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2015.12.27 Sunday
僧侶のためのグリーフケア連続講座 レポート【5】
★プロフィール
加藤宥教(秀一)さん 1978年生まれ37歳

九州大学工学部機械航空工学科卒業後、日産自動車株式会社に就職。
2011年より神奈川県足柄上郡の東寺真言宗最明寺の住職を務める。
現在、奥様と2歳の息子さんとお義母さまと共に暮らしている。

★インタビュワー
尾角光美・水口陽子
              
         
水口 では最初に、今回の講座を知ったきっかけ、受講動機を教えてください。

加藤 未来の住職塾のフォーラムのときに、ご縁マーケットでリヴオンの名前は聞いたことがありました。住職塾からプラスアルファで勉強したいと思ったときに、優先順位が一番高いのはここじゃないかな、と。

水口 優先順位が高いというのは、ご自身の中で、ということですか。

加藤 そうですね。お経をあげることは仏様のためにやっていることなんだけど、後ろで人が泣いているのに、それだけじゃ足りないなと思っていたので。グリーフケアというのは自分にとって必要な要素だなと思ったんです。これからずっと生きている人とも僕は付き合っていくわけだし、そういった時に寄り添っていくというか、自分の方が近づいていくことが必要なんだなっていうところで、勉強したいなと思いました。

水口 それでは、第一講のときに書いていただいたマイゴールを教えてください。



●加藤さんのMy Goal
『お寺がお参りした人、法要を営んだ人、ちょっと立ち寄った人の心をいやす「場」になるために、住職は何をすればいいか、どうあるべきか、どう行動するべきか、その指針を自らが持っている(ような状態) <いかに聴く> <できてる?> <自分も知る>』



尾角 今見返してどうですか。書いた時と今を比べて、近づいていますか。

加藤 なにかを行動に移しているという部分で、スタートからは進んでいるのではないでしょうか。結局、お寺がなにをしているのかということに立ち返ると、お寺はみんなのためにあるわけですから。「未来の住職塾」の最後の発表の時にも、僕は「心を豊かにする寺」と話しました。お参りに来た人が、何かいい気持になって帰れるようなことをしたいと。「新盆ポスト」もその中の一部になっていくと思っています。




●加藤さんのプロジェクト発表の様子

水口 「新盆ポスト」といえば、加藤さんが企画したプロジェクトですね。そこにはどういうお気持ちがあったのですか。

加藤 私が住んでいる地域は新盆をとても大切にしている地域なんです。新盆には必ずお寺にお参りにきてくださいますし、8月14日にはご親戚の方や、ご近所の方が集まって御線香をあげて供養する、そういう文化が根付いています。学んだことから檀家さんの為になることを考えると新盆は最適なのではないかと思いました。ポストのための木も準備しているんです。




●このケヤキの木で新盆ポストをつくる予定です

水口 プロアクションカフェ※1で実際にコーラーとして企画を提案して意見を出し合う、というプロセスを通して、なにか気づいたことや変化はありましたか。

加藤 やっぱり、たくさんの人の脳味噌を通ると、違う意見が出てくるなあと。色々なやり方が見えてきますよね。あ、そういう方向性もあるな、と思ったりとか、自分では気づけなかったいい意見がたくさんありましたね。それがみんなに見てもらえる一番いいところだったと思います。この僧侶のための連続講座の人じゃないと、そういう意見は出てこないと思うんですよ。お坊さんは普通の方よりは間違いなく人の死に接しているし、この講座に参加している人達は問題意識を持っていると思うので、より想像力が湧きやすいんじゃないかなあ。


※1 プロアクションカフェとは
「やりたいこと」を持つ人(コーラー)が、テーマを掲げ、そのテーマを実行に移すための助言を参加者から
もらい、深めたり、コーラーが本当にやりたいことを明確にしていくための対話の手法です。
プロアクションカフェでは、3つのラウンドがあります。(各20分)

