
?お名前(ふりがな)
?お電話番号
?FAXまたはメールアドレス
?ご住所
?ご所属寺院・お立場
を下記宛先までご連絡ください。
メール:info☆live-on.me ☆を@に変えてください。
Fax:03-6806-7180 (リヴオン事務局)
(参考)尾角氏著作 「なくしたものとつながる生き方」
尾角インタビュー記事 「お寺から変わる社会のつくり方」
酒井義一さん 存明寺 グリーフケアのつどい
]]>
興味があるけれど、まずはつどいばがどんなところかを知りたい方を対象に、
ゆったりと佇む中でつどいばのことを知ってもらう、つどいばの空気感を体感してもらう場です。
お茶やお菓子をつまみながら、つどいばの体験ができます。
つどいばよりひらかれた場なので、対象の方でなくても、グリーフについてやつどいばのことを知りたい方、
お手伝いを考えている方の参加も可能です。
<プログラム>
*こころほぐれる時間
アイスブレーク&自己紹介
*つどいばのことを知る時間
*つどいばを体験してみる時間
当事者mtgをしてみよう グリーフワークをしてみよう
※参加してくださった方の希望に沿います
*質問コーナー
*やわらかなクロージング
<日時> 11月22日(水)19時〜21時頃 (※受付は18時45分より)
<場所> リヴオンのオフィスになります。
最寄り 京成線またはメトロ千代田線「町屋」駅
荒川区荒川4-25-8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
詳しい行き方はこちらhttp://okakuterumi.jugem.jp/?cid=7
<お申込み> info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
<参加費> 無料 交通費がつらい方はご相談ください。
※グリーフとは…大切な人やものを失うときに生まれてくる感情、状態、プロセスのこと。
※大切なひとを亡くした若者のつどいばとは、
病気・自殺・事故などで、親や兄弟、友人など大切な人を亡くした15歳から30歳の若者がつどい、
大切な人を亡くしたことで生まれるさまざまな感情・思いを聴き合う場です。
亡くなった時期や、亡くなった人との関係性の良し悪しは問いません。
午後には大切な人を亡くした後抱えている課題があり、悩んでいる方がいたら、
みんなで一緒に考え、次のいっぽを探る時間もあります。
※リヴオンとは…代表の尾角光美(おがくてるみ)19歳の時に母親を自殺で亡くしたのをきっかけにあしなが活動を経て、
「いつ・どこで・どのような形で大切なひとを亡くしても、その人が必要とするサポートを確実に得られる社会の実現」
を目指して立ち上げた社団法人です。
つどいば東京ファシリテーター
たむらともみ
]]>この日は台風が近い影響なのかあいにくのお天気・・・☔
今回はおひとり参加でしたので希望をきき、1日グリーフワークをして過ごしました。
雨が強くなったり、弱くなったりする音をききながら、こころのゆれを重ねていました。
グリーフワークとは・・・グリーフを少しずつ抱えやすくしていくこと。
完全には癒えることのない悲しみと向き合っていく力をつけていくこと。
亡くなった人とのつながりを回復するために取り組むこと。
とリヴオンでは考えています。
プログラムの流れは、
オープニング
〜ふわふわボールを選び、いまのこころとからだを感じて伝えあう
↓
つどいばが大切にしていることの共有
↓
最近の気持ちをちぎり絵にしてみる
亡き人を思いながらしてみることもできます。
コツは、ちいさめの紙を使うこと。
その時々によって、全然違う形や色を使うので、
とっておいて後にみてみると、こころの動きや変化がみえるかもしれません。
↓
こころのお天気グリーフバージョン
〜自分、もしくは亡くしたひとを思い浮かべて、てるてる坊主をつくり、ことばをかく
↓
おひるごはん
あったかいものを食べました(*^^*)
↓
自分とつながる、亡くしたひととつながってみるワーク
〜ひもやリボンで自分もしくは亡くしたひとを形づくり、こころとからだを描く
できあがったもの。
ワークで生まれるものがひとりひとり違うように、
グリーフの反応はひとりひとりさまざまです。
どれもおかしなことではなく、自然なことだとお伝えしています。
↓
クロージング
〜お香をたいて、今日の感想をシェア
ふたりで、ワークの力を感じた1日でした。
もやもやしてたり、悩んでいたりすると頭でっかちになりがちだけれど、
黙々と手を動かすことがケアにつながることもあるのだと感じました。
11月はお休みですが、11月22日につどいばカフェをひらく予定をしています。
詳細は、次の投稿で。
つどいば東京ファシリテーター
たむらともみ
空気が冷たくなってきて、こころなしか気持ちも冷えてきたような感じがするこの頃。
私にとって、9月は兄の命日があり、その日を越えたら兄より長く生きることになる、ひとつの節目でした。
その日を迎えるまでは、なぜかわからないけれど、越えることはないかもしれないという感覚がありました。
どこかで、引きずられるように同じ道を辿りそうになって、でも抗って、の、繰り返しでした。
「記念日反応」ということばを、どこかで聞いたことがあるかもしれません。
・・・喪失の悲しみには強弱があり、その時のちょっとした要素で、悲しみが軽く感じられたり、重く感じられたりするものです。その中でも多くの人が同意するのが「記念日のつらさ」です。
特に命日、自分や故人の誕生日、結婚記念日、クリスマスや正月など家族団欒の思い出の強い日、亡くした子供が学校を卒業するはずだった日、などは遺されたものにとって象徴的で、こういった日には故人をことさら強く思い出し、さみしく、悲しい思いが募り、抑うつ的な気分になる事が多くあります。
(グリーフ・サバイバー グリーフケア、グリーフワーク、死別悲嘆の総合情報サイト
http://www.grief-survivor.com/practical/anniversary.htmlより)
毎年8月9月はなんとなく、色々なことを思い出したり考えたりして、
からだもこころも重々しい感じがありましたが、
今年は命日を過ぎてから、反応が強く出てきた感じがあります。
何もする気が起きなくて、一日中ただただ布団の中にいてでることができなかったり、
泣くようなタイミングじゃないのに涙がでてきたり、
皆自分のことしか考えていないようにみえて、誰も信じることができなかったり、
生きているはずなのに、地面に足がついていないような感じがしたり・・・。
記念日反応で片付けられないことも含まれているとは思いますが、
自分のこころのゆらぎが何からきているものなのか意識したり、
反応が出たときには無理をしなくなったりしたのは、
グリーフを学んだひとつの変化なのかなあと思っています。
まだまだ低空飛行が続いているのですが、
今月のつといば東京では、じわり、ほっ、とあたたかい気持ちになれるようなワークをできたらと考えています。
おひとりでも、一緒に過ごせたらうれしいです。
ご参加をまったりお待ちしております。
(つどいば東京ファシリテーター:たむらともみ)
*つどいば東京詳細*
日時:10月29日(日)10時〜15時(※受付は9時45分より)
場所:リヴオンオフィス*ohana*
最寄り 京成線またはメトロ千代田線「町屋」駅徒歩7分
荒川区荒川4-25-8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
詳しい行き方は<こちら>
*つどいば京都詳細*
日時:10月15日(日)10時〜16時頃 (※受付は9時45分より)
場所:しんらん交流館
京都市下京区諏訪町通六条下る上柳町199
地下鉄烏丸線「五条駅」から徒歩5分
*お申込み*
件名に「つどいば 東京10/29 or 京都10/15 参加希望」
本文に「お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号」をご記入の上、
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
*プログラム*
*こころほぐれる時間
アイスブレーク&自己紹介 つどいば説明
*グリーフにふれる時間
*グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間
*一緒に次のいっぽを探す時間
今抱えている課題やもやもやを、みんなで一緒に考えます
*ことばを贈り合うクロージング
*参加費*
無料 交通費がしんどい方はご相談ください。
つどいばfacebookページ:https://www.facebook.com/wakamonotsudoiba/
「リヴオングリーフケアプログラムの仕組み」を学ぶ講座を開催します。
・・・グリーフとは、大切な人やものを失うときに生まれ
と、リヴオンではお伝えしてい
リヴオンで開いているグリーフケアの学びあいの場『いのちの学校』を体験しながら、
プログラムの仕組みや、その根っこの想いについてお伝えしていきます。
これまでリヴオンで開いている場に来たことがある人も、まだない人も、
グリーフケアの場を開いている人も、場は持っていないという人も、
テーマに関心のある方ならどなたでもご参加いただけます。
「大切な人をなくすとき、大切なものをなくすとき、私達
「どうしたら、失った
これらの問いをご参加者と共に抱いていく場の開きかたについて、紐解く時間になればと思います。
**リヴオンのグリーフケアプログラムにふれて・学ぶ講座**
*日時*9月19日(火)18:30-21:00(18:00より開場)
*場所*白鳥山 法持寺
(愛知県名古屋市熱田区白鳥1丁目2−17)
地下鉄名城線「神宮西」駅より徒歩5分、JR東海道本線「熱田」駅より徒歩10分
※境内と近隣に駐車場があります。
*この講座で扱うテーマ*
◎ なぜリヴオンはグリーフケアの「学び合いの場」を開いているの?
◎ プログラムをつくる時に大切にしていることは?
◎ それぞれの時間は、何のためにおこなわれているの?
◎ ファシリテーターをやってみて、自分自身にどんな学びや変化があった?
*ファシリテーター*水口陽子
*参加費*3000円から5000円までで
お気持ちに合う形でお渡しください。
※ 経済的にしんどい方はご相談ください。
*お申込*件名を「9/19名古屋 参加希望」
本文に「お名前・メールアドレス・携帯電話番号(当日の
リヴオンの講座やイベントへのご参加歴・ご参加の目的」をご入力の上、
info☆live-on.me (☆を@に変えて)までお送りください。
]]>**** 7月東京つどいばのお知らせ ****
7月の大切な人を亡くした若者のつどいばは、22日(土)にひらきます。
つどいばとは、
病気・自殺・事故などで、親や兄弟、友人
大切な人を亡くしたことで生まれるさまざまな感情・思
亡くなった時期や、亡くなった人と
午後には大切な人を亡
悩んでいる方がいたら、
私自身、大学生の時に兄を自死で亡くして、つどいばのことを知ったのは、社会人になってから。
それまでは、何度も何度も自分を責めたり、消えようとしたり、
何も感じなくなったときは、人としてだめなんじゃないかって思ったり・・・色々なことがありました。
でも、つどいばと出会ってから、責めてしまう自分も、少しずつ認められるようになってきました。
どうしても白か黒か、極端に考えてしまうけど、色々な色があってもいいかもしれない、そう思えて、
ほっとできた場所が、私にとってのつどいばです。
つどいばでは、話すプログラムもありますが、無理に話したり、自分を表現する必要はありません。
居たいように居れる、そんな場であれたらと思っています。
まずはいっぽ、足を運んでみませんか?
(つどいば東京ファシリテーター:たむらともみ)
<日時> 7月22日(土)10時〜15時頃 (※受付は9時45分より)
<プログラム>
*こころほぐれる時間
アイスブレーク&自己紹介 つどいば説明
*グリーフにふれる時間
*グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間
*ごはんの時間
お弁当持参でも、近くのお店に食べに行くもOKです。
午後に向けて、休みたい方法で休みましょう。
*一緒に次のいっぽを探す時間
今抱えている課題やもやもやを、みんなで一緒に考えます
*ことばを贈り合うクロージング
<場所> リヴオンオフィス Ohana
最寄り 京成線またはメトロ千代田線「町屋」駅
荒川区荒川4-25-8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
詳しい行き方は<こちら>
<申込み>
件名に「つどいば 東京7/22 参加希望」
本文に「お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号」をご記入の上、
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
<参加費> 無料 交通費がつらい方はご相談ください。
※グリーフとは…大切な人やものを失うときに生まれてくる感情、状態、プロセスのこと。
東海地区初の開催となるこちらの講座には、
リヴオンのファシリテーター養成講座2期を修了した
五藤広海さん(下段右)と、野田芳樹さん(下段左)がファシリテーターを務め、
また、チームメンバーとして、松野尾浩慈さん(上段中央)と伊藤妙さん(上段左)、
そして会場となった名古屋市熱田区法持寺の副住職である川口高裕さん(上段右)と、
私水口陽子(下段中央)でこの1年間講座を運営して参りました。
大切な人やものを失ったグリーフの影響を身近に感じている人も、
グリーフと共にある人の支えになりたい人も、
「みんなが先生、みんなが生徒」
という学び合いを大切にしながら、グリーフを知り、自分を知り、
グリーフを表現し、これからを見つめていく・・それがリヴオンのいのちの学校です。
各講座の様子をメンバーでリレー形式にレポートして参りましたので、
良かったらご興味のあるテーマだけでも、この1年の名古屋の様子を見届けていただけますととても嬉しいです。
** いのちの学校in名古屋開催レポート **
? グリーフを学ぶ
第1講 「失うこと、死別について学ぶ」
第2講 「イロイロな感情」
第3講 「トラウマについて学ぶ」
? 自分自身を大切にする
第4講 「身体とつながるヨガ」
第5講 「自分をしらない自分をしる時間」
第6講 「自分自身を大切にする」
*1〜5講の振りかえりも載っています。
? グリーフを表現する
第7講 「亡くなった人を想う」
第8講 「アートを通じて表現する」
第9講 「『思い出の場所』詩」
? これからを生きる
第10講 「お坊さんと死について学ぶ」
第11講 「日常でできるグリーフワーク」
第12講 「未来ビジョン」
→ブログ制作中です。
次回の東海地区での開催はまだ未定ですが、今回蒔かれた種が芽吹き、花開くことを私も楽しみにしております。
(記録:水口陽子)
]]>●オープニングQ
はじめに、日常の空間からこの場に入っていくための問いに答えながらチェックインをしていきます。
今回のオープニングは「今の自分をお花に例えてみると?」でした。
道端に咲く花、その季節だけに存在感を主張する花、たくましく大きな花、ちょっと枯れ始めた花・・などなど。
選んだ理由や今の気持ちを輪になって共有しました。
●グリーフについて
改めて、グリーフとは何か復習をしていきました。
グリーフとは大切な人やものを失うことによって生まれる、その人なりの自然な反応や感情、プロセスのことです。
今日の三本柱
「自分のグリーフ」「他者のグリーフ」「自分自身」を日常で大事にするために・・
「自分のグリーフ」と「自分自身」は同じではないということの説明がありました。
自分(自分自身)という中には、仕事を頑張る自分や趣味を楽しむ自分などたくさんの要素があります。
グリーフを抱える自分というのもその一つであるということです。
自分自身の中にある、時に寂しいという心のグリーフや、涙が出るという身体のグリーフや、「なぜ、なぜ?」と思ってしまうスピリチュアルなグリーフや、過活動になってしまう行動のグリーフなど。
そして、「他者のグリーフ」と「自分のグリーフ」はすごく響き合うものなので、他者のグリーフを大切にするということは、自分のグリーフを大切にすることにもつながるそうです。なるほどなと思いました。
●喪失と回復の「二重過程」について
喪失志向・・亡くなった人を想う、泣く、愛着や絆の崩壊、回復の拒否、侵入的悲嘆
回復志向・・生活変化への参加、新しいことの実行、悲嘆の気そらし回避、新しい役割
以前は、喪失志向から回復志向へ一直線に向かう段階説が定説でした。
時間が経てば元気になる、乗り越えるというイメージで、今でもこの考える方もいらっしゃるかもしれません。
でも、そうではないプロセスもあるということを提唱したのが、この「二重過程モデル」だそうです。
本来、喪失志向と回復志向をいったり来たりするのが自然です。
揺らぐのが当たり前だと知っているだけで、揺らいでいる人は安心できるかと思います。
●自分のグリーフについて
自分のグリーフを大切にするためにどんな時間を持っていますか?
自分のグリーフを大切にするためにこれからどうしていきたいですか?
お墓に手を合わせたり、その人の好物を食べたり、手紙を書いたり、思い出の場所に行ったり・・
それぞれの「亡くしたものとつながる時間」を持っています。
みなさんで感想をシェアしました。
「当たり前のことが大事なんだなと気が付きました」という感想などが出ていました。
●他者のグリーフについて
「他者のグリーフにふれたときに、どういう気持ちが生まれますか?」
「身体のどのあたりが反応しますか?」
他者のグリーフに向き合うために役立つポイントをいくつか勉強しました。
・他者と自分の「境界線」について
・アサーションとIメッセージ
・「ままに」
・「主導権」について
ここでも、みなさんと感想をシェアしました。
「今まで他者のグリーフに対しては何も言わずただ聴いていたが・・・」
「他者のグリーフに対して何も言わないのは、自分も何も聞かれたくないからか・・」
など、人それぞれだなと感じました。
私は、逆に「いのちの学校」で学ぶまで、他者のグリーフに対して、こう考えてみた方が・・とか、アドバイスをしようとしていたことがあったように思います。
「ままに」受け取ることの大切さ、「主導権」はあくまでもグリーフを抱えるその人自身が持っていること、他者のグリーフを大切にするためにはどうしたらよいか、深く考えさせられました。
今日、一番印象に残った言葉は「心地の良い境界線」です。
自分と他者の間にあるお互いにとって心地の良い境界線。
これからの生活において、どんな時にでも意識したいなと思いました。
●弔辞のワーク
家族、子ども、パートナー、親友が、自分のお葬儀でどんな風に語るのか想像して弔辞を書きます。
なかなか難しいワークでしたが、「死」を見つめることで、どう生きていきたいのかすごく問われる気持ちでした。
私自身は、多くの人から認められたいとかではなく、身近にいる大切な人に、自分の生きてきた中で伝えたいことが少しでも伝わっていたらそれで幸せなんだと思っているという自分に気が付きました。
ファシリテーターから「このワークは時が経つとまた変化があり、その時々の自分の気持ちを反映するワークなので、定点観測になる」と言っていたのが印象的でした。
私もまた時間が経ってから、このワークをやってみたいなと思いました。
〜参加された方の感想〜
・弔辞のワークでは自分が誰にどんな風に思われたいのかに気付かされ、また今日書いたような弔辞を読んでもらうには、これからどう生きていくのかということなんだと思いました。これからの生き方を考えさせられました。
・弔辞のワークでは、誰に読んでもらうかではなくて、どんな事を相手に感じてもらえていたのかが大切だな・・と思いました。今の自分でもいいのかな・・・と思うことができました。
・気付きというよりは・・・自分の変化の確認ができたような、少し生きていく自信が持てた気がしました。
・アサーションについて学ぶ中で、もっとこの人とこうできたらいいのかも、など改めて気づいた。
・相手をそっとしておきたいのは、自分がそっとしておいてほしいと思っているからかもしれないということに、ハッとしました。
●クロージングQ
このいのちの学校の場から、日常へと帰っていくためのチェックアウトの時間。
今回のクロージングは、「これから迎える梅雨を楽しむためにしてみたいこと」という問いでした。
レインシューズを買いたい、部屋から雨が見えるように窓掃除をしたい、レインコートを着て散歩をしたい・・。
梅雨を楽しむ自分を想像しながら、今日学んだことや感じたことを共有しました。
次回のいのちの学校東京は7月15日に開催されます。
いよいよ最終講。
テーマは「未来ビジョン」です。
「これからを生きる」というテーマの締めくくりとなります。
今日は初めて参加された方が4名もいらっしゃいました。
11講からの参加でも、新たな刺激になり、すごく豊かな場になったのを感じました。
最終講だけの参加でも、お待ちしております♪
☆★ いのちの学校in東京 ★☆
日時: 土曜日 17:00〜19:30
2017年
? 7/15 未来ビジョン
会場: リヴオンオフィス Ohana
東京メトロ千代田線・京成線町屋駅より徒歩7分
詳しい行き方はコチラをご覧ください。
持ち物:切り取っても良い雑誌やカタログや写真・はさみ・のり
*会場でもご用意しておりますので、忘れても大丈夫です。
対象:グリーフについて学びたい方ならどなたでも
参加費: 各回2000円
※経済的にしんどい方はご相談ください。
参加方法: 事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
また、途中からの参加や一回のみの参加も歓迎いたします。
学んだことがある人も、ない人も 誰かを亡くしたことがある人も、まだない人も どんな方でもいらしていただけます。
みなさまのご参加をお待ちしております。
☆★名古屋も毎月<開催中>です。★☆
(事務局:但馬香里)
つどいばカフェとは・・
大切な人を亡くした若者のつどいばに
日時:6月23日(金)19時〜21時頃 (※受付は18時4
場所:リヴオンオフィス*ohana*
最寄り 京成線またはメトロ千代田線「町屋」駅徒歩7分
荒川区荒川4-25-8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
詳しい行き方は<こちら>
参加費:
無料 交通費がしんどい方はご相談ください。
お申込:
件名に「つどいば 東京6/23 参加希望」
本文に「お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号」をご記入の上、
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
プログラム:
?大切な人を亡くした若者のつどいばって、どんなところ
つどいば・グリーフについて知る時間
?こころほぐれる時間
?グリーフワークを体験してみよう
?次の一歩を探る当事者ミーティング
?言葉を贈りあうクロージング
※グリーフとは…大切な人やものを失うときに生まれてく
対象:
つどいばがどんな場なのか知りたい・体験したい15〜3
※運営のみに興味のある方はご遠慮させていただいており
*********
こんにちは。
大切な人を亡くした若者のつどいばを開いております、
京都ファシテーターの水口陽子です。
リヴオンで主催している「大切な人を亡くした若者のつどいば」は・・
病気・自殺・事故などで、親や兄弟、友人など大切な人を
今月の「つどいば」は、
<つどいば京都> 6月18日(日)10〜16時
<つどいばカフェ東京> 6月23日(金)19時〜21時
に開催されます。
この「つどいば」のファシリテーターを担当するようになってもう少しで1年となりますが、改めて、自分の希望と共にこの場にいさせていただいていることを感じています。
私がつどいばのファシリテーターをやりたいと思ったのは、個人的な体験が関わっています。
それは、「つどいばが定期的に開かれていて、必要な人がたどり着けるように」という想いです。
私は30代で夫を亡くした経験があります。子どもは2人いて、当時小学校4年生と保育園の年長でした。
最近SNSで出てきた4年前の写真です。
彼らにとっては、父親を亡くして半年を過ぎた頃でした。
亡くした直後はそれぞれに心や体への影響がありながらも、家族や友人のサポートがあったことで、大変ながらも日々を送ることができました。今でも当時支えてくださった皆さまには、感謝の気持ちが尽きません。
あれから4年半ほどが経ち、みんな元気に会社や学校へ行っている毎日・・だと良いのですが、現実には4年経っても「まだ」と感じるほど、心身の調子が揺らぐことがあり、当たり前に出来ていたことが出来ないという状態になることもあります。息子は今年受験生と言うこともあり、どうしようも出来ないほどの疲れや集中力・記憶力の低下に苦しむ様子もしばしば見られます。
その状態がグリーフによる身体的な影響のひとつであるということを知っている人は、日本ではまだまだ少ないため、「やる気がない」「気合いが足りない」と見られがちなことも、本人にとって厳しい現状なのだと感じています。
もちろん、すべてが父親を亡くしたことによる影響とは言い切れませんが、「何年経っていようが、命日や故人との記念の日が近づいたりすると涙が出たり身体が重くなる、ということがあるのも自然なこと」と、知っている人が増えていったら・・そして、必要な時につどいばのような場所へつながることができれば・・少なくとも出来ないことを責めて、より苦しい状態や状況になることを減らしていけるのでは・・
そんな想いと願いを込めて、この場を担当しています。
「つどいば」は亡くした相手へ想いを向けたい方、または、亡くす経験をした自分を大切にする時間を持ちたい方が主な対象となります。もし「自分が経験したことを、家族や友達以外の人に話したい。似た経験をした人の話を聴きたい」と思った方は、まずは一度足を運んでいただければ幸いです。
そして対象ではない方も、よろしければ情報を届けていっていただきたいです。
必要な方に届きますよう、応援をよろしくお願いいたします。
*京都のお知らせ*
日時:毎月第三日曜日 10時〜16時頃 (※受付は9時45分より)
【開催しました】6月18日(日)
【次回開催】 7月16日(日)
※ 8月の京都つどいばはお休みします。
場所:(6月)しんらん交流館
京都市下京区諏訪町通六条下る上柳町199
地下鉄烏丸線「五条駅」から徒歩5分
(7月)明覚寺本堂
京都市下京区新町通正面下る平野町783
プログラム:
*こころほぐれる時間
アイスブレーク&自己紹介 つどいば説明
*グリーフにふれる時間
*グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間
*一緒に次のいっぽを探す時間
今抱えている課題やもやもやを、みんなで一緒に考えます
*ことばを贈り合うクロージング
参加費:
無料 交通費がしんどい方はご相談ください。
お申込:
件名に「つどいば 京都7/16 参加希望」
本文に「お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号」をご記入の上、
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
(記録:水口陽子)
]]>リヴオンの代表理事である「てるみん」こと尾角光美は、現在、日本財団国際フェローシップのフェローとして英国にてグリーフの研究をしております。
同じくフェロー5期で小児科医の山岡祐衣さん(オクラホマ大学児童虐待センターでリサーチフェロー)と一緒に、一時帰国の研究発表を行いました
私、リヴオン事務局で働いております但馬が開催報告として紹介させていただきます。
〜セミナー「子どもの死亡事例の検証制度」〜
前半は米国で研究されている山岡さんの講演「子どもの死亡事例の検証制度 チャイルド・デス・レビュー」でした。
小児科医であった山岡さんは、数々の子どもの死亡事例を目の当たりにして、予防に向けた体制構築はできないかと米国にて研究されており、その研究内容の発表は大変興味深いものでした。
山岡さんが研究をされているアメリカ・オクラホマ州では1995年「オクラホマ州連邦ビル爆破事件」がありました。
168名の方が亡くなったこの事件は9.11以前にアメリカで起こった一番大きなテロ事件です。
その経験から、トラウマケアやグリーフケアが身近な問題として取り組まれてきた町でもあるそうです。
現在、小児死亡の死因として不慮の事故は、各年齢において上位を占めています。
数として一番多いのは1歳未満で10万人あたり8.1人、1〜4歳の14%、5〜9歳の19%が不慮の事故死とのことでした。
防ぐことができたかもしれない事故死・・・。
数字を目の前にすると、その数の多さに胸が痛くなります。
「子どもの死亡事例検証制度チャイルド・デス・レビュー(CDR)」はアメリカでは1978年からはじまり、2012年には全州で導入されているとのこと。
これにより、オクラホマで小児死亡が起こった場合、外因死(殺人・自殺・不慮の事故・原因不明)であれば小児死亡の検証委員会において検討され、予防策は各関連機関への通達など、州全体の規模での提言になるそうです。
それに比べると、日本では外因死の小児死亡があった場合、警察に連絡され検死が行われ、必要があれば司法解剖されたうえで火葬されます。予防に活かすための情報収集体制・検証体制がないということです。
山岡先生は日本での小児死亡事例検証体制の構築に向けて、法整備やガイドラインなどの体制づくり、多機関における相互理解と協力体制、研究体制の整備などを挙げられていました。
〜事例検討ワークショップ〜
グループごとに子どもが溺死した事例(救急搬送情報、病院情報、警察による検死情報)を読みながら、子どもの死亡につながったであろう要因と、どんな背景情報が必要かを挙げていきました。
母親が友人宅で、子ども2人(1歳と6歳の子)子どもだけで、お風呂に入らせていて、1歳の子が亡くなった事例でしたが、例えば「成長度合いは個人差があって、歩ける子も入れば、歩けない子もいるので、亡くなった1歳の子はどうだったのか」といった視点や「お母さんが心肺蘇生できなかったのはなんでなのだろうか」といったことを議論しました。
そして、追加情報(児童相談所情報、祖父母からの事情聴取、母親からの事情聴取、司法解剖結果、保健師からの情報)を読んだうえで、このケースがどの程度予防可能だったかを話し合い、このような事故を予防するためには、どのような介入が必要かを検討していきました。
最初の情報では医療情報に限られており、様々な可能性が考えられました。
追加情報では様々な機関や視点からの情報となっており、より事故の要因が具体的に推測できました。
このワークから、様々な機関からの情報を集めることの大切さ、それをまとめる横のつながりの重要性、それが揃ってこそ初めて死亡事故に至った要因や予防策を考えることができるということが分かりました。
山岡先生の話の中にもグリーフサポートの大切さを改めて感じることが随所にありました。
そして、先生もその必要性を仰っていました。
子どもの虐待や事故、その現場にはおそらくたくさんのグリーフがあり、サポートを必要としている人がいるでしょう。
各所でのグリーフケアの必要性は大きいだろうと思いました。
子どもの死亡事例の検証制度が構築されていく中で、グリーフケアが置き去りにならずに、ともに整備されていくことを祈るばかりです。
山岡先生のこれからの研究を心より応援しております。
貴重なお話をありがとうございました。
〜セミナー「死別を支えるグリーフケア」〜
後半はてるみんによる講演「死別を支えるグリーフケア〜日英の社会政策の視点から考える〜」でした。
?私のグリーフ
てるみん自身の抱えるグリーフについて、そしてここまでに至るプロセスについて、自己紹介とともに。
?グリーフって?