ラウンド1:あなたのやりたいことは?
ラウンド2:そのために不足しているものは?
ラウンド3:1、2を踏まえて、形にするために深める

3つのラウンドごとに、コーラーはそれぞれ違う参加者たちから意見をもらいます。
ラウンドの間には15分ほどコーラーが一人になって熟考する時間が与えられます。




加藤さんのプロジェクト以外に、他のコーラーの人たちは
「With Grief」 「グリーフナイト」 「仏教図書館」
というプロジェクトが挙がりました。



●講座の最後に記念写真をみんなでとりました(「きねん」と入れたら「祈念」と出てきてびっくり^^;)

水口 講座全体についてお伺いしたいと思います。全5回受講して、いかがでしたか。

加藤 グリーフケアとは何かというところから始まって、自分がどういう風な人生だったのか、どういうグリーフが自分の中にあったのかと、たった5回なのですがとても順序立てられていると感じました。そして最終的には、それをじゃあどうお寺に対して活かしていくかということまで考えられる。正直、住職の立場の人って結構忙しいと思うんですよ。なので、その場で考えられる時間が講座のプログラムに組み込まれていたのが僕はありがたかったです。

一歩踏み出せた、というのが一番の成果だと思います。なぜなら、すでに自分で行動に移せている部分があるから。例えば枕経法要に行くと、いろいろ話してくれるんですよ。それでこの前、その話を元に戒名の漢字を考えて付けたらとても喜んでもらえたりしました。他の人からしてみれば当然のことかも知れないけれど、それでもやっぱり行動に移せているということは、「殻を破る」ことにつながると思うんです。何を今まで恐れていたんだろうと思うようになりました。

水口 最後に、次期以降僧侶の講座を受講される人に一言あればお願いします。

加藤 次期受講される方に言うとすれば、僕が言えるのは、行動を起こしてください、ということです。僕はそれができていなかったから。問題意識はあったけれど、何かが引っかかって、行動を起こしていなかった。けれど、たとえば、亡くなった方の話を聞く時間をなるべく多くとるとか。それだけでもいいと思うんです。そこに自分が一歩踏み出せれば何か変わるかもしれない。

尾角・水口 本日はありがとうございました!

| okaku-terumi | 僧侶・宗教関係 | 10:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
2015.12.25 Friday
【年越いのちの村】12/31→1/1 遺児たちに届けたい



★参加費がご寄付により無料になりました


年越しまで、いよいよカウントダウンがはじまりました。

以前、リヴオンの「つどいば」に来ていた、親をなくした子が
「10月くらいからだんだんと辛くなっていく。年末を意識させられるから」
と話してくれました。
それは、私(尾角)自身も全く同じ思いをしていたことです。
大学に入る前に両親を失っていた私は、年末が近づいて
「実家に帰ると楽でいいよね、ごはんは勝手に出てくるし^^」
と楽しそうに話す友だちの言葉に、ひそかに傷ついていました。
「自分には帰る場所はない」
その孤独感は生きていることさえ見失ってしまいそうなほどのものでした。
「なんでこんな寂しい思いをしなければいけないのだろう」
何度も何度も思いました。

でもある年「うちにおいでよ」と言ってくださったご夫妻がいました。
その年から12月31日から1月1日にかけて、一緒にごはんを食べて
過ごしてくれる「つながり」に救われました。

居場所があるだけで、こんなにも年越しが楽になるんだ。
一年をはじめる時に、すこし「生きてみよう」と思えるんだと驚きました。

「年越いのちの村」はそうした、年末に寂しい思いをしないで済むように
一年をほんのすこしでも希望をもって迎えられるようにとの願いをこめて
リヴオンで生み出したプロジェクトです。