「グリーフ」という言葉を初めて耳にする方もいらっしゃったので、グリーフとは何か、そして、その多岐にわたるその影響や課題について説明がありました。
?日英の社会政策の視点から見るグリーフについて
リヴオンが目指しているのは「いつ、どこで、どんな形で大切な人をなくしても 必要なサポートに確実につながる社会の実現」です。
それには、いかに情報を確実に届けていくか・・という事が重要になります。
確実に出会う人たち、病院や行政・警察・消防や宗教者や葬儀社などがご遺族に情報を届けていくことができたら、確実にサポートを届けることができます。
日本ではまだまだそれが出来ていないのが現状です。
では、イギリスは・・というと、きちんと社会政策として取り組んでいることが、日本より大きく一歩先へ進んでいるところだそうです。
イギリスでは、行政(日本の厚生労働省にあたる機関)のサイト内に、自分の住んでいる地域を入力すると、受けられるグリーフサポートの一覧が出てくるというから、すごいですね。
「グリーフケアにおけるBig Mac理論」
マクロ・・・政策、グローバリゼーション、テロリズム、少子高齢化、自然災害、文化・社会規範
メゾ・・・・機関や組織(病院、宗教教団、葬儀社、NPO、学校、行政など)
ミクロ・・・グリーフを抱えた人たちの個別的な反応や課題や状況、支援やケアに関わる人、ひとりひとり
マクロな問題とそれを抱えるミクロな存在。それを繋ぐメゾという存在こそが大事で、大切な役割を担っているとのこと。
私たちリヴオンも、メゾの存在として、その役割を果たしていきたいと思います。
最後に、死別を経験した子ども・若者の話がありました。
22分に1人、だれかが親を亡くしています。
29人に1人、だれかが親を亡くしています。
日英の死別を経験した子どもへの支援はどうでしょうか。
イギリスでは先日大幅な遺族年金のカットが発表されたそうです。
資金不足の中での苦渋の決断。日本の未来も決して他人事ではないでしょう。
日本とイギリス。
グリーフサポートにおいて、一歩先を行くイギリスではありますが、世俗化や過度な医療問題化、グリーフをとりまく問題は多々あり、イギリスもやはりスタートラインに立ったところだというてるみんの言葉が印象的でした。
イギリスのグリーフの研究を通して、日本のこれからのグリーフサポートが当たり前にある社会の実現に向けての課題が見えてくるかもしれません。
実現へ向けて一歩一歩近付いていけることを願っております。
〜ワークショップ〜
お父さんを自殺で亡くした17歳の男の子の事例を読み、この子どもの抱える問題と考えられる支援をテーブルごとに検討しました。
ワークは、やはりいろんな視点から意見を出し合えるのが魅力です。
トラウマケア、分かち合いの場の必要性、経済的な支援、母へのサポートなど・・様々な意見がありました。
短い時間で、正直もっと深く話したかったし、他のテーブルの発表もたくさん聞きたかったなと思いました。
でも、短い中でもたくさんの気付きが各グループに生まれていたなと、有意義な時間だったと感じました。
私も普段一緒にてるみんとお仕事しながらも、イギリスで研究している内容をゆっくりと聞く機会がなかったので、貴重な時間となり、とても嬉しかったです。
前半・後半のどちらのテーマにも共通して言えることは、情報提供と横のつながりの必要性。
残念ながら、今の日本ではまだまだ縦割りな社会で、横の繋がりが少ないように思います。
てるみんも言っていました。
「病院関係者やNPOや宗教者が一緒に集い、考えていける場があったらよいですね。」
それぞれができるサポートがあり、情報交換できる横のつながりができたら、グリーフサポートもパワーアップできると思います。
そういった情報を集約して、いつでも誰でも取り出せるようなシステム作りができたらいいですね。
今日はそれこそ様々な機関の方が集っていて、一緒にそんな社会を作っていける仲間がぐっと広がったような実感がありました。
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photo by 坂上彰啓
4月23日(日)大阪市難波別院にて、「子どもや若者のグリーフケア・プログラムを学ぶ3回連続講座」がスタートいたしました。本講座は、『マイ大阪ガス Social Design+ 助成企画』として、親や兄弟、姉妹、身近な人を亡くした子どもや若者を関わり合うために必要な知識とあり方、プログラムのファシリテーションを学ぶことを主軸とした内容となっています。
開催の様子を水口よりご報告させていただきます。
◎ 本講座誕生の経緯・子どもや若者のグリーフケアへの想い
◎ 講座の目的・主催団体リヴオンについて
◎ グリーフの基礎的な学び・グリーフワーク体験
◎ 遺児や遺児家庭が抱える困難と課題・ニーズ
◎ 子ども・若者のグリーフについて
今回の講座は、
★若者や子どもにとっても「グリーフケア」が当たり前にある社会に近づくこと
★一人でも多くの人が若者や子どものグリーフケアのプログラムを知り、学べる機会を届けること
★場から生まれる学びや学び合いがそれぞれのこれからの一歩を歩みやすくなること
以上をGoalにおいて開催をしています。
その背景には、「いつ・だれを・どのような形で亡くしても、その人が必要とするサポートに確実につながる社会」の実現を目指して活動しているリヴオンにとって、特にグリーフケアの情報や機会を届けたい「身近な人の死を経験をした子どもや若者」への想いがあります。リヴオンの紹介と共に講師の宮原、ファシリテーターの水口それぞれの想いを、はじめに共有していきました。
講座のはじめに全員でひとつの円になって、日常の空間からこの学びの場に入るためのチェックインのような作業をしました。自分の状態を知るための作業として「今の体と心の調子を10段階で表すと」という問いに答えていただきました。楽しみにしていたから高い方もいれば、前日疲れる用事があって低いという方。また数字で考えたことがなかったので、思い浮かばないと言う方も。ひとりひとりの状態をみんなで確認し合いました。
定員を超える22名のご参加者は、医療関係者・宗教者・会社員など様々な業種に勤めておられ、初めてグリーフについて学ぶと言う方やこれから場を開きたい方から、すでに専門的にも学ばれ現場でも活用していると言う方まで、幅広い参加者層となりました。
講座の概要と目的を共有してから、「グリーフ」についての基礎知識を学んでいきました。担当したのは、2011年に石巻で開催されたグリーフを学ぶ連続講座『いのちの学校』を代表尾角とともに開催した、臨床心理士の宮原俊也さんです。
現在は関西の施設に勤務をしているということから、今回再び共に開催をすることが実現しました。グリーフの学びの中でも、私たちリヴオンが大切にしている「個別性」について、実際に出会われたご遺族の言葉や詩などで、丁寧に説明をしていただきました。
記録係として同席していたリヴオンのデザイナー坂上は、グリーフケアの講座に初めての参加でした。印象に残った言葉について聞くと、「喪失状態から回復へ一直線に向かうのではなく、その間を行き来する」とのこと。
坂上:グリーフは完治という概念が重要なのではなく、喪失と回復の間を行き来しながらゆっくり時間をかけて自分の状態を受け止めていくことが重要なのかなと思いました。また大人もですが、子どものグリーフケアで大事なのは『どんな感情表現をしても良い』ということが伝わること。そのために実際に同じような経験をした人と話したり、体験談の本を読むなどもよいという、グリーフケアにおけるヒントを知ることができました。
グリーフの感情を表現する手立てのひとつとしての『グリーフワーク』も、今回は自分の喪失体験を思い出しながら折り紙をちぎって枠の中に貼り付けていくアートのワークを体験していきました。早速紙を貼り付ける人、白紙に描かれた枠をじっと見ながらたたずむ人、お一人お一人の「自分の喪失との向き合い方」が、そこにありました。
「遺児が抱える困難や課題・ニーズ」というテーマでディスカッションするグループワークを行いました。担当は、リヴオンの理事でもありファシリテーターの水口陽子です。まずは「遺児や遺児家庭が抱える困難や課題」について受講生同士で、議論を見える化する『ファシリテーショングラフィック』の手法でメモをしながら話し合いを深めていきました。
話し合うテーマは「事故でなくした」「自殺でなくした」「病気でなくした」「兄弟をなくした」から、グループごとにテーマを選んで話し合いました。それぞれで想定される困難や課題を出し合った後は、「遺児や遺児家庭のニーズ・必要な支援」についてもそれぞれで話し合い、グループごとに発表しました。
話し合いの時間に受講生たちは、どのグループも盛んにやりとりをしている様子でした。自身が経験をしたことがなくても「こういうことがあるのではないか」と想像力を駆使して言葉にしておられました。
今回は実際に大阪で子どものグリーフケアプログラムの活動をされている団体の紹介として、『カウンセリングスペース リヴ』の佐藤まどかさんを招いてお話を伺いました。まどかさんは子どものグリーフケアプログラムのみならず、カウンセリングやシングルマザーの会など多岐にわたり、また地域とも連携して活動をしておられます。そのためご自身の活動のみならず、行政の支援状況などについてなど幅広くお話をしてくださいました。
講座最後の時間は、またひとつの円になっておひとりおひとり今感じていることと、改めて今の体と心調子を10段階で表していただきながら学びの場を閉じていきました。あわせて、この講座を受講しようと思った動機も聴き合い「なぜ、ここに来たのか」を知り合い、お互いを感じあう時間となりました。
坂上:実はこのチェックアウトの時間が、グリーフケアの現場の片鱗を体現していたのではないかと振り返りながら思いました。この場に来られる方は実際にグリーフケアの現場に出られている方であったり、家族をなくされた方であったりと、自分の想いや感情を持っておられる方なのだと思います。その想いをちゃんと表現しきれている方もいらっしゃれば、そうでない方もいるでしょう。このチェックアウトの時間は自分のことを表に出して良い「受け入れられる空気感」があり、みなさんは講座に来た理由やその背景など自分の思いの丈を話されているように思いました。
講座の学びと共に受講生同士の関係性も深まり、『子どもや若者のグリーフサポートのコミュニティ』が育まれていくことを願いつつ、次講も伴走していきたいと思います。
(記録:水口陽子)
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第5講でもレポートを書かせて頂いた、会所である白鳥山法持寺副住職の川口高裕です。
(写真は、6月11日に行われた「桶狭間の戦い」で信長が駆けた道を観光ルート化した「信長攻路 桶狭間の戦い 人生大逆転街道」の銘板除幕式のものです。)
今回も参加者からの視点でレポートさせて頂きます。
「いのちの学校in名古屋」も残り2講、もうすぐ終わってしまうというグリーフを感じていたところに嬉しい知らせが!
これまでの学びを皆様で共有する「学びとつながる発表会」という機会を、全講終了後に設けて頂けるとのこと!
参加者同士の交流も深まり、とても楽しみになりグリーフも無くなりました。
それでは、第11講のレポートをお伝えします。
今回は「日常でできるグリーフワーク」と題して、これまでの復習も兼ねた学びとなりました。
何度か欠席してしまった私にとっては、とても有り難いことですm(_ _)m
●オープニング
今回のオープニングは「今の自分をお花に例えてみると?」という新緑の季節にピッタリのクエスチョン。
トゲがある等もあり仏事で用いられることは少ないですが、その日は長男の遠足で「バラ」の写真が送られてきましたので、思わず「バラ」と答えてしまいました。
参加者の皆様も多くの種類を挙げられましたので、その場の雰囲気が華やかになった気がしました。
●今日の三本柱
今日は「自分のグリーフ」、「他者のグリーフ」、「自分自身を日常で大切にするために」の3つを中心に学んでいくとのこと。
ごっちゃんのコミカルなイラストに笑いが漏れる中で解説が進んでいきました。
●二重過程理論
このコーナーでは、喪失と回復の「二重過程」について学びました。
喪失志向から回復志向へ進むことが自然だと思っている方が多いためか、揺らいでいる自分を責めてしまうことがあります。
しかし、揺らぐことこそが自然であり、その揺らぎと共にあることが大切と教えて頂きました。
グリーフは人それぞれ。
まさに対機説法で教えをきく人の能力・素質にふさわしく法を説くことのように、
それぞれにあった形で情報を伝えていくことの重要性も改めて感じました。
●自分のグリーフを大切にするための時間
「今、自分のグリーフを大切にするためにどんな時間を持っていますか?」と、
「自分のグリーフを大切にするためにこれからどうしていきたいですか?」を考えました。
お仏壇に手を合わせたりお墓参りをすることや、自然の中に身を置いたりボランティアをするなど皆様色々なケアをされていました。
私自身は第6講で「セルフケア」について学びましたが、中々自分にあったケアが出来ていないと感じていました。今回もいくつか思い浮かべてみましたが、それらが逆にストレスになっていることが多いと感じてしまい、改めて自分にあったケアを考えたいと思いました。
●他者のグリーフにふれたときに生まれる気持ち
次は、自分ではなく他者のグリーフにふれたときにどういう気持ちが生まれ、身体のどのあたりが反応するかについて、身体のイラストに色鉛筆で書き込んでいきました。
これは、自分自身を客観的に見る「Awarenes」という気づきの力を養うための試みでした。
●他者のグリーフを大切にするためにどんなことを?
このコーナーでは、他者のグリーフを大切にするためにしていきたいことを考えていきました。
他者と自分の「境界線」を意識しながら、自分も相手も大切にするためのコミュニケーションについてや、セルフケアも行うことが大切などの話が出てきました。
●弔辞のワーク
ここでは、自分のお葬式で語られる弔辞について考えました。
具体的には「家族、子ども、パートナー、親友が自分のお葬式で、自分のことを語ります。どんな風に語られているか、想像して、または理想を描いて、言葉にしてみましょう。」というワーク。
まさか、自分自身の弔辞を考えるとは想像もしていませんでしたので、お話を聞いたときはとても衝撃的でした。
私は、残念ながら途中でこれ以上考えることが出来なくなってしまいました。
共有する際も、皆様話しにくそうで辛いワークとなってしまいました。
しかし、このワークは自分が生きているということを際立たせるためにも、敢えて死を考えて頂くという取り組みとのこと。
このワークで、日々をより大切に生きていかなければならないと思いました。
更に、終活の必要性が高まっている現代では、死に目を背けてはいけないと改めて感じました。
●クロージング
クロージングでは「これから迎える梅雨を楽しむためにしてみたいこと」とのクエスチョン。
梅雨はマイナスのイメージしかありませんでしたので、楽しむと聞いてビックリしました。
でも、改めて考えてみると梅雨だからこそ楽しめることも多いですね。
このクエスチョンは、梅雨に対するマイナスのイメージをプラスにしてくれる素晴らしいものでした。
レポートが遅くなってしまい梅雨に入ってしまいましたが、雨にも負けずに日々を楽しみながら過ごしております。
次回は、講座としては最後の第12講です。6月26日に「未来ビジョン」と題して開催されます。
皆様のご参加をお待ちしております。
◆次回 :いのちの学校 in 名古屋
第12講『 未来ビジョン』
と き:6月26日(月)18:30〜21:00(受付時間18:00〜)
ところ: 白鳥山 法持寺(愛知県名古屋市熱田区白鳥1丁目2−17)
地下鉄名城線「神宮西」駅より徒歩5分、
JR東海道本線「熱田」駅より徒歩10分
※境内と近隣に駐車場があります。
もちもの:コラージュづくりをします。
はさみ・のり・切り取っても良い雑誌やカタログや写真
をご用意ください。(忘れても大丈夫です。)
参加費:2,000円
※経済的にしんどいかたはご相談ください。
参加方法:
事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
東京も<開催中>です。
]]>●オープニングQ
はじめに、日常の空間からこの場に入っていくための問いに答えながらチェックインをしていきます。
今回のオープニングは「今の気持ちを漢字一文字に表すとしたら?」でした。
「初」「癒」「穏」「嬉」・・などなど。
漢字に込めた今の気持ちを輪になって共有しました。
●グリーフについて
改めて、グリーフとは何か復習をしていきました。
グリーフとは大切な人やものを失うことによって生まれる、その人なりの自然な反応や感情、プロセスのことです。
心理的影響・・・悲しみ、怒り、安堵、後悔、自責、罪悪感、無気力、絶望感など
身体的影響・・・過食、うつ、頭痛、吐き気、眠れないなど
社会的影響・・・人間関係の悪化、疎外感、孤立、学校や会社に行けない、過活動など
スピリチュアル的影響・・・生きている意味の喪失や模索、神や仏など信仰への疑問や不信など
今回の「お坊さんと死を学ぶ」は、このスピリチュアル的影響=人間の根っこに対する影響に深く関わる回となります。
ちなみに、10講から始まる3講は「これからを生きる」をテーマとしています。
●お坊さんに聞いてみたいこと
お坊さんに話を聞いてみたいことを、それぞれ書き出して、ボードに貼っていきました。
まずはそれぞれがいくつかの質問について考え、まわりの方たちと共有しました。
・あなたの生活で宗教的な慣習はどんなものがありますか。
・そもそも宗教(仏教)は何のためにあるのだろう。
・なぜ人は弔うのだろうか。
・亡くなった後はどこへいくの?
今回お話して下さったのは、いのちの学校in東京では毎回ご一緒しております吉水岳彦(よしみずがくげん)さんです。
浄土宗光照院の副住職、大正大学非常勤講師でもあり、ホームレス状態にある人や身寄りのない人の「葬送支援」などに取り組む「ひとさじの会」の事務局長もつとめていらっしゃいます。
ご自身の経験から学んだたくさんの視点から、またたくさんの知識の積み重ねの中から一つ一つの質問に対して、丁寧にお話してくださいました。
どのお話も心に響くものでした。
生きるとは?死とは?
仏教的な視点から人間の根幹にかかわるテーマについて、語ってくださる言葉の全てが、私にとっては心に沁みるものでした。
法事は同じ愛する人のために集まる場というお話、
葬儀の簡略化が進む現代の中で弔う形や選択肢が増えているというお話、
宗教の存在する意味、そもそも仏教では「死」をどう捉えているのか、
4つのL(Love、Life、Light、Liberty)の話等・・・、
どれも興味深く、生きていく上でのヒントになるお話だったと思います。
その中でも私が一番心に残っている言葉です。
「生きるというのは揺れるということ。揺れていていいのです。」
吉水さん、貴重なお話の数々、ありがとうございました。
〜参加された方の感想〜
・答えが一つでなくても良い、いろいろ悩めることも前向きならば良いんだと思った。
・仏教のお話だけど、いろいろな所で活動なさっているガクゲンさんだからこそ狭さを感じないお話でした。
・死んでもその先があるということがスーッと心に入ってきた。
・仏様の力ってすごいと思った。いつも自分の心の中にいると思うと平穏でいられるという気持ちと、ゆらいでいるのは生きているという事でどんな自分でもいいんだと思えた。
・色々考えさせてもらうヒントをもらえました。
・心のモヤモヤが晴れた。安心できた。
●クロージングQ
このいのちの学校の場から、日常へと帰っていくためのチェックアウトの時間。
今回のクロージングは、オープニングと同じく漢字。
「今、改めて気持ちを漢字一文字に表すと?」
「月」「空(そら)」「安」「揺」「業」など・・
選んだ漢字を披露しながら、学んだこと、感じたことを共有しました。
次回のいのちの学校東京は6月17日に開催されます。
テーマは「日常で出来るグリーフワーク」です。
☆★ いのちの学校in東京 ★☆
日時: 土曜日 17:00〜19:30
2017年
? 6/17 日常で出来るグリーフワーク
? 7/15 未来ビジョン
会場: リヴオンオフィス Ohana
東京メトロ千代田線・京成線町屋駅より徒歩7分
詳しい行き方はコチラをご覧ください。
対象:グリーフについて学びたい方ならどなたでも
参加費: 各回2000円
※経済的にしんどい方はご相談ください。
参加方法: 事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
また、途中からの参加や一回のみの参加も歓迎いたします。
学んだことがある人も、ない人も 誰かを亡くしたことがある人も、まだない人も どんな方でもいらしていただけます。
みなさまのご参加をお待ちしております。
☆★名古屋も毎月<開催中>です。★☆
(事務局:但馬香里)
]]>
●オープニングQ
はじめに、日常の空間からこの場に入っていくための問いに答えながらチェックインをしていきます。
今回のオープニングは問いではなく、今の気持ちに合う貝殻を一つ選び、その理由を話しました。
小さな貝、巻貝、キラキラした貝・・・。
選んだ貝は、今日のワークの間のお守りにしました。
●今日のグリーフワーク
7講から始まる3講は「グリーフを表現する」時間。その最終講となります。
グリーフを少しずつ抱えやすくしていくこと。
完全には癒えることのないグリーフと向き合っていく力をつけていくこと。
亡くなった人とのつながりを回復するために取り組むこと。
亡くした人のことを大事にする時間であることはもちろん、
グリーフを抱える自分自身を大切にする時間にもなります。
第7講では、手紙を書いて、言葉でグリーフを表現しました。
第8講では、アートを使ってグリーフを表現しました。
第9講では、人と一緒に「詩」でグリーフを表現していきます。
●ウォーミングアップ
詩を書くと言っても、普段詩を書いたりしていない私たちにとっては、ハードルの高い作業になります。
という訳で、まずはゆったりとみんなで詩の朗読を行いました。
谷川俊太郎さんの「みみをすます」や金子みすずさんの「はだし」などを朗読しました。
「長い詩もあれば、短い詩もあって、ただ言葉を並べれば、それはもう詩になっている」という
よこさんの言葉で、ハードルはずいぶんと低くなり、目の前に下りてきました。
●「思い出の場所」詩
この手法はリヴオン理事でもある上田假奈代さんの行っているプログラムになります。
まずは、思い出の場所の絵を描きます。
ペアを作り、相手の思い出の場所をお互いインタビューして、相手の気持ちやその場所に思いを馳せながら詩を作っていきます。
出来上がった詩は相手の描いた思い出の場所の絵の横に書きます。
自分で自分の詩を作るのは、ちょっと重い・・・
自分の気持ちはうまく詩で表現できない・・・
でも、誰かのために、誰かの思い出を言葉に紡ぐことはできる
出来上がった詩はみんなで輪になって朗読しました。
それぞれのグリーフの中には悲しみや苦しみもきっと含まれているはずだけど、
できあがった詩はどれも温かみを感じるものになっていたように思います。
いくつかご紹介します。(※掲載許可をとっています)
〜参加された方の感想〜
・やさしい気持ちになれました。
・詩って、詩を書くって、私にできるか・・?と思ったけれど、書いているうちにとても癒されたように思います。
・自分の描いた絵に命を吹き込んでもらったようなそんな感じです。あたたかい時間でした。
・詩を作る楽しさに気づきました。自分で言葉にできないことを他の人に表してもらえてよかったです。
・しんどい気持ちや複雑な気持ちを、すごくあたたかいもので包んでもらいました。それは私だけでなく、みなさんの思いも、きっといろいろなものがあったと想像するのですが、聞かせてもらった詩はみんなあたたかくて、キラキラしていたのが、すごくほあっとした。
・亡き人を想って詩を作るのはとても難しいワークだと思っていましたが、自分がざっと描いた絵にすてきな詩をつけて頂いて、とても良い「合作」だったと思います。自分では言葉で表しにくい言葉も遣ってもらったので、本当に亡き母に届いたような気がします。
・自分の思い、気持ちを人に訳してもらうと、優しく受けとめられる感じがしました。
●クロージングQ
このいのちの学校の場から、日常へと帰っていくためのチェックアウトの時間。
今回のクロージングは、やっぱり詩。
感想を3行の詩で表現しました。
詩を書くことに慣れたのか、みんな素敵な3行詩で今日のワークが閉じられました。
次回のいのちの学校東京は5月13日に開催されます。
テーマは「お坊さんと『死』について学ぶ」です。
特別講師として吉水岳彦さんがお話をしてくださいます。
★吉水岳彦さん★
浄土宗光照院副住職、大正大学非常勤講師。
ホームレス状態にある人や身寄りのない人の「葬送支援」などに取り組む
「ひとさじの会」の事務局長をつとめていらっしゃいます。
☆★ いのちの学校in東京 ★☆
日時: 土曜日 17:00〜19:30
2017年
? 5/13 お坊さんと「死」について学ぶ
? 6/17 日常で出来るグリーフワーク
? 7/15 未来ビジョン
会場: リヴオンオフィス Ohana
東京メトロ千代田線・京成線町屋駅より徒歩7分
詳しい行き方はコチラをご覧ください。
対象:グリーフについて学びたい方ならどなたでも
参加費: 各回2000円
※経済的にしんどい方はご相談ください。
参加方法: 事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
また、途中からの参加や一回のみの参加も歓迎いたします。
学んだことがある人も、ない人も 誰かを亡くしたことがある人も、まだない人も どんな方でもいらしていただけます。
みなさまのご参加をお待ちしております。
☆★名古屋も毎月<開催中>です。★☆
(事務局:但馬香里)
今回よりいのちの学校「これからを生きる」という最終セクションに入りました。
そして今回は「お坊さんと死について学ぶ」というテーマで、特別講師に「大河戸悟道」さんをお招きし、法持寺さんの本堂にて、普段は人と語ることの少ない「死や弔い」について仏教を通して考えていくという学び合いの場を開かせていただきました。
●特別講師プロフィール
大河戸悟道(おおこうど ごどう)さん(※以下本文中:悟道さん)
愛知県豊橋市、真宗高田派正太寺住職。
自身が立ち会った葬儀での自死遺族に何もできなかった経験を機にグリーフについて学びを深める。
2014年リヴオンが主催した「僧侶のためのグリーフケア連続講座in名古屋」に参加
「風のポスト」という亡くなられた方へお手紙を送るためのポストをご本堂に設置されたり、お寺からの新聞の中に「悲しみの向こう側 − いのちのリレー」という、檀家さんのお宅へ伺い亡くなられた大切な方との想い出をお聞きして記事にするなど、葬送の現場以外でもグリーフと向き合う活動を続けている。
◆オープニングQ/約束の共有/グリーフについて
それぞれの日常から「いのちの学校」という時間と場に入っていくためのオープニングQ。
「今の気持ちを漢字1文字で」というお題で皆さんに一文字を書いて頂き、その文字を選んだ背景を教えていただきました。
偶然に同じ文字を書かれる方もいましたが、それぞれに言葉を選んだ理由や文字から感じている違いがあることもわかりました。
いのちの学校では、参加者のみなさんに安心した場をつくるために、毎回約束の共有をしています。
今回は特別講師にお坊さんを招いての講座となりますが、講演や講義ではなくてあくまでもお互いに水平的に学び合う場であることを皆さんと確認しました。
◆お坊さんと「死」について学ぶ
今回はみなさんから事前に質問を提出していただき、進行と共にその内容に触れ、参加者の皆さんの考えもシェアしていただきながら、学びを深めていきました。
お話のすべてをレポートでお伝えするのは難しいので、今回の場で上がった内容についてまとめてみました。
◆前半
・嫁入り道具の一つに仏壇を持たせた安芸門徒/対象が先にある日常の話
・故人の遺影と犬の話
・ネアンデルタール人の化石と花粉の話
・宗教の「宗」の字の意味
・宗教は必要か?
・無宗教は「無宗教という生き方」を選んでいる
・「本物の宗教と偽物の宗教」とは何か?
前半は、日常の中にある仏教的な要素や、そもそも宗教や弔いは何のためにあるんだろうか?という自分たちの生活から、少しずつ「死」についてのテーマに迫っていきました。
印象に残っているのは「宗」の字のお話です。「宀/家の屋根」「示/祭壇」という由来から「生き方を示す」ものであるということ。最近は「私は無宗教です」と語る人もいるけれど、それもまた「無宗教であるという生き方」を自ら選んでいる。という内容でした。
◆後半
・死はなぜ苦しいのか?
・死の不思議は生の不思議と同じ場所にある
・老いや死を評価していている自分自身について
・葬儀は「誰がやっても同じ」にはならない/参加する葬儀
・宗教のない葬儀/『おくりびと』と『納棺夫日記』の違いについて
・「主人は今どこに居ますか?」とご遺族の方に聴かれた話
・今の信仰や死生観になったきっかけ
・自死遺族との出会い、グリーフケアを学ぼうと思ったきっかけ
・大切な人を亡くした人のための権利条約について
・祈りについて
後半に向かうに連れて「死」というテーマを掘り下げ、弔いについて、そして亡くなった人はどこにいくんだろうか。と、話は深くなっていきました。
また事前にいただいた参加者の皆さんの質問の中にも「死」についての質問がたくさんあり、そこに触れてお話が広がっていく場面もありました。
どの話をするときも、やさしい語り口で皆さんにわかりやすいように、お話している悟道さんの姿が印象的で、お葬儀やご法事の場でグリーフケアを実践されている様子が目に浮かびました。
今回は、参加者のみなさんの中にも様々な宗派のお坊さんがいたことで、各テーブルでの話し合いをする場面でも考えが深まったり、仏教や死というテーマについて学ぶことができた。というお声をたくさんいただきました。
また、わたし自身も浄土真宗系の僧侶ですが、悟道さんがグリーフケアを学んでから取り組んできた工夫や配慮、ご遺族とのストーリーひとつひとつに、たくさんの気付きをいただき、これからの活動に活かしていきたいと思っています。
◆クロージングQ
「今の気持ちを漢字1文字で」
最後にも再び同じテーマで皆さんに漢字一文字を書いていただきました。
それぞれが学び合いを通して、どのような心境の変化があったのか。みんなで共有して、場は静かに閉じていきました。
わかったことも、わからないことも、分からないということがわかった。ということも。もっと知りたい、という声も。
様々な想いが出せる場であったことを嬉しく思います。
次回は、これまでのいのちの学校での学びを振返りながら、日常で自分や他者のグリーフ、自分自身を大切にするためのグリーフワークについて学んでいきます。ぜひご参加くださいね。
◆次回 :いのちの学校 in 名古屋
第11講『 日常でできるグリーフワーク』
と き:5月23日(火)18:30〜21:00(受付時間18:00〜)
ところ: 白鳥山 法持寺(愛知県名古屋市熱田区白鳥1丁目2−17)
地下鉄名城線「神宮西」駅より徒歩5分、
JR東海道本線「熱田」駅より徒歩10分
※境内と近隣に駐車場があります。
参加費:2,000円
※経済的にしんどいかたはご相談ください。
参加方法:
事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
つどいばのファシリテーターをしております水口陽子です。
「大切な人を亡くした若者のつどいば」は、
東京ではリヴオンの自主開催事業ですが、
京都では、京都府の自殺対策事業のひとつとして行われています。
先月が年度末と言うことで、先日この1年間の活動の様子をまとめた
報告書を作成し、お渡ししました。
こちらでも、その一部をご紹介しつつ、
京都つどいばの様子をお届けしたいと思います。
会場のホワイトボードに、本日のプログラムを書いてお出迎え。
リヴオンで主催している場の多くは、会が始まる前に
日常の生活空間からこの場に入っていくためのチェックインとなるような時間を設けています。
つどいばには、若くして家族や友人などを様々な理由で亡くした方達が参加されますが、
「参加する前は、この場に自分がいてもいいのかと不安だったり、初めて会う人達なので緊張していた」
という声をいただくことがあります。
身近に近い経験をした人がいなくて、
「自分の感じていることは、誰にもわかってもらえないのでは」
という思いを抱えながら、勇気を出して足を運んでくださる方も少なくないです。
そのため、チェックインの時間はゆったりと、
少しずつお互いの存在を感じあえるような内容で進めていきます。
次にこの会とリヴオンについて、そしてこのつどいばで大切にしていることをお話しします。
この時にグリーフというものをすこし知ってから、『グリーフワーク』を体験していただきます。
この日に行ったのは、亡き人を想いながら、
または亡くす経験をした自分を想いながら、曼荼羅の模様に色を塗っていきました。
また12月に行ったときは、フェルトの綿で気持ちの球を作っていきました。
「言葉になりきらない複雑な感情を、こうやって表現できるのだと知った。
家でも時々やってみたい」という感想をくださった方もいらっしゃいました。
グリーフワークで自分が失ったもの、ことなどに気持ちを向けてから、
参加者みんなで車座になって、自分が経験したことや、
そのことによって生まれてきた様々な感情や思いを語り、
聴き合う『分かち合い』の時間があります。
話しても、話さなくてもOK。
自分の気持ちのままにいることを大切に、この時間を共にします。
〜アンケートより〜
「ふだんの生活の中で、自分の心の中心にある思いを、なかなか語ることができないので、だれかに語ることですっきりしました。」
「自分のことを安心して話すことができてほっとしました。他の人の考えも聞けて、よかったです。真剣に話し合えて癒されました。」
「1人1人の状況や思いは違うけれど、大切な人を亡くして、日常生活で様々な感情を抱えながら一生懸命生きてる人たちと共にいれて嬉しかった。」
お昼ごはんをはさみまして、午後はそれぞれに今抱えている悩みや課題について、
みんなでアイデアを出し合う『当事者ミーティング』を行っていきます。
大切な人を亡くしたことによる影響は、時に「眠れない」という身体の反応として現れることもあります。
この日も、最近眠りが浅いという悩みについて、どうしたら気持ちよく眠れるかということについて、他のメンバーでいろいろなアイデアを出しました。
〜アンケートより〜
「他の人の悩みをみんなで真剣に考え、アドバイスをするのがあったかい気持ちになりました。自分へのアドバイスには、ハッとさせられました。」
「答えがでると思ってなかったので、うれしかったです。やる気になりました。」
「他者の悩みや思いをきくことで自分の心にも向き合うことができました。」
「死別だけでなく、日常生活の悩み事をざっくばらんにアドバイスしてもらえる時間でよかった。聞きっぱなしの時間だけでなく、このようなみんなでアドバイスや「自分だったらこうする」という意見を出し合う時間がセットになってるのが良いと思った。」
私は、昨年の7月よりこのつどいばのファシリテーターを担当していますが、私自身30代で夫を亡くしてみて、そのことを言葉にできる機会が周囲にはないなぁと感じています。
この場を必要としている方に「やってるよ〜」という情報が届くように、そしてこの場でちょっとでも、日常で抱えている重みを置ける時間が持てるように、場を開いていきたいと改めて感じました。
(記録:水口陽子)
****4月・5月の京都つどいば****
*4月16日(日) お申込締切 4/14*
明覚寺会議室
(京都市下京区新町通正面下る平野町783)
お寺の右隣にある建物です。
https://goo.gl/maps/castgLvAsP
*5月20日(土) お申込締切 5/19*
※5月は土曜日の開催となります。
しんらん交流館 E会議室
(京都市下京区諏訪町通六条下る上柳町199)
https://goo.gl/maps/LEQzcgZjEf
*お申込み*
件名に「つどいば 京都 4月or5月 参加希望」
本文に「お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号」をご記入の上、
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
*プログラム*
*こころほぐれる時間
アイスブレーク&自己紹介 つどいば説明
*グリーフにふれる時間
*グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間
*一緒に次のいっぽを探す時間
今抱えている課題やもやもやを、みんなで一緒に考えます
*ことばを贈り合うクロージング
*参加費*
無料 交通費がしんどい方はご相談ください。
]]>
こんにちは。いのちの学校 in 名古屋でファシリテーターを担当している野田芳樹(通称:杏さん、写真左下)です。
3月から4月にかけて卒業式や入学式などが各地で行われ、別れと出会いが交錯する時節ですね。
何かが終わっても、また新しい何かが始まって色んな関係が再び紡がれていく―そんなことを教えてくれる季節です。
さて、先月3/29に、いのちの学校 in 名古屋の第9講「『思い出の場所』詩」をひらきました。
タイトルから分かる通り、詩の力を借りてグリーフを表現するワークを中心に据えた内容ですが、具体的にはどのようなことをやったのか。
ワークの具体的なやり方も含めて、僕からレポートさせてもらいますね。
●チェックイン
まずは、日常の生活から「いのちの学校」の時間と場に入っていくための時間をとります。
いつもはオープニングクエスチョンと言って、簡単な質問を参加者に投げかけ、その答えと自己紹介を順番に口にして場に入っていくのですが、今回は問いではなく…
今の気持ちに合う貝殻を一人ひとつ選び、選んだ理由と自己紹介を順番に回していきました。
貝殻を選ぶことをとおして自分の今の気持ちを確認できます。そして自ら選んだ貝殻は、ワークの最中にお守り代わりにもなります。
●グリーフワークとは
「いのちの学校」の第7〜9講には「グリーフを表現する」という一貫した大テーマがあり、これまでちぎり絵や水彩画など、さまざまなグリーフワークに取り組んできました。
ここで少しおさらい。
グリーフワークとは「亡くした人の事を大切にする時間/グリーフを抱えた自分自身を大切にする時間」のこと。
またそういった時間を持つことで、自らのグリーフを少しずつ抱えやすくしていったり、完全には癒えきらないグリーフとも向き合っていく力をつけていったりします。
「これがグリーフワークだ」という決まったものがあるわけではなく、亡くした人やものを想って行うこと、抱えているグリーフ自体や、グリーフを抱えた自分自身を大切にできることであればなんでもグリーフワークになります。
今回は詩を紡ぐことを通じてそれぞれのグリーフと向き合い、表現していったわけですが、このワークには少し変わった特徴があります。
それはどういう点か…
また後で書きますね。
●ウォーミングアップ
さて、詩を紡ぐ前に少しウォーミングアップです。
いきなり「詩をつくってください」と言われても、ちょっとハードル高く感じる人が多いのではないでしょうか。
実際に僕自身、一番初めに「思い出の場所詩」のワークをやったとき、「詩をつくるなんて、中学以来… うまくできるかな…」と、楽しみな反面少し戸惑った記憶があります。
そこでまずは詩を作る前のウォーミングアップとして、詩を声に出して輪読しました。
今回みんなで読んだのはこちら。
谷川俊太郎さんの「みみをすます」と、釜ヶ崎詩集『こころのたねとして』から3作品を選び、輪読しました。
声に出して読むことで、言葉の響きや詩独特のリズム感、そしてそれぞれからにじみ出る作者の想いを、より立体感をもって味わうことができます。
場にいた人たちは、胡坐をかいたり寝そべったり…
それぞれ聴きやすいリラックスした姿勢で耳を傾けていました。
●ワーク・「思い出の場所」詩
さて、詩が体にしみ込んだ朗らかな雰囲気の中、いよいよワーク「思い出の場所詩」に取り組みます。
先ほどこのワークには特徴がある、と書きましたが、それは「二人一組でやること」。
7講でやったちぎり絵や8講の水彩画などは、自分のグリーフに向き合い、それを自身の手で表現する、というものでした。
グリーフワークは一人でやるものもありますが、人と共に行えるものもあります。今回の「思い出の場所詩」が、そのひとつです。
具体的な方法を以下に記しますので、ぜひ周りの方とやってみてはいかがでしょうか。
【ワーク「思い出の場所詩」 やり方】
1)適当サイズの紙と色鉛筆などを用意(今回は、八つ切り画用紙と色鉛筆を使いました)
2)二人一組になる
3)一人ひとり、紙の半分に思い出の場所の絵や地図を書く
*グリーフに関連して、亡くなった人や失った対象に関わる場所。間取り図などでも可。縦・横など、紙の使い方は自由。
4)お互い順番に、描かれたその場所についてインタビュー(質問)をする
5)絵を交換し、相手から聴いた話をもとに詩をつくり、相手の絵の空いたスペースに詩を書く
6)お互いに朗読しあう
*講座では、全体でもそれぞれの詩をシェアしました
つまり、「相手の描いたグリーフに関する絵をもとに、それにまつわる物語を聴いて、それを詩にしてプレゼントする」というワークです。
イメージが湧きにくいと思うのでワーク後の実物をご覧ください。
これは僕が、今は亡きおじいちゃんと行った「のぼりべつクマ牧場」(のつもり)の絵を描き、それにまつわるエピソードを相方に聴いてもらい、その相方がその話をもとに詩をつけてプレゼントしてくれたものです。
僕が思うこのワークの良いところは、他者の視点を借りることで自分だけでは表現できなかったものが現れてきたり、他者から問いかけられることで自身の思いがけない心象風景を垣間見られること。
実際に僕は自分の抱えるグリーフを聴いてもらって、自分の中でまだまだおじいちゃんに対する愛慕の念が渦巻いていることや、「また話ができたらなぁ」と少し寂しく感じている自分に気付くことができました。
そしてそれを他者の視点から詩という形で書き留めてもらうことで、少し心の整理がついたような気がします。
●チェックアウト
最後に、学びの場から日常へ戻って行くため、感想を一言ずつ場に出していきました。
グリーフについて、聴くのも語るのもそれを詩にするのもかなりのエネルギーが要るため、みなさんやや疲れ気味のご様子。
しかしその中にも、温かな雰囲気があったように感じました。
それはきっと、他者のグリーフの物語を真摯に聴き、また聴かれる方は相手を信頼して気持ちをゆだね、お互いを思いやって言葉を紡いでいく―そんな人間同士の血の通った交流ができたからだと思います。
実際に参加者の皆さんからは、このようなメッセージを頂いています。
〇人のグリーフを聞くことで、とても心があたたかくなりました。人に自分のもやもやしている気持ちを詩にしてもらったことは、とても嬉しかったです。
〇詩は苦手で、自分で表現することは難しいと思っていたが、ペアワークで話しながらやることで、グリーフについて話すことがやりやすくなる
〇相手に自分のことを話す、相手に自分のことを表現してもらう、詩によって普段表現できなかったことに少し気付けたように思います。
〇人の話を聞く、聴く、それから詩を作るために思いをふくらませていく、相手の思いをこわさないように… 自然に相手を思いやる気持ちがふくらんでいた。 etc.
(アンケートより。掲載許可を頂いています。)
「いのちの学校」は「みんなが先生、みんなが生徒」という水平的な関係性を大切にしています。
批評や比較や価値観の押しつけはしません。
私たちが大切な人やものを失ったときに抱えるグリーフは千差万別。
時には痛みを伴いながらも、それを表現し、お互いが思いやりをもって共有しあえる場があれば、そこに温もりある関係性が芽生え、グリーフが抱えやすくなっていくのだろうと思います。
そんなことを、僕自身が講座を通してみなさんから学ばせてもらいました。
本当にありがとうございます。
このブログをお読みで「関心はあるけれど、まだ『いのちの学校』に足を運んだことがない」という方。
単発での参加も大歓迎ですので、ぜひ次回以降ご都合がつけばお越しくださいね。
また、周りにこのような場を必要としている方がいらっしゃればご紹介いただけると嬉しいです。
〜次回予告〜
次回は「お坊さんと死について学ぶ」という内容です。
第10〜12講は「これからを生きる」というのが大きなテーマ。
次回第10講では、特別講師に大河戸悟道さん(プロフィールは下記)というお坊さんに来ていただきます。
仏教的な観点から死について学び合い、深め、「これからを生きる」うえでのヒントを持ち帰る―そんな場になればと願っています。
【と き】
4月19日(水)18:30〜21:00(受付時間18:00〜)
【ところ】
白鳥山 法持寺
(愛知県名古屋市熱田区白鳥1丁目2−17)
地下鉄名城線「神宮西」駅より徒歩5分、
JR東海道本線「熱田」駅より徒歩10分
※境内と近隣に駐車場があります。
【参加費】
2,000円
【参加方法】
事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
【特別講師の紹介】
大河戸 悟道(おおこうと ごどう)師
愛知県豊橋市、真宗高田派・正太寺住職。
自身が立ち会った葬儀での自死遺族に何もできなかった経験を機にグリーフについて学びを深める。
]]>リヴオンインターン生の向坂くじらです。
私が企画・案内役をつとめます、短歌ワークショップのご案内です!
去年三月、生きづらさを抱えた中高生向けに、
「春休みことばの保健室 〜短歌でまいにちを生きやすくしよう〜」を開催しました。
そのとき、思いのほかおとなの参加者が多かったこと、
じぶんでは「生きづらさ」を抱えていると思っていない方から、
思わぬ気持ちやことばが出てくるのに立ち会えたことがとても心に残っていました。
昨年wsの様子
そこで、今年も短歌ワークショップを開催します!
今回は若者はもちろん、四月というあらたな季節を迎えるすべての方が、
じぶんや誰かのことばと出会うことのできる場所にしたいなと思います。
以下に案内を掲載します。
私自身、この四月に大学を卒業し、就職します。
そのため、この「短歌のひろば」が、学生時代最後の企画・案内をつとめるワークショップになります。
みなさんと出会えるのを心よりお待ちしております!
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴
新春 短歌のひろば
~今日のじぶんと出会い、あしたのじぶんと生きることば~
わたしたちは、みんなことばと共に生きています。
誰かとおしゃべりするときも、
本を読むときも、
ひとりで考えごとをするときだって、ことばを使っています。
でも、ことばはふだん見せているよりも、ずっと不思議な力を持っています。
それが、『詩』です。
そして、ことばとうまくやれなくなったとき、
たとえば誰かに思いを伝えられなかったり、
じぶんでもじぶんの気持ちがわからなくなったりしたとき、
『詩』がそれを助けてくれることがあるのです。
新年度が来る前にちょっと立ち止まって、
誰のなかにも眠っている『詩』と出会ってほしい。
そして、いつでもここに戻ってこられる目印にしてほしい。
そんな思いで、「短歌のひろば」をひらきました。
短くて書きやすい「短歌」を使って、
あたらしい季節を迎える準備をしませんか?
★日時
3/26(日) 10:00〜16:00(1時間のお昼休憩を挟みます)
*参加型のワークショップです。
じぶんのからだや声を味わいながら、実際に短歌を読み、作ってみます。
短歌未経験の方でも大丈夫です!
★案内
向坂くじら(慶應義塾大学文学部四年生)学生歌人
★場所
真言宗豊山派 金剛院
(〒171-0051 東京都豊島区長崎1-9-2)
(西武池袋線 椎名町駅北口から徒歩30秒)
★定員
学生8名
おとな8名(先着順)
★参加費
中学生・高校生 無料
大学生 1000円
おとな 3000円
★主催
一般社団法人リヴオン
★参加申し込み
→info☆live-on.me(☆→@)
上記のメールアドレスまで、
・名前(ふりがな)
・メールアドレス
・住所
・携帯番号
・ご職業(学生の方は学校名・学年など)
・参加動機や質問など
を記入の上、ご連絡ください。
★ご協賛のご案内
場所代、ワークに用いる材料代などの運営費用のため、支援金(ご寄付)も募っています。
つきましては、下記のようにご案内させていただきますので、応援いただけましたら幸いです。
心よりお願い申し上げます。
協賛目標金額 6 万円
(内訳:会場・設備使用費、運営のための消耗品費等)
●クレジットカードでのご寄付
詳しくは『ohanaメンバー・花募金』のページをご参照ください。
●銀行からのお振込み
銀行名 三井住友銀行
支店名 町屋支店
種類 普通預金
口座番号 6911315
振込み先 一般社団法人 Live on(リヴオン)
● ゆうちょ銀行からのお振込み
払込先 一般社団法人 Live on
口座番号 00140-0-485333
※ 振込用紙通信欄、もしくはメール info@live-on.me 宛に下記の4点をご記入ください。
1.名前 2.肩書き 3.電話番号 4.住所
必要な方にはお振込みの確認がとれましたら領収書を発行いたします。
ご一報いただければ幸いです。
★前回参加者の声★
自分の中で声にならない叫びを、短歌というもので表現しようとする姿勢は、今後の人生に生きていくような気がします。
(18歳 男性)
短歌を創作するプロセスを通じて、各々が自分のコアのようなものを出し合って、深いレベルでつながれた気がしました。
(21歳 女性)
自分の気持ちを表に出すのは勇気がいることだったけれど、伝えたいという気持ちがしだいに大きくなっていって、変わることができて良かったです。
(17歳 女性)
]]>
(今回のプログラム)
はじめに、グリーフってなに? つどいばってどんなところ?ということをお話しして、
安心・安全に過ごせるように、つどいばが大事にしていることの共有をします。
午前中は、自分を語る分かち合いの時間があります。
でも、いきなり初めて会った人に自分のことや失った体験を語ることって、
とっても勇気がいりますし、中々できることではありません。
分かち合いに入る前に、お互いを知る時間や
手を動かしてグリーフを表現してみる時間をていねいにとっています。
今回は、亡くしたときの気持ちや亡くしたひとのことを思い出しながら、
ハートの形を折り紙でつくって、 ばんそうこうを貼るワークをしました。
ばんそうこうは、こころを手当てする意味をこめています。
(できあがったハートたち)
お昼は、インドカレーをテイクアウトして、ohanaで一緒に食べました。
ohanaで場をひらくときはよくお世話になっているのですが、
本格的でとてもおいしいです^^
回によっては、ばらばらに食べに行ったり、一緒にお店で食べたりすることもあります。
お昼を食べたら、眠気が・・・。 ということで、午後のプログラムを始める前に、
からだをほぐす時間をとりました。
今回は、ラジオ体操! 意外と覚えていることに、みんなびっくり。
でも、第2はわからなすぎて、やめました笑 眠気が覚めたところで、
次のいっぽを探す当事者ミーティングの時間です。
当事者ミーティングとは、「気になってること」や「困ってること」、「実現してみたいこと」を話して、
参加者から実現や解決のためのアイデアをたくさんもらうプログラムです。
アイデアをひたすら聞いて、自分が持ち帰りたいと思うアイデアだけを受け取ります。
(私もテーマを出しました)
さいごに、今日1日の感想を共有して、お花のハンコを押して、この場をとじました。
参加者の感想を一部紹介します。
*大切な人を失い、1人なんだと思っていましたが、今日ここに来て1人じゃない、
支えてくれる人達がいると強く思いました。また、自分自身の心の中の整理もできたし、
自分の思っていることも分かったので、このような機会があればまた参加したいです。
次回は今月ひらきます。
詳細は、以下の通りです。
お会いできることを楽しみにしています。
(つどいば東京ファシリテーター:たむらともみ)
*つどいば東京詳細*
日時:3月25日(土)10時〜15時(※受付は9時45分より)
場所:リヴオンオフィス*ohana*
最寄り 京成線またはメトロ千代田線「町屋」駅徒歩7分
荒川区荒川4-25-8 サウルスマンション3町屋壱番館603号
詳しい行き方は<こちら>
*つどいば京都詳細*
日時:3月19日(日)10時〜16時頃 (※受付は9時45分より)
場所:しんらん交流館
京都市下京区諏訪町通六条下る上柳町199
地下鉄烏丸線「五条駅」から徒歩5分
*お申込み*
件名に「つどいば 東京3/25 or 京都3/19 参加希望」
本文に「お名前・ご年齢・ご住所・お電話番号」をご記入の上、
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)ご連絡ください。
*プログラム*
*こころほぐれる時間
アイスブレーク&自己紹介 つどいば説明
*グリーフにふれる時間
*グリーフをふりかえり、互いに聴きあう時間
*一緒に次のいっぽを探す時間
今抱えている課題やもやもやを、みんなで一緒に考えます
*ことばを贈り合うクロージング
*参加費*
無料 交通費がしんどい方はご相談ください。
つどいばfacebookページ:https://www.facebook.com/wakamonotsudoiba/
東日本大震災で大切な人をなくされた方々に少しでもグリーフケアの情報を
届けようと、私たちは震災後百ヶ日に合わせて『大切な人をなくしたあなたへ』
という冊子をつくり、これまで7千部近く届けて参りました。その中に
「大切な人をなくした人のための権利条約」というものがあります。
震災で身近な人をなくされた方も、これまでの人生で死別を経験されてきた方も
ご一読いただけたらと思います。もし自分の喪失体験を大事にするための「手がかり」
がすこしでも見つかれば幸いです。
ちなみにこれらの画像は、リヴオン団体設立7周年イベント「花笑み」に向けて制作した、ノベルティのポストカードです。
『大切な人をなくしたあなたへ』は被災された地域には無償でお分けしていると共に
全国でも一冊1,000円でお分けしております。(売上を東北に届ける費用に充当しています)
お寺さんなどで1,000部、数百部単位でお求めいただき、多くの方にお届けすることも
ありました。もしご入用でしたら、事務局 info@live-on. me までお問い合わせください。
]]>
広報にご協力いただいたみなさま、誠にありがとうございました!
****
この度『マイ大阪ガス Social Design+ 助成企画』として、
子どもや若者のグリーフケア・プログラムを学ぶ3回連続講座を
大阪市内で開催する運びととなりました。
開催に先立ちまして、プログラムの概要をご案内いたします。
講座の雰囲気 参考までに(リヴオン ファシリテーター養成講座 より)
「子どもや若者のグリーフケア・プログラムを学ぶ連続講座」
親や兄弟、姉妹、身近な人を亡くした子どもや若者を関わり合うために必要な知識と
あり方、プログラムのファシリテーションを学べる3回連続講座です。
◆ 日程
第一講 4月23日(日)グリーフケアと遺児支援の基礎を学ぶ
第二講 5月21日(日)自分も他者も大切にできる力を学ぶ
第三講 6月11日(日)「つどいば」の場づくりを学ぶ
◆ 時間 11時〜17時
◆ 場所 大阪市内(現在調整中)
◆ 対象 遺児のグリーフケアに関心のある人ならどなたでも
身近な人を亡くした経験のある人、先生、僧侶、医療従事者、葬祭業従事者、
子ども・若者に関わるNPO団体関係者など
◆ 受講料 10,000円(全回分)
学生 3,000円(原則、受講後「つどいば」のボランティア参加などが可能な方)
※経済的にしんどい方はご相談ください
◆ プログラム
第一講 グリーフケアと遺児支援の基礎を学ぶ
グリーフケアの基礎
死別を経験した子ども・若者について
第二講 自分も他者も大切にできる力を学ぶ
なぜセルフケアが大事なのか
自分自身の喪失をふりかえる
第三講 「つどいば」(★)の場づくりを学ぶ
つどいばの模擬体験
プログラムのファシリテーション
★リヴオンでは、毎月京都で「大切な人を亡くした若者のつどいば」という
10代から30歳くらいまでの 死別を経験した若者たちがつどえる場を開催しています。
そこでは自分たちの喪失体験をわかちあう「自分を語る時間」と、
それぞれに今、抱えている課題を共有し、次への一歩を探る
「当事者ミーティング」というプログラムを行っています。
◆ 講師・ファシリテーター
〇第一講特別講師 宮原 俊也(臨床心理士)
2012年〜2015年の間、ふくしま心のケアセンターに勤務し、
東日本大震災の被災者及び支援者 の相談支援活動を行う。
リヴオンと共に2012年に「いのちの学校in石巻」を主宰。
2015年4月より帝塚山大学こころのケアセンター相談員、
香芝市保健センター心の健康相談室 相談員。
〇ファシリテーター 水口 陽子 一般社団法人リヴオン 理事
2012年に夫を交通事故により亡くす。小学5年生と中学3年生になる2児の母。
2013年にリヴオンと出会い「ファシリテ―ター養成講座第一期」を修了。
現在リヴオンのいのちの学校、ファシリテーター養成講座、
僧侶のためのグリーフケア連続講座、外部研修にて講師を務めている。
〇ファシリテーター 尾角 光美 一般社団法人リヴオン 代表
2003年、19歳で母を自殺により亡くす。2009年リヴオンを設立。
母の日プロジェクト、遺児支援などの活動をはじめる。
宗派を超えて僧侶らと協働し「グリーフケアが当たり前にある社会の実現」
を目指して活動している。『なくしたものとつながる生き方』(サンマーク出版)
●主催 一般社団法人リヴオン
●助成 大阪ガス Social Design +
●お申込方法 お申込フォーム もしくは リヴオン事務局まで
info☆live-on.me ☆を@に変えて
・お名前
・ご年齢
・ご住所
・携帯番号
・ご職業
・これまでのグリーフケアに関する学習歴や活動歴
・本講座の受講理由
をお送りください。(コピーしてお使いください。)
●お申込締切 4月15日(金) まで
]]>練りながらつくってきた、つどいばの紹介パンフレットが
ようやく完成しました!
●つどいばで大活躍のトーキングツール「かえるくん」とパンフレット
これを読めば、大切なひとを亡くした若者のつどいばがどんな場所なのか、
何を大切にしている場所であるのか、 詳しく知ることができます。
パンフレットを作った背景には、 少しでも安心してつどいばに来てもらいたい
つどいばのことをもっと知ってほしい
でも、中々うまく伝えられない、伝わっていかない・・・
というジレンマがありました。
●つどいばのプログラム紹介ページ
●つどいばで大切にしていること
私自身は、いのちの学校でつどいばのことを知り、はじめてつどいばに参加して、
こんなにままに居られて、心地よい場があるんだ。
こんなに自分が悩んでいることを、自分の身になって考えてくれる人たちがいるんだ。
求めていた場所が、ほんとにあるんだなあと、救いに近い気持ちになりました。
自分でもつどいばをひらきはじめて、この場に来るまでのいっぽはすごく大きくて、
来たらとても心地よい場だったけど、それを前もって知れてたらよかったという声をもらうことも
度々ありました。
このパンフレットを、少しでも多くしんどいことを誰にも言えなくて、ひとり抱え込んでいる若者に届けたいです。
そこで、このつどいばのパンフレットの配布に協力してくれる広報サポーターを大募集します!!
★ 広報サポーターのお申し出方法
info☆live-on.me まで(☆を@に変えて)下記内容をご連絡ください。
***
お名前:
ご所属(差支えのない範囲で):
送り先ご住所:(〒 )
配布、設置場所・日程や期間:
必要部数:
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パンフレットが、少しでも多くの若者の手に届くことを祈っております。
(つどいば東京ファシリテーター:たむらともみ)
]]>グリーフケアの学びあいの場『いのちの学校@東京第3期」第7講が開催されました。
リヴオン事務局で働いております但馬です。
講座の内容とご参加者の感想の一部を私から紹介させていただきます。
第7講のテーマは「亡くなった人を想う」でした。
私以外に9名の方にご参加いただきました。
ファシリテーターは「よこさん」こと、水口陽子さんです。
●オープニングQ
はじめに、日常の空間からこの場に入っていくための問いに答えながらチェックインをしていきます。
今回のオープニングでの問いは「今の気持ちを公園に表すとしたら?」でした。
木枯らしの吹く公園、汗をかくような昼の公園、夕暮れ時に親子1組だけがいる公園・・。
いろんな公園が出てきました。
時間は?場所は?どんな物があるのか?誰がいるのか?
心に浮かんだそれぞれの公園から、自分の心の状態を見つめる時間となりました。
●グリーフワークの定義
7講から始まる3講は「グリーフを表現する」時間となります。
グリーフを少しずつ抱えやすくしていくこと。
完全には癒えることのないグリーフと向き合っていく力をつけていくこと。
亡くなった人とのつながりを回復するために取り組むこと。
絵や歌や音楽で表現したり、好物を食べたり、よく一緒に行った場所に行ったり、
お墓参りしたり、仏壇に手を合わせたり・・。
亡くした人のことを大事にする時間であることはもちろん、
グリーフを抱える自分自身を大切にする時間という言葉が印象に残りました。
●喪失と回復の「二重過程」について
グリーフのプロセスを歩むヒントとなる「喪失志向と回復志向」について、学びました。
「回復に向いているのがいいという訳ではなく、今自分がどっちに向いているのか、自分がしたくてそうしているのか・・自分の状態を把握できていればいい」という説明がとてもいいなと思いました。
周りの人も本人も、回復志向がいいのではないかと思ってしまいがちですが、喪失志向に向いていてもいいんだというのは安心感につながると思いました。
●グリーフカラーのワーク
大切な人が亡くなったこと、いないことで感じている感情、気持ちに想いを向けて折り紙を張り付けていくワークです。
15センチ四方の画用紙のまわりに1センチの枠を残して貼っていきます。
形や色がない感情を目に見えるもので表現することで、そこからの気付きがたくさんあるように感じます。
よこさんの「枠に入れることで作品化する。自分からその感情を離すことができるので、客観的にも見れる。」という言葉になるほど〜と思いました。
●亡くなった人に向けて手紙を書く
伝えられなかったことはありますか・・。
今だから、言葉にしたいことはありますか・・。
何か聞いてみたかったことはありますか・・。
とてもエネルギーのいるグリーフワークです。
取り組む時間の管理がとても重要なワークになります。
「いのちの学校」では取り組む時間を守って、大切ななくした人や物に想いを向けることに集中できる時間になっています。
私はまさに伝えたかったけど最後に言えなかった想いがたくさんあったので、それを書きました。
文字にすると、不思議と本当に伝わるような気持ちになりました。
重く感情の揺れるワークではありましたが、取り組めてよかったなと思いました。
●クロージングQ
このいのちの学校の場から、日常へと帰っていくためのチェックアウトの時間。
クロージングの質問は「今、どんな公園がイメージに浮かびますか?」。
雲間から光が射したり、誰もいなかった公園に人が戻ってきたり・・。
感情の変化がイメージする公園にも表れていたように思います。
〜参加された方の感想〜
・今日は手紙を書いて私の思いを届けました。届いたと思います。
・自分の中の気づかなかった気持ちがあった事にびっくり。見ないようにしていたのかもしれない。
・感情にフタをしていた感じだったものが、その感情を外に出すことができてよかった。
・日々の忙しい中でなかなか向き合う時間が持てていなかったので、久しぶりに亡くなった母と向き合うことができた。
・形にならない思いを色紙や言葉で表現することで(その過程で)自分の正直な今の思いを観て感じることができた。
次回のいのちの学校東京は3月25日に開催されます。
テーマは「アートを通じて表現する」です。
☆★ いのちの学校in東京 ★☆
日時: 土曜日 17:00〜19:30
2017年
? 3/25 アートを通じて表現する
? 4/22 「思い出の場所」詩
? 5/13 お坊さんと「死」について学ぶ
? 6/17 日常で出来るグリーフワーク
? 7/15 未来ビジョン
会場: リヴオンオフィス Ohana
東京メトロ千代田線・京成線町屋駅より徒歩7分
詳しい行き方はコチラをご覧ください。
対象:グリーフについて学びたい方ならどなたでも
参加費: 各回2000円
※経済的にしんどい方はご相談ください。
参加方法: 事前申込は必要ありません。当日会場に直接いらしてください。
また、途中からの参加や一回のみの参加も歓迎いたします。
学んだことがある人も、ない人も 誰かを亡くしたことがある人も、まだない人も どんな方でもいらしていただけます。
みなさまのご参加をお待ちしております。
☆★名古屋も毎月<開催中>です。★☆
(事務局:但馬香里)
]]>こんにちは、いのちの学校in名古屋、運営メンバーの「まっちゃん」こと松野尾浩慈です。
前回と今回、次回の3講は、「グリーフワーク」というものを中心に学び、体験していくことが大きなテーマになっています。
グリーフワークとは「亡くした人の事を大切にする時間/グリーフを抱えた自分自身を大切にする時間」のこと。そうした時間を持つことで、自らのグリーフを少しずつ抱えやすくしていったり、完全には癒えることのないグリーフとも向き合っていく力をつけていくことです。
人によって、いろいろなグリーフワークのかたちがありますが、前回は「亡くなった人に向けて手紙を書く」というワークでした。自分にしっくりくるものは人それぞれ、タイミングによってもちがうのかもしれません。
今回は言葉に書き出すという表現とは別の表し方をしてみようということで、「アートを通じて表現する」回でした。
いつもは運営サポートと記録係で写真撮影中心な私も、今回はワークに参加できました。自身の体験も交えながら、さっそくレポートしていきます。
●オープニングクエスチョン
毎回はじめに、日常の生活から「いのちの学校」の時間と場に入っていくためのオープニングQという質問に答えていくのが恒例なのですが、今回はここからすでに「アート」が始まっています。
「今日食べたものを描いてみよう」それぞれ目の前に八つ切りの画用紙に大小の円が描かれています。これをもとに今日食べたものを描いてください、というものでした。しかも条件がつきます。それは……利き手じゃないほうの手で描くこと!?
まずは朝ご飯、昼ご飯を思い浮かべてみました。すぐに描き始めたのですが、利き手ではないのでコントロールが利きませんが、時間内に何とか収まりました。
(補足 一応焼きそばとコーヒーです)
その後、画用紙をもっていつものように円になって一人ひとりが話していきます。みなさん、苦戦された方も多いようでした。
さて、あえて利き手でない方の手を使う狙いは、これからの時間は上手い下手を比べる場ではないということを体験してもらうこと。あえてコントロールが利かないようにすることでどんな表現が出てきてもいい場という受けとめが参加者の皆さんにも伝わっていったように感じました。
●約束の共有
いのちの学校では、参加者のみなさんに安心した場を提供するため、毎回約束の共有をしています。今回は「アート」の回ということで、特に比較や評価の場ではないことが確認されました。
●アートワークについて
いよいよメインの「アート」を通じた表現に入っていくのですが、その前にファシリテーターより気をつけること(心構え)の共有がありました。ここからのワークは美術の授業のようなものではなくていいということ。他人からの見た目を気にすることなく、自分自身のグリーフと向き合い表現に出す場であること。ワークの最中であったり、終わってから、周りの参加者と感想をシェアしながら感じたことや、心の動きを大切にしてほしいことなど。
「アート」というと学校での経験から、「絵を描くのが苦手」と思ってしまう人も多いのですが、今回はそういった場ではなく、自分のグリーフと向き合い「グリーフを表現する」ということが大事だという共有の後にワークに入っていきました。
●アートを用いたグリーフワーク
今回のワークは「グリーフの物語を描く」というものでした。最初に「失った人・もの」を思い浮かべてもらい、それについてのグリーフを物語として描いてもらいます。画用紙に表現していくのですが、物語を4つの領域で描いていきました。
具体的な「失った人・もの」が決まっても、なかなかイメージがわかない人も多いため(私も浮かんでこなかったです)それぞれの領域に線、丸、四角、三角のモチーフが薄く描いてあります。これをきっかけとして用いてもいいし、使わなくても構わないということでした。
ワークの時間は、自分自身のグリーフと向き合う時間です。私は祖父が17年前に亡くなり、それからの自身のグリーフを思いながら表現しました。
皆さん黙々と手を動かします。
広々としたところでやりたい方もいます。それぞれが自身に向き合いやすいやり方でワークを進めていきます。
ずっと向き合っていると、想像以上に負担がかかっていることもあります。
今回はワーク中にそれぞれ自由に休憩が取れるようになっていました。私も気分転換のつもりでチョコレートと梅こぶ茶で一息ついたのですが、思った以上に身体に染みていく実感がありました。自身のグリーフに向き合う場というのは、ふだんは奥底にあるものを表面化する場面もあり、ゆらぎが生まれることもあります。それも含めて大切なことだと思っています。
時間はあっという間に過ぎていきました。完成と言いきれなかった方もいるかもしれませんが、自身と向き合う時間を大切にしているので、大切なのはそのプロセス。時間内に仕上げることが目的ではありません。もちろん描きあげたい人は持ち帰って仕上げるもよし、このワークがしっくりきた人は別の機会にあらためてやってみてもいい。
グリーフワークにはさまざまな方法があります。私にとって「いのちの学校」は、自分にとってしっくりくるやり方はどんなものなのか、体験の中で見つけていくことのヒントをもらえる場になっていると感じました。
描き終えた後は、グループ内でシェアしました。できあがった作品の解説であったり、ワークの中で気づいたことや感想を共有しました。
「最初は何を描こうかと悩んだけれど、途中からは勝手に筆が動いた」
「自分がグリーフに対して感じている色が、アートの表現として出してみて初めてわかった」
「物語に合わせ、背景のトーンが暗いものから明るくなっていく(系統は同じブルートーン)」
などなど…。人によってさまざまな気づきがあることを感じました。
私のグループ内のみなさんは、ストーリーに合わせて4つの領域を一つひとつ作っていかれたとのことでした。一方私は一つひとつ完成させるのではなく、途中でも次のものに移って、それが別のところにも働くような手順でした。
(具体的な作品がないとわからないので恥ずかしながら私の作品シェア)
たとえば、丸がモチーフのところは「溶けこんでいく」イメージだったので、最初は黄色の濃淡だけで描いていたのですが、ほかの絵を進めるうちに溶け込む色は黄色だけじゃなくていいなと感じて別の色をいれたり。
上手い下手の評価ではなく、ほかの人と同じところやちがうところを聞かせていただきながら、自身の気づきが生まれるような場になりました。
その後の全体シェアの時間においても、それぞれができあがった作品の背景を語ってくださいました。一人ひとりのエピソードに参加者全員が耳を傾け、この場を大切にしていることをあらためて感じました。
●キャンドルセレモニー
その後、クロージングなのですが、オープニングがふだんと違ったのと同様、クロージングもいつもとはちがうかたちでキャンドルセレモニーで場を閉じていきました。
本堂に移動して、薄明かりの中、円を作ります。円の中心にはメインのキャンドル(今回は縁あって和蝋)、その周りにある小さなキャンドルに参加者一人ひとりが灯をともしていきます。その際、先ほどのワークで心傾けた相手に対しての言葉をおいていきます。
言いたかった言葉がたくさんの人もいれば、一言だけの人もいます。言葉をかけるのはとてもエネルギーが必要なので、長く考えても声に出てこない人もいると思います。
一巡してファシリテーター含め全員の灯がともりました。参加者全員がそれぞれ大切な存在に対して真摯に向き合う場をもって今回のいのちの学校の場が閉じていきました。
最後に中心に寄って、自分のキャンドルを吹き消しました。
静かに場は閉じられ、それぞれが日常に戻っていかれました。
帰りがけに再来月の第10講「お坊さんと死について学ぶ」での質問を受付ました。いのちの学校の人気回でもある、僧侶とともに考えるグリーフケアの回にむけても準備も着々と進んでいます。
いのちの学校in名古屋 第9講「『思い出の場所』詩」
と き: 3月29日(水)18:30〜21:00(受付時間18:00〜)
ところ: 白鳥山 法持寺
(愛知県名古屋市熱田区白鳥1丁目2−17)
地下鉄名城線「神宮西」駅より徒歩5分、
JR東海道本線「熱田」駅より徒歩10分
※境内と近隣に駐車場があります。
テーマ: グリーフワークを人と共におこなう
参加費: 2,000円
※経済的にしんどいかたはご相談ください。
参加方法:
事前申込は必要ありません。
当日会場に直接いらしてください。
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「自死者遺族の心を知る」というテーマでの講演を、
リヴオン理事の水口が担当させていただきました。
日蓮宗大本山本門寺の、宗務院内にあります会議室にて。
ご参加いただいたのは、病気・障がい・高齢、の方達への支援を志す、
ビハーラ活動に関心のある僧侶の方々でした。
昨年9月に担当させていただいた研修会にご参加くださった方もいらして、
再会も嬉しいひとときとなりました。
はじめに、「自殺で家族を亡くした人のイメージは?」という
問いを立て、考えていきました。
「内にこもる印象」
「実際にお会いしたことがあり、何と言ってよいかわからない感じだった」
など、印象や感じたことをお話ししていただきました。
そこから、リヴオンがこれまで出会ってきた自死遺児や自死遺族の方々の思い、
そして、ともに育んできた取り組みを、グリーフの学びとあわせてお伝えさせていただきました。
リヴオンの講演で必ずお伝えしていることとして、グリーフケアという心のケアも大切ですが、
それ以上に今すぐに取り組んでいただきたいこととして、「情報を伝える」という
グリーフサポートの重要性をお伝えしています。
私たちは、相手を思いやるあまりに、時に「こんなことを話しても良いのか・・
傷つけてしまうのでは・・」と、伝えることをためらうことがあります。
ですが、「情報として届ける」いうことはどうかためらわずにいてほしい。
そんな願いを持っています。
情報として届けることで、選択肢を増やしていただく。
その上で、大切な人を亡くしたその人自身が、どうしたいのかを選べるということが
とても重要です。知らないと、選択肢も視野も狭まってしまいますので・・
具体的な事例も紹介をさせていただき、
熱心にメモを取っておられる方もいらっしゃいました。
また、情報提供についてのひとつ形として、書籍もご紹介させていただきました。
今回の講演を企画してくださった、東京都南部日蓮宗社会教化事業協会のみなさま、
また多大なるご協力をいただきました日蓮宗ビハーラネットワークのみなさまには、
厚く御礼を申し上げます。
簡単にではありますが、講演の記録とさせていただきます。
(記録:水口陽子)
]]>「いのちの授業」が行われました。
5時間目の総合の授業の時間をいただきまして行われたいのちの授業には、
1年生90名ほどと、職員の方々が出席し、大切に聴いてくださいました。
「いのちは大切に」ということは、知っている。けれど、
そうわかっていても大切に出来ないときがあったとしたら。。。
どういう考え方、どういう方法で自分自身を大切に出来るだろう?
自分を大切に出来にくい誰かの支えになれるだろう?
生だけではなくて、死までも含めた丸ごとの「いのち」について、
一緒に考えていったり、取り組んでみたりしました。
講演の中で「生き心地ライン」というものを紹介するのですが、
私自身が、人生で一番生き心地が良くなかったのは、
実は小学校5年生の時でした。
夫を亡くしたときもすごく苦しかったのですが、その時には、
「苦しいよ」ということをこぼせる友人が周りにいたので。
11歳の私には、そういった自分の気持ちを出せる人が、周りにはいなかったんですね。
その時に、こういう話を聴けたら、もう少し生きやすく大人になれたのかなぁ・・とか、
でも当時の私には、出会っていても響かなかったかもしれないなぁ・・とか、
そんなことを思いながら、生徒たちひとりひとりの顔を出来るだけ見るようにして、お話をさせていただきました。
何かひとつでも、何かの時に思い出してもらえたら・・そんな祈りをこめて。
講演終了後には、1年生からの感謝の気持ちとして、お花と歌のプレゼントがあり、
その歌声に胸がいっぱいとなる一時となりました。
「肉声が聴ける」ということは、生きているときにしか出来ないこと。
と、しみじみ感じ入りながら・・
今回の講演に際して、鴻巣市健康づくり課のみなさまには大変ご尽力いただきました。
また、今回の企画を快く受け入れてくださった、吹上中学校の校長先生をはじめ、
職員のみなさまにも、心より感謝申し上げます。
今日お話しした言葉のたったひとつで良いので、この春吹上中学校2年生になるみなさんが、
これから大きくなり大人になっていく中で、「生き心地が良くないなぁ」と感じたときに、
「そのままの自分を大切にしていく」ための手がかりになることを祈っています。
(記録:水口陽子)
]]>「グリーフサポートの現場事例を通して学ぶ」というテーマの参加型研修会を、
リヴオン理事の水口が担当しました。
会場は、福島市内にあります圓通寺壇信徒会館ワットホールにて、
ご参加者は45名で、福島県内各地からご参加いただきました。
前半は、様々なグリーフについての解説、後半はお寺だから出来るグリーフサポートについて、
現場の事例をご紹介しながら、実際にグリーフワークも体験をしていただきました。
「家族ではないけれど、突然に目の前で倒れたままお見送りをすることになった知人の死に、
僧侶でありつつも自分にもグリーフがあった。」
「亡き母へ想いを言葉にしたけれど、何だか照れくさかった。」
講座の中で、終了した後で、そんな言葉が聞こえてきました。
この度、企画・運営にご尽力いただいた曹洞宗福島県布教の会の皆様に、
大変お世話になりました。厚く御礼を申し上げます。
簡単になりますが、開催のご報告まで。
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