どうか一人でも多くの、親を亡くした子ども、若者たちに届くよう
みなさま広報にお力貸していただければ幸いです。

《年越し、うちに来ない?》


お父さん、お母さん、身近な人をなくして、年越しをひとり過ごすのがしんどいなぁという若者がつどい いっしょに心あたたかく新年を迎えられればと願っています。

場所: 山梨県甲府市内の福祉施設にて (参加者にお伝えします)
   新宿から1時間半程度 交通状況により変動、待ち合わせは新宿駅構内にて 11時に集合

費用: 無料
   (貸し布団代・宿泊諸経費の6000円をご寄付でまかなうことができることになりました12/25)

対象: 10代から30歳くらいまでの親や兄弟・姉妹などを死別で亡くした若者

定員: 15名 (先着順)


プログラム: 自分の過去を振り返り、分かち合う・新しい年のビジョンを描くワーク・年越し蕎麦・お雑煮・おせち

去年の様子

あたたかなブランケットもご寄付いただきました。


一年を振りかえるコラージュをつくりシェアする


アーヤ・藍さんの作品


申込: inochi_mura@live-on.me まで
・お名前、年齢、ご住所、電話番号を記入の上、お申し込みください。


交通費: 学生さんや収入がない場合などはご相談ください。補助があります。
| okaku-terumi | - | 19:40 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
2015.12.21 Monday
【イベント】お寺からつながるグリーフケア
12/23 開催!「お寺からつながるグリーフケア」

『僧侶のためのグリーフケア連続講座』を通じて主に関東近郊の僧侶ら17名が、5日間30時間のグリーフケアの学びを終えました。自分自身を知りセルフケアする力を身につけ、聴く力をロールプレイをベースに学び、最終的にそれぞれが具体的な形としてグリーフケアのプロジェクト立案を行いました。

その学びをグリーフケアに興味、関心がある方またすでに取り組んでおられるみなさんと共有する場として「お寺からつながるグリーフケア」という特別企画をつくっております。

東京また関東近郊においてさらに、「グリーフケアが当たり前にある社会」に向けた広がりを大事にしたいと思います。

グリーフケアの知識を学び、体感的、実践的に「聴くことの力」を学ぶロールプレイを重ね、僧侶としてこの学びをどう活かしていくのかを考えるプログラムを経て、得たことから

  「グリーフケアを学んだ私の変化〜Before&After〜」

  「僧侶から生まれるグリーフケア企画」

の発表を行います。

当日は遺族会を運営されたり、グリーフケアに関わる方はもちろん関心のある僧侶、葬儀社、医療関係者など、死に直面する立場の多様な人達がつどい、出会える場になればと願っています。この場で生まれるつながりが、東京、関東のグリーフケアを豊かにする一歩となりますように。



日時:12月23日(火・祝)17時半〜20時頃(終了後 懇親会あり)
   ※受付は17時頃より開始

場所:光明寺(〒105-0001 東京都港区虎ノ門3-25-1)
   地下鉄日比谷線「神谷町」徒歩2分 アクセスはコチラ

内容:●「僧侶のためのグリーフケア連続講座」修了生による発表
    1)私の変化 Before&After 
    2)僧侶が生み出すグリーフケア企画 発表
   ●関東近郊のグリーフケア団体によるプレゼン
   ● 参加者同士の対話、交流

参加費:1,000円(当日会場にて)

定員: 50名程度

来てほしい方:
 ・グリーフケアに関わっている方や興味のある方
 ・身近な人や大切な人を亡くされた方 
 ・このテーマに関心のある
  葬祭業従事者の方、医療従事者、学校の先生
宗教者(僧侶、牧師や神父,シスター等)など

申し込み方法
 info@live-on.me(リヴオン事務局)まで
 1)お名前(ふりがな) 2)メールアドレス
 3)ご所属と立場
 4)懇親会の参加の有無(費用は3,500円〜4,000円程度になります)
をお知らせください。 

当日緊急連絡先:080−3866−7338(リヴオン)
| okaku-terumi | 僧侶・宗教関係 | 09:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